緑岳花畑

 緑岳花畑は相変わらず大雪渓です。
 第一、第二、第二奥と雪渓が3つに区切れてはきたものの、とくに第二奥からハイマツ帯下までの雪渓は300メートル以上あり、視界が利かないときは方向を定めにくい。登山道を離れ、そのまま崖を降りていってしまったという例もあります。大きな雪渓ではコンパスと地図読みが基本です。
 只今、第一花畑の雪解けわずかなスペースでは、キバナシャクナゲが見頃。エゾコザクラ、チングルマがぱらぱらと続き、エゾノツガザクラ、アオノツガザクラが咲き始めたところです。

 写真:第二花畑より見下ろす(6/26)

ホソバウルップソウ

 なぜだろう?とふと思うことがあります。
 大雪山の数ある高山植物の中でも、主役をはれるスターの花があります。そのひとつがホソバウルップソウです。
 緑岳稜線で咲き始めました。小泉平のウルップソウはほとんど蕾。見頃は来月初旬か。例年とさほど大きなズレはなさそうです。ただ稜線全体の印象としては、まだ花まばらな感じです。

【開花状況】(緑岳山頂周辺)ホソバウルップソウ開花、ミヤマキンバイ○、イワウメ↑、エゾオヤマノエンドウぱらぱら開花/(小泉平)エゾオヤマノエンドウ○、イワウメ↑、ホソバイワベベンケイ↑、ホソバウルップソウ蕾
   
 写真:ホソバウルップソウ
    (緑岳山頂周辺・6/26)

たまご

 

 
 もう何年も手入れもされていない山中の路で宝物を見つけました。鳥の卵が4つ。
 バタバタバタと、飛び去るその一瞬見えた親鳥はヤマシギだったか、オオジシギだったか。
 うわぁーごめんなさい。どうか無事に育ちますように。

赤石川

 赤石川の雪渓が割れてきました。蛇カゴが一部出ていますが、まだ水没しています。流れが速く、渡渉時はくるぶしの上までかぶります。
 いままで歩いていた雪渓は、中央部の厚みが15~30センチと薄くなり、全体に窪んできているので危険な状態。確認のために、ストックで突きながら雪渓の上をソロっと歩いてみました。中が空洞になっているので音が響いてじつにイヤ~な感じ。ここは素直に蛇カゴを渡った方が良さそうです。

 写真:赤石川のスノーブリッジと蛇カゴ
             (6/22)

赤岳~銀泉台

 「やっぱり少ないなー」と思いました。
 銀泉台第一花園斜面も去年より約2週間雪解けが早い。例年ならまだ300メートル(以上)にも及ぶ一枚雪渓をトラバースして行くところですが、今年はもう雪渓が5つに分断されています。林道まで続く沢筋の雪渓も細く途切れているため、第一花園でのスキー滑走はできません。
 第二花園からはガスの中。早朝はあんなにスッキリ見えていたのに、期待を持たせて‘朝のチャッカリ’に終わる。う~ん残念。コマクサ平ではコマクサの蕾が膨らんでいました。開花までもうちょっと。

 【雪渓状況】
 (第一花園)5つに分断された雪渓を合計すると約400m。雪は比較的ザクザク。登山者の踏み跡がありましたが、まだ気を抜いてはイケマセン。
 (第二花園)雪渓約180m。斜面いっぱいに盛り上がるようについています。雪が硬く、踏み跡も目印もありません。視界不良時は道迷い注意。

 【開花状況】
 (第二花園)キバナシャクナゲ↑
 (コマクサ平)イワウメ蕾~開花、コマクサ蕾

 写真:第一花園の雪渓(6/22)