お鉢平へ

 世の中にはどういうわけか、雨や雷にめぐり合わせが多いという人がいるけれど、Kさんもそんな一人。山に行くとなぜか雨が降るんだそうです。今日は石室の荷揚げに行くとのことで、「晴れないかもね~」と冗談半分。外は霧、山も全然見えないし、やっぱり?密かにKさんの背中を見つめるワタシ。でも上は青空で、お鉢周りにはまずまずでした。
 さて、黒岳周辺ではまだほんのいくつかですが、イワウメが咲き始めました。雲ノ平は入り口付近で少し開花しています。ただ、何となく蕾が少ないように感じるのは、まだ蕾が小さく未熟だから?それとも花芽自体が少ないのか?もう少し様子をみたいところです。お鉢周りのイワウメは固い蕾が多く、まだ咲いていませんでした。ミネズオウやコメバツガザクラなども全般に黒岳周辺よりは遅めです。

 【雪渓状況】
 北鎮岳肩の雪渓は直登で約130メートル。今日は表面は比較的ザクザクしていましたが、硬く氷状になっている所もあります。特に下りで通るときは斜度、距離ともにあるので要注意。この時期はまだ雪渓が盛り上がるように付いています。
 赤石川渡渉地点は、雪渓が窪んで丸く穴が開いていました。覗くと川の流れが見えます。今は下流の雪渓の上を歩きます。北海沢渡渉地点はまだ雪渓の下。周辺はまだ雪渓が多いので視界不良時は注意。
 
 写真:北鎮岳分岐下の雪渓(6/17)

まだらうさぎ

 

 
 今年も稜線に‘まだらうさぎ’が出没しています。
 正しくは換毛途中のエゾユキウサギ。真っ白な冬毛から、茶色の夏毛へと、ユキウサギも衣替えの季節です。
 

 
 写真:エゾユキウサギ(雲ノ平にて)

イワウメの蕾

 イワウメはだいたい例年並のようです。
 黒岳山頂から雲ノ平にかけて、イワウメの蕾がぷくっぷくっと膨らんできました。まだ固い蕾が大半ですが、丸まった白い花びらが、少~し覗いているものもありました。来週は、一番手の花がいくつか咲きそうです。でも全体が咲きそろうのはやはり6月下旬でしょうか。
 
 【登山道状況】
 展望台から見ると、黒岳斜面の雪はほとんどとけたように見えます。つづら折の登山道の道筋も見えるようになってきましたが、実際は8合目までは大半が雪渓歩きになります。足元を取られ歩きにくい状態。足元装備はしっかりと。9合目から山頂までは、ほぼ登山道が出ています。雪渓は2ヶ所のみ。マネキ岩付近の急斜面についたコワイ雪渓は、斜めトラバースが30~40m、直登部分は10mくらい。小さくなりましたが、油断は禁物。

 【開花状況】
 (9合目)ジンヨウキスミレ咲きました。山頂直下のハクサンイチゲも1株開花/(山頂~雲ノ平)ウラシマツツジ、コメバツガザクラ、ミネズオウ、ミヤマキンバイ、キバナシャクナゲ(キバナシャクナゲは山頂○、雲ノ平は開花数輪~蕾)

 *黒岳石室営業開始日変更のお知らせ*
 6月6日付けの掲載で、営業開始日を6月9日とご案内しましたが、6月15日(日)に変更になりました。なおトイレは使用できます。

 写真:イワウメの蕾と北鎮岳(雲ノ平・6/12)

緑岳花畑

コースその2:緑岳~白雲小屋(1)

 いくら雪解けが早いといっても、さすがにこの時期はまだ花畑の雪渓は手強いでしょう。
 第一花畑の淵の登山道が30m程出ていたものの、その先はエイコの沢崖付近まで1キロにも渡る一枚雪渓。昨日はまだルート旗などの目印もなく、とくに視界が悪いときは迷いやすいので注意が必要です。第一花畑の登山道の出具合から、去年と比べても雪解けの早さは一週間程度の差といえそうです。もちろん、それは部分的な判断で、全体を判断するのは現段階ではちょっと難しいのですが。緑岳ガレ場斜面にかかる雪渓は雪解けが早く、こちらは去年と比べて2週間くらい早く進行。登山口から花畑までの樹林帯も早い雪解けで、数ヶ所小さく雪渓が残るくらいです。

 写真:緑岳第一花畑と緑岳(6/10)

緑岳ガレ場

コースその2:緑岳~白雲小屋(2)

  ガレ場のキバナシャクナゲが咲き始めました。

 
 【開花状況】
 (第一花畑淵の30m)エゾコザクラ、キバナシャクナゲ、ジムカデ、ミネズオウ~まだどの花も咲き始め/(ガレ場下)ミヤマキンバイ○、キバナシャクナゲ蕾~開花/(ガレ場)ウラシマツツジ○~↓、キバナシャクナゲ・ミネズオウ蕾~開花/(緑岳山頂)エゾコザクラとミヤマキンバイがぱらぱら開花。イワウメは蕾もわからないくらいでした。

 (写真・6/10)