消雪しました

黒岳の登山道上の雪は消雪しました。写真の通り、登山道脇には数ヶ所残っているところもありますが、雪の上を歩くことはありません。昨年と比較すると、約一週間早い消雪となりました。但し、登り始めから八合目下部までは、前日の降雨のため大変滑りやすくなっていました。天候が回復しますと問題なく乾いた登山道を歩くことになりますが、前日が雨という場合は十分注意されて下さい。

写真:黒岳八合目周辺 7/10

ニョロニョロ大群落

十日近くあけて訪れた緑岳の稜線は様相が一変していました。我が世の春を謳歌していたホソバウルップソウはほぼ枯れかけ、その代わりにグンと勢いを増してきたのがエゾハハコヨモギ。ニョロニョロとした姿が風に揺れ、どことなく幽霊を思わせる外観。その幽霊の大群が稜線を埋め尽くしている様子はまさに圧巻の一言です。まだ開花しているものは少なく、蕾のものが大半ですが、早咲きの花から夏の花への移行期といえるここ一週間くらいは、ニョロニョロの大群落が幅を利かせそうです。下の方では、第一花畑の木道がほぼ露出し、雪田端の一部ですが、アオノツガザクラ・チングルマ・エゾコザクラ・ジムカデ・キバナシャクナゲが咲いてきています。第一花畑と第二花畑の間には回廊状に雪が残っていますが、まもなく登山道が出てきそうです。第二花畑からエイコノ沢のガレ場にかけては、一カ所登山道が露出している外は、雪上歩行になります。視界不良時はご注意ください。開花状況登山口~下部樹林帯: ダイセツヒナオトギリ(始)シロバナノニガナ(始)エゾイチゲ↓・ゴゼンタチバナ◯第一花畑(雪田端の一部): アオノツガザクラ↑・チングルマ↑・エゾコザクラ↑・ジムカデ↑・キバナシャクナゲ↑エイコノ沢ガレ場: トカチフウロ◯・ウコンウツギ◯ハイマツ帯: エゾウサギギク(始)・イソツツジ↓・メアカンキンバイ↓・ミヤマキンバイ↓・ゴゼンタチバナ↑・エゾノマルバシモツケ↑岩塊斜面: イワブクロ↑・コケモモ◯・クロマメノキ◯・イソツツジ◯・エゾノマルバシモツケ↑・ハイマツ◯・チシマキンレイカ↑緑岳山頂~板垣分岐: エゾノマルバシモツケ↑・メアカンキンバイ↓・ミヤマキンバイ↓・イソツツジ↑・エゾイワツメクサ↑・エゾタカネツメクサ↑・チシマキンレイカ◯・イワブクロ(始)・ホソバウルップソウ↓・チョウノスケソウ↓・エゾオヤマノエンドウ↓・メアカンキンバイ↓・ミヤマキンバイ↓・タカネスミレ◯・エゾタカネツメクサ◯・キバナシオガマ◯・エゾハハコヨモギ↑・イワヒゲ↑・エゾツツジ(始)・ヒメイワタデ(始)・チシマキンレイカ(始)・クモマユキノシタ(始)

道迷いに注意

きのう銀泉台第一花園下で道に迷った登山者に会いました。ご当人のお話では、銀泉台から赤岳に向かって歩き始めたのだが、登山道がどんどん下りはじめて…ということで、見晴し台へ向かっていた私たちから見ると、銀線台へ戻っていく方向へ進んでいました。ちょっと理解に苦しむお話でしたが、雪渓上で方角を見失ったのでしょうか。道北地方山岳遭難防止対策協議会発行の『登山ガイド2012』によると、ここ五年間の遭難原因で最も多いのが「道迷い」で、全体の40%を占めています。とくに残雪や雪渓がまだ広く残っている今時期は要注意といえます。足跡をついていけばいいだろうと、気軽に考えがちですが、残念ながら間違った足跡が付けられている場合もあり、途中で気がつけばいいのですが、そのまま道に迷って遭難ということも予想されます。平野部では最高気温が30℃を超えたりして、季節感としては真夏なのですが、山の上ではまだ、残雪期から夏山への移行期にあたる今の時季は、一人で山へはいる場合、とくに注意が必要です。以下の条件をクリアーできない人は、単独での入山を避け、ガイドや熟練登山者に同行してもらいましょう。・ルートを熟知している・地形図とコンパスを使いこなせる・リスクマネジメント(危機対応)ができる

写真:赤岳第三雪渓 7/4

雲の平1

雲の平の様子です。まだ所々ですが、キバナシャクナゲが群落を形成しています。蕾もまだまだありますのでこれからに期待ですが、このお花は花期が短く、気象条件に大きく左右されます。さて、今後はどのような群落となっていくでしょうか・・・。

写真:雲の平 7/3

雲の平2

雲の平の様子2です。キバナシャクナゲ同様にまだ所々ですが群落を形成しつつあります。場所によってはエゾツガザクラが交じった群落となっていますが、登山道脇は少しずつですが花数が増えてきています。このままのお天気で見事な群落を期待していますが・・・。

写真:雲の平2 7/3