残月峰

 今日の残月峰。国道からの眺めです。時間帯や日の射し方によっても雰囲気が随分と変わって見えます。
 中腹部にはまだ緑色も目立ちますが、石狩川沿いや絶壁上部は色付きが進んできました。
 
 写真:残月峰看板前より撮影
    /温泉街より旭川方面に約1km
              (10/1)

紅葉谷

秋の日はつるべ落としといいます。朝日は5時半前にそそっと顔を出し、夕方の帰り道はすっかり暗くなってしまいました。明日になればまた暦を一枚めくらねばなりません。
 層雲峡の紅葉は日に日に色付いてきました。どうしてこんな所に根を下ろせるのかといつも感心するのですが、国道を挟む両手の絶壁にはダケカンバを始めとし、シナノキ、イタヤカエダ、カツラなどが岩肌を黄色く覆い始め、ハウチワカエデやエゾヤマザクラ、絡みつく山ブドウらが所々に紅を添え。スピードを出して通り過ぎてしまうにはもったいない。
 紅葉谷入り口付近も見上げれば、光を透かしたハウチワカエデの一枚一枚が赤い血潮のよう。10月上旬、層雲峡は紅葉狩りに良いシーズンを迎えます。

 写真:紅葉谷入り口(9/30)

小屋閉め

山の頂がまた白くなりました。黒岳石室は今日で小屋閉めです。明日からは無人の避難小屋になります。6月初め、屋根の下まで雪に埋もれていたのが、ついこの間のような気もするし、随分前だったような気もします。
 紅葉も山麓部へと下りて来ました。5合目展望台から望む黒岳は気持ち良いくらい葉を落とし、樹木の褐色の枝が複雑に伸びている様も面白いものです。見頃は3合目から4合目付近。ロープウェイの車窓から見下ろすと、ダケカンバで埋め尽くされた森林に黄葉が広がります。嗚呼、その奥行きに吸い込まれてしまいそう。

写真:黒岳5合目下(9/27)

雪虫

仕事を終え、センターを出ると雪虫が飛んでいました。
 おしりに白い綿のような分泌物を付け、飛んでいるというよりも、ゆるゆると上下に移動しながら浮遊しているという感じです。秋は何かとしみじみするような事象も多く、紅葉見てはしみじみ、山に初雪降ってしみじみ、そして雪虫を見てはまたしみじみ。でも雪虫にしみじみしてしまうのは、冬の長い北国ならではかもしれません。雪虫が舞うようになると、「いよいよ雪も近いのかしらねぇ」とご近所さんと井戸端話が始まります。
 「雪虫」はアブラムシの一種で、正式名称「トドノネオオワタムシ」など複数種があります。ヤチダモとトドマツを季節的に行き来しながら世代交代をし、晩秋に見られるのは産卵の為にトドマツからヤチダモを目指し結婚飛行する成虫たちの姿です。そして「雪虫が飛ぶと初雪が近い」とも言われます。さて冬の使者様、今年の初雪はいつごろになるでしょう?

写真:雪虫(層雲峡 9/24)

緑岳第2花畑

今朝の層雲峡の最低気温は0℃。麓の路草にも真っ白な霜が降りました。この冷え込みの影響で葉の離層が随分すすんだようです。袖が触れたとたん、カサコソと音を立てて葉が舞い落ちます。落葉樹たちには、来る冬に備え、身を守るために葉を落とすという目的があります。紅葉はその過程にひとつに過ぎません。それがわかっていても、名残惜しいとつい思ってしまう。
 緑岳。ガレ場のたすきは色をなくし、代わりにダケカンバの黄色が裾野に向かって広がります。花畑を縁取るナナカマドはまだ見頃で、チングルマは紅い絨毯をいっぱいに広げていました。

 写真:緑岳第2花畑のチングルマ紅葉(9/21)