松浦岳(緑岳)周辺紅葉情報

 朝晩と日中との温度差に秋を感じる時季になりましたが、山の紅葉はゆっくりと進行しています。以前は、山の紅葉は一日で標高差50メートル降る、と言われ、稜線からしだいに色づきが進み、山麓へ駆け下るものでしたが、今年の紅葉はようすがすこし違うようです。

 白雲岳避難小屋がある標高2000m付近では、草紅葉といわれるウラシマツツジの葉がだいぶ色づいてきましたが、ウラジロナナカマドは色づき始めたばかりです。一方で標高1500mの第一花畑では「色づき始め」よりも少し色づきが進んでいる印象です。山全体を見渡すと、標高に関係なく、色づき始めているものと、まだ青々としているものがモザイク状に散在しています。ウラシマツツジやチングルマも同じような状況です。

 白雲小屋の水場は、先日の雨の影響で、また流れが復活しましたが、いつまで保つかは今後の天気次第です。

 

紅葉状況

第一花畑:ウラジロナナカマド・チングルマ 色づき始め

第二花畑~エイコの沢ガレ場:ウラジロナナカマド・チングルマ 色づき始め

岩塊斜面:ウラジロナナカマド色づき始め ウラシマツツジ色づく

南沢(タスキの紅葉):ウラジロナナカマド 色づき始め

稜線:ウラシマツツジ・ヒメイワタデ 色づく

白雲小屋周辺:ウラジロナナカマド色づき始め ウラシマツツジ色づく

 

写真 緑岳岩塊斜面より高根ケ原方面 板垣分岐付近 9月4日

赤岳紅葉情報

 九州・四国から本州にかけての広い範囲で台風10号による被害が広がっています。被害に遭われた方々には心よりお見舞いもうしあげます。

 さて、ここ層雲峡でも八月末とは思えないような高温状態が続いています。山の紅葉も全体的には足踏み状態ですが、赤岳登山口の銀泉台~第一花園にかけてのウラジロナナカマドの葉色が「色づき始め」を迎えました。より標高の高い第二花園や第三雪渓では、まだ一部のウラジロナナカマドの葉色が変わり始めた程度なので、銀泉台付近が一足早く紅葉期に入った印象です。

 台風の予想進路も日替わりで変わるような状況ですので、今後の気温変化も予想しがたく、色づきが順調に進むかどうかはわかりません。

 

写真:赤岳第一花園全景 第三雪渓全景 8月30日

雲ノ平

雲ノ平周辺でもウラジロナナカマドの実が盛りだくさん!!ヒメクロマメノキやガンコウランの実も大豊作です。まだ、チングルマの綿毛の群生も楽しめます。葉も真っ赤になってきているものが増えてきていたので、これからの色づきに期待大です!

写真:雲ノ平周辺 8/25

 

黒岳北東斜面

お盆が過ぎてから、肌寒い日も増えてきた今日この頃。黒岳も少しずつ秋めいてきました。七合目から上ではウラジロナナカマドの葉の色が変わり始めています。ハイオトギリなどの草紅葉も色づき始めました。まだ、ダイセツトリカブトやヤマハハコなどの花も咲いていますが、お花はもう終盤です。かわりに、登山道沿いではチシマヒョウタンボクやウラジロナナカマドの赤い実をたくさん見ることができます。今年はとにかく実なりがいいです。きっと、頬をふくらませて動き回るエゾシマリスに出会えますよ。

(※リフト乗車中、すでに紅葉が始まった?!と思うような箇所もあり、びっくりしました。麓の温泉街でもほんの一部ですが、葉が赤く色づき始めています。今年の紅葉は早いのか、、、???悩ましいところです。)

写真:黒岳九合目マネキ岩付近 8/25

松浦岳(緑岳)コース紅葉情報

 暑い下界とは打って変わって、大雪山の稜線では季節が順調に進んでいます。

 緑岳の登山コースでは、第一花畑・第二花畑・南沢斜面(通称「タスキの紅葉」斜面)で、ウラジロナナカマドの葉色が全体的に変わってきました。「色づき始め」と言えるほどではありませんが、明らかに紅葉へ向けて一歩進んだ印象です。

 平野部の予報では急激な冷え込みはなさそうに見えますが、ヒサゴ沼の野営指定地ではテントに霜が降りたという登山者からの情報もあり、下界とはかなり様子が違うようです。台風の接近や上陸などで暖気が入り込むと足踏み状態になりますが、紅葉は、今後の動向に目が離せない状況になってきました。

 

写真: 南沢上部(「タスキの紅葉」)斜面 緑岳稜線 8月22日