遅ればせながら

上川公園の桜がやっと満開になりました。
 思い起こせば長い道のりでした。5月になっても雪が降ったり、冷たい雨が続いたり・・・。最高気温が20℃を越えた日曜日、夕方の桜は逆光に照らされなんとも綺麗でした。もう陽が沈むというのに、この日が待ちきれなかったように、マルハナバチはブンブン元気に飛びまわって、花粉をせっせと運んでいました。昨年より10日ほど長く待ちました。

春の妖精

昨日、環境省実施の大雪山国立公園セイヨウオオマルハナバチ監視等説明会が東川町で行われました。主旨は「在来のハチを駆逐する外来のハチから大雪山の花畑を守るための勉強会」です。
 もともと北海道には11種類のマルハナバチが生息していて、花にとっては、彼らは受粉を助けてくれる大切なパートナーです。ところが、外来種のセイヨウオオマルハナバチが北海道で野性化し、最近増え始めています。「セイヨウ」は在来種に比べ競争力が強く、さらに、受粉を手伝わずに、ちゃっかり蜜だけ盗む(「盗蜜」といます)のが上手なのです。花にとっては、盗られ損。もし大雪山の花畑に彼らがやって来たら・・・。
 ということで、これまでのマルハナバチと花との関係を守るために勉強会が開催されました。もうすでに、大雪山にもいるのかもしれません。初め、この「セイヨウ」は温室トマトの受粉を助ける昆虫として使われるようになりました。これが逃げて野生化しているのです。ハチに限らず、外来種が在来種を脅かすというケースはたくさんあります。自然界は、そもそも巧みなしくみでコントロールされ、動いています。今までそれをいやというほど思い知らされているはずなのですが・・・。
 咲き出した層雲峡のスプリング・エフェメラル(春の妖精)を訪れるのは誰でしょうか?

クマ糞

今年の春先のものと思われるクマ糞です。時間が経つと黒っぽくなってきますが、新鮮なときは食べた草の緑色をしています。未消化のままの木の実がたくさん入っていることもあります。くさい匂いはしません。この糞には笹の切れ端が混ざっていました。
 冬眠から覚める頃は、食糧となる緑の植物がまだ豊富ではありません。繊維の硬い笹も食べています。
 ちなみに層雲峡周辺ではチシマザサとクマイザサがありますが、前者はネマガリタケともいいタケノコの採れる笹。

一面の・・・

先ほど、イトンムカまでミズバショウ観察会に行ってきました。一面のミズバショウです。木々の隙間をうめつくすミズバショウの数は圧巻!ミズバショウの本当の花はどこ?ルーペで覗けば虫の目線。においもかいでみました。今日は野鳥もたくさん。(特にエゾライチョウの大サービス)多すぎて、こんがらがっちゃうよ~とベテラン参加者。次回の参加お待ちしています。

5月12日黒岳

ポン黒岳からみたお鉢平方面の様子です。黒岳はまだまだ全面雪に覆われています。(もちろん。) 
 この時季、特に9合目マネキ岩付近の急斜面は、雪がカリカリになって、毎年いや~な緊張感があります。ルートを選ばないと滑落の危険もあるので、アイゼン、ピッケル等備えて下さい。
 気温が上がらないので、山も雪解けがなかなか進んでこないようですが、積雪量としては、そんなに多いというわけでは・・・。これからの天候次第でしょうか。
 山頂から眺める山々は、一枚雪にペローンと覆われ、なんともシンプル!