ダーッシュ!

春先に気温が低く、雪解けも遅かったので、この雪はいつ解けるのだろう?ホントに花は咲くの?と、心配していたのがウソのように、六月に入ってからの好天と高温で、稜線の花たちは猛然とスタートダッシュをかけはじめました。
 強風のなか、緑岳の山頂から小泉岳へ向かうと、あっちこっちにウルップソウが!すでに満開状態の株もあります。板垣分岐からさらに進むと、チョウノスケソウがチラリ・ホラリ……どころかドーッと咲いていました。まだ蕾は多いものの、これも満開間近の状態です。風衝地好きな人はお早めにお出かけください。

【雪渓状況】登山口~見晴し台:数カ所残雪あり第一花畑~エイコの沢ガレ場:雪原続くが、ハイマツ帯で分断されつつあり、コンパスで直進は不可。

【開花状況】登山口~山頂:メアカンキンバイ・イソツツジ・コメバツガザクラ・ミヤマキンバイ・イワウメ緑岳~小泉平:イワウメ・ホソバウルップソウ・チョウノスケソウ・エゾオヤマノエンドウ・チシマアマナ・ミヤマキンバイ・タカネスミレ

写真:チョウノスケソウの群落を背に咲くホソバウルップソウ

赤岳の開花状況

22日の赤岳コースでは、例年より随分と花の開花が進んでいました。第1、第2花園はさすがに一面雪でしたが、コマクサ平から山頂にかけては思っていた以上に花が咲いていたので、嬉しいというより、思いもよらないほど早い開花状況に、焦りすら感じながら山頂まで登ってきました。

【雪渓状況】コマクサ平など一部登山道が出ているところはありますが、全体的にはほぼ一面雪です。

【開花状況】コマクサ、ミヤマキンバイ、メアカンキンバイ、イワウメ、ミネズオウ、チングルマ、キバナシャクナゲ、チョウノスケソウ、ホソバウルップソウ、タカネスミレ

お鉢開き

ここのところの晴天続きで雪解けがどれくらい進んだのかを確認しに、お鉢平展望台まで。十日ほど前に見たときは全面雪に覆われていたのですが、今回は高いところから少しずつ雪が解けていました。赤石川源流部の水脈の上にも亀裂が入り、いよいよ「お鉢開き」?
 登山道の状況
黒岳七合目~山頂:部分的に夏道が出ている箇所はありますが、大半が雪に覆われており、雪上歩行ができる登山者以外は、入山をひかえた方がいいでしょう。黒岳山頂~石室:ポン黒岳下から石室にかけて雪原になっていますが、ほぼ夏道がでています。
石室~お鉢平展望台:大きな雪原が二カ所と、展望台下の雪田が大きく残っています。
 開花状況 すべて「咲き始め」~「↑」
黒岳斜面:エゾイワハタザオ(山頂下)・ショウジョウバカマ
山頂~お鉢平展望台:キバナシャクナゲ・メアカンキンバイ・イワウメ・ミネズオウ・エゾノツガザクラ写真:お鉢平展望台から間宮岳方向

工事中

本日より館内の改修工事がはじまりました。今月末まで、一部展示が見られないなど、来館者の皆さまにはご迷惑をおかけいたします。来月にはリニューアルしたビジターセンターをお楽しみいただける予定です。

写真 工事用の仮囲いがされた館内

大雪原

 何年山に通っていても、シーズン最初に訪れる場所には、胸が躍ります。今朝は、今月上旬に開通した林道を通って高原温泉へ。気象通報風に表現すると「風弱く快晴」の天気のもと、緑岳の中腹まで様子を見に行ってきました。予想どおりといいますか、見わたすかぎりの大雪原がそこにはやはりありました。登山口から第一花畑までのあいだは、日当りのよい場所で一部登山道が出ている以外は、第二花畑を通ってエイコの沢のガレ場上までビッシリ雪です。
 ルートを熟知していてなおかつ雪上歩行に慣れている登山者のみに許された場所ということでしょう。視界不良のときは道迷いしやすいので、地形図とコンパスは間違ってもお忘れなく!

写真 緑岳第一花畑の大雪原