「納涼 水中散策」あと僅か

 八月に入りました。そろそろ立秋を迎えますが、ここ層雲峡でも暦とは裏腹に暑い日々が続いております。

 そんな中、七月から開催しております夏季観察会「納涼 水中散策」ですが、次回八月九日が最終となります。おかげさまで、毎回満員かそれにちかい集客状況で、好評をいただいております。九日も残席僅かとなっておりますので、検討中の方はお早めにお申し込みください。

 

写真 ニセイチャロマップ川 8月2日

松仙園登山道

 松仙園登山道が今季も7月14日から通行可能になっています。開通期間は9月30日までで、登り一方通行の利用が可能です。八島分岐から下ることは出来ませんのでご注意ください。

 二ノ沼・三ノ沼と四ノ沼湿原ではタチギボウシの薄紫の花が見頃を迎えています。その他にも、ナガボノシロワレモコウ・モウセンゴケなどの湿原植物をはじめ、ミヤマリンドウやミヤマアキノキリンソウなどの夏の花も開花が進んできています。

 ただし、アブが多いので、虫よけスプレーや防虫ネット、気になる方は蠅叩きなどで防虫対策をなさってください。一匹二匹ではなく集団でまとわりついてきます。また、登りの樹林帯と四ノ沼付近にクマ糞がありましたので、クマ対策もお願いします。

 

写真  7月24日 松仙園三の沼(タチギボウシ)          四ノ沼付近(ワタスゲ穂)

赤岳登山コースの開花状況

 赤岳コースの雪解けは順調に進み、第二花園を除いて登山道上の雪はほぼ消失しました。第二花園は登山道の下部二分の一程度がまだ雪の下です。

 植物の開花も足早に進んでいます。コマクサ平ではコマクサが開花のピークをやや過ぎた感じですが、まだ見頃状態が続いています。赤岳山頂付近ではエゾツツジの赤い花が目立つようになってきました。チシマキンレイカの黄色い花はまだ見頃です。

 

開花状況

第一花園:ウコンウツギ〇 エゾコザクラ・アオノツガザクラ・ミヤマキンバイ↑

第二花園下:エゾコザクラ・エゾツガザクラ・チングルマ↑

奥の平:ジムカデ〇 エゾコザクラ・エゾツガザクラ・チングルマ・ミヤマキンバイ・キバナシャクナゲ↑ アオノツガザクラ始

コマクサ平:エゾノマルバシモツケ・チシマキンレイカ・キバナシオガマ↓ コマクサ・イワブクロ〇 チシマツガザクラ・シラネニンジン↑ ウスユキトウヒレン始

第三雪渓:キバナシャクナゲ・ジムカデ・エゾコザクラ・ミヤマキンバイ〇 チングルマ・エゾヒメクワガタ・アオノツガザクラ↑ ハクサンボウフウ始

第四雪渓:上部チングルマ〇 ミヤマキンバイ・エゾコザクラ・コエゾツガザクラ・アオノツガザクラ・エゾヒメクワガタ↑ 下部キバナシャクナゲ・エゾコザクラ・コエゾツガザクラ・チングルマ↑

赤岳山頂付近:タカネスミレ・チョウノスケソウ終 メアカンキンバイ・イワヒゲ・キバナシオガマ・イワヒゲ↓ エゾハハコヨモギ・コマクサ・チシマキンレイカ・イワブクロ〇 ヒメイワタデ・エゾイワツメクサ・エゾタカネツメクサ・エゾノマルバシモツケ・エゾツツジ・サマニヨモギ↑ ムカゴトラノオ始

小泉岳周辺~小泉平:ホソバウルップソウ・チョウノスケソウ・タカネスミレ終 キバナシオガマ・イワヒゲ・ミヤマアズマギク・メアカンキンバイ↓ チシマキンレイカ・コマクサ・エゾハハコヨモギ〇 イワブクロ・エゾタカネツメクサ・エゾイワツメクサ・クモマユキノシタ・ヒメイワタデ・エゾツツジ・サマニヨモギ・レブンサイコ・リシリリンドウ↑ ムカゴトラノオ始

 

写真(7月17日)      コマクサ平                赤岳山頂周辺 

五色岳↔ヒサゴ沼

7月14日時点の五色岳↔ヒサゴ沼情報です。

雪渓については化雲分岐付近30mほど、ヒサゴ沼周辺は化雲岳側は中間部の階段が露出しているが、前後500mほど、トムラウシ山側は300mほどあります。水場辺りは30mほどあります。

 

ハイマツの下はリンネソウ、コケモモが満開、化雲分岐付近はタカネシオガマ、ミヤマアキノキリンソウ、リシリリンドウなどが咲いていて、チングルマが満開。

化雲平で親子グマの姿を見ました。

 

ヒサゴ沼野営指定地は、今期登山道の修復工事業者さんが拠点として使用していますので、宿泊の使用は影響される場合もあります。この日はヘリの荷上げ作業によって、設営の時間は6時以降とされました。

 

天沼まで寄り道しましたが、イワイチョウが咲き始めました。

(写真:チングルマとトムラウシ山、化雲岳側の雪渓上部よりヒサゴ沼へ)

 

沼の原登山口↔五色岳

7月14日時点の沼の原登山口↔五色岳の情報です。

大沼は水位が低く、テントは充分張れる。沼の周辺はワタスゲ、ツルコケモモ、ホソバノキソチドリなどが咲いている、タチギボウシは蕾。

五色ヶ原は昨年の整備によりグレーチングが設置されている。但し腐朽した木道と藪に覆い被さる区間がまた点在し、足元に注意したい。チングルマが満開、綿毛になってる場所もある。上部の方はチシマノキンバイソウが一面咲いている。

(写真:大沼とトムラウシ山、五色ヶ原からの東大雪遠望)