黒岳石室

前回登頂時(6月16日)と比較すると、驚くほどに雪解けが進みました。勿論、管理人の方が除雪をしていただいた効果もあると思われますが。尚、石室から先の雲の平には所々多くの雪渓が残っています。視界不良時は地図等の装備も必要になります。また、北鎮岳分岐付近にも「紅ガラ」をまいていただいて、ルートの確保をしてあります。が、ここはいつも難所の雪渓です。本日は、悪天(雷などなど)のためここまでは行けませんでしたが、このような気象条件では間違いなく雪面は氷ついていると推測されます。装備を万全に安全山行で御願いします。

写真:黒岳石室 6/23

黒岳九合目上部

黒岳九合目標柱を過ぎた辺りに、雪切りをしてルートを確保していただいています。但し、急斜面に加え若干雪が腐り気味です。慎重な歩行が望まれます。また、最低限ストック等の補助装備が必携です。この斜面を過ぎると、登山道が露出していますので頂上まではあと一歩です。

写真:黒岳九合目付近 6/23

黒岳七合目~八合目

雪解けは着実に進んではいますが、本日現在の黒岳は、頂上直下の一部を除いては、いまだ全面雪の状態です。七合目・八合目の標柱は全て露出しましたが、周りはまだ厚い雪の中です。まだまだ、滑落の危険性や踏み抜きにも要注意です。「紅ガラ」をまいて、ルートの確保はしてあるものの、視界不良時はたとえ七合目付近でも道に迷うこともあります。また、雪上歩行になれた方でも下りは十分に気を付けて下さい。靴をスキーに見立て、上から滑ってくる光景も見られますが、一度転倒すると止まりません。まだまだ雪の多い黒岳。安全山行で、装備も万全に御願いします。尚、本日登頂時、八合目付近は「みぞれ」が降っていました。石室の気温で早朝6℃です。気温が上がると問題ありませんが、悪天候時は防寒対策もまだ必要になります。

写真:八合目へ 6/23

赤岳・コマクサ平

先日ご紹介した通り、赤岳の雪渓はまだまだたくさん残っていますが、コマクサ平の高山植物が賑わってきました。写真の「イワウメ」はまだ3割程度の開花状況ですが、ピンク色の「ミネズオウ」は見頃に近くなってきています。肝心の「コマクサ」はまだ時間がかかりそうですが、お花のシーズンもすぐそこまで来ているようです。

写真:イワウメとミネズオウ 赤岳コマクサ平 6/20

赤岳・コマクサ平の女王

高山植物の女王はコマクサ、でも、まだ小さな蕾がやっと出たばかりです。今ここの女王は、越冬から目覚めた「エゾオオマルハナバチ」の女王バチ。黒・黄色・オレンジの3色も見事で、盛んにウラシマツツジの蜜を集めていました。足に大きな花粉団子もしっかり付けています。やがて女王バチは、地中などに営巣場所を探し出し生活史が始まります。*写真のハチは、外来種の「セイヨウオオマルハナバチ」とは違いますが、セイヨウ~の特徴は、鮮やかな黄色と黒の体色、真っ白なお尻、体長は1~2cmです。

写真:エゾオオマルハナバチ 赤岳コマクサ平 6/20