赤岳の秋と夏

銀泉台第一花園も、サッと刷毛でひとなでしたようなオレンジ色が緑色の斜面に混じるようになりました。どうしても紅葉ばかりが気になるこの頃、目線はついつい上に・・・。
 でも足下に目を向ければ、チングルマやエゾコザクラがようやく遅い夏を向かえ、花を咲かせている所がまだまだあります。周りはすっかり秋。種をつくる時間は限られています。秋に追い抜かれないように急げや急げ~。

写真:紅葉を背に開花するチングルマ
    (第3雪渓 8/30)

緑岳のたすき

「いや~寒いわぁ・・」山から戻ってきたみんなが口を揃える。午後3時の黒岳山頂の気温は5℃。風は強いし、もう寒くて寒くてじっとなんてしてられませんでした。これで稜線一帯は紅葉モードのスイッチが点灯。このまま順調に寒さが続けば色づきも進みそうです。ただ、台風が暖気を呼び込み、電池切れなんてことがなければいいのですが・・。
 緑岳のたすきも4日前に比べ、紅い「シミ」がじわじわと裾のほうに広がっていました。

写真:緑岳ガレ場のたすき(8/30)

そして赤岳も・・・

(その2)

赤岳のウラジロナナカマドにも色変わりの兆しが見えます。力強い緑色の色素が抜け、全体に褪せたような色に。第4雪渓上部ではくすんだオレンジ色が帯状に広がっていました。今のところは順調・・のようです。
 山頂でホソバイワベンケイが紅葉していました。ウラシマツツジのように稜線を埋め尽くすほどというわけにはいきませんが、黄色、橙、赤と美しいグラデーションを見せてくれます。

写真:ホソバイワベンケイ
    (小泉岳にて/後ろは白雲岳 8/26)

草紅葉 はじまりました

昨日は黒岳や白雲岳で初氷を迎えました。どおりで寒いはずです。紅葉のスタートとしては幸先のいい冷え込みかなと思いましたが、まあそう思い通りには事は運ばないというのが、ここ最近の常のようです。
 山頂稜線ではウラシマツツジが赤く色付き出し、草紅葉が始まっています。黒岳山頂からポン黒岳にかけては6、7割が色付いています。草紅葉はこれから初雪を迎える頃まで山肌を紅く染め上げていきます。

写真:ウラシマツツジの草紅葉
   (黒岳山頂/後ろは烏帽子岳 8/26) 

紅葉 はじめました

「はじめました」モノの代表格といえばかき氷とカキフライですが、大雪山ではやはり紅葉でしょう。写真は緑岳の通称「たすき」といわれる斜面ですが、白い楕円で囲んだ部分がなんとなく紅くなっているのがわかると思います。まだ紅いシミのような状態ですが、このシミがじわじわと広がり、やがては紅い「たすき」に成長するのです。しばらくは山から目が離せません。

写真:緑岳(後ろの残雪は高根ヶ原)