緑岳の花畑は

 緑岳の花畑、淵の歩道が少し出てきました。出てきましたが、第一、第二花畑そのものにはまだ大きな雪渓がでんとのっています。第二花畑の先、ハイマツやナナカマドに仕切られて雪渓が途切れますが、そこを抜けるとまた一面の雪渓。緑岳裾野が間近になる崖のところまで雪渓は続いています。
 第一花畑では遠慮がちにエゾコザクラとキバナシャクナゲ、ジムカデが咲いていました。第二花畑は、雪から開放されたばかりのチングルマが芽吹きを待っています。今は枯れ色の花畑です。
 そして花畑の歩道、ぬかるみます!油断していたら足首の上まではまってしまいました。歩道にざぶぶと流れる雪解け水、思えばこの豊富な水が植物を育んでいるのです。ならば多少の泥んこも寛容に。
 急なガレ場を降りてくたびれた足に、雪渓の冷たさがとても気持ち良く。
(写真:第一花畑7/11)

 【開花状況】
(第一花畑)キバナシャクナゲ↑、エゾコザクラ↑、ジムカデ↑/(ガレ場)イワブクロ開花・蕾、コケモモ↑、エゾマルバシモツケ↑、エゾイソツツジ/(山頂周辺)イワヒゲ、コマクサ↑、チシマキンレイカ↑、ホソバウルップソウ↓エゾタカネツメクサ、エゾオヤマノエンドウ↓

赤岳の花

 昨日の赤岳のようすです。
 長く横切っていた第一花園の雪渓は、小さく分かれて3ヶ所になりました。第二花園は、緩斜面をすべて覆うような大きな雪渓が150mくらい。登りはじめ、踏み跡が氷のように固くなって、つるっと滑りやすいところがあります。第三雪渓も大きな雪渓ですが、実際登山道上にかかっているのは40m程度と20m程度の雪渓が2ヶ所。斜度があるので下りは注意。第四雪渓はまだ3分の1くらい雪です。
 連休を前に「花はどうでしょう」の問い合わせも多いこの頃。上記の場所では花はまだしばし。けれどコマクサ平はコマクサが見頃です。イワブクロも咲き始めています。山頂から小泉平稜線は、花の種類が入れ替わってきました。今タカネスミレがいっぱいです。チョウノスケソウも満開。白雲岳は直下の雪も後退し、旧噴火口にはエゾノツガザクラとキバナシャクナゲが群生。山頂、チングルマ咲きました。
 
 写真:チョウノスケソウ(小泉平7/11)
 
【赤岳山頂~小泉平開花状況】
 タカネスミレ(○)、チョウノスケソウ(○、やや↓も)、キバナシオガマ(↑)、コマクサ(↑)、エゾタカネツメクサ、チシマキンレイカ(↑)、チングルマ(↑)、イワヒゲ、エゾノツガザクラ(○)、ホソバウルップソウ(↓)、ミヤマアズマギク(小泉平)、レブンサイコ(↑小泉平)

タカネスミレの大群落

 そろそろタカネスミレが黄色く大地を染める季節、と気になりお鉢平へ。やはりです。松田岳周辺、赤茶けた稜線に延々と続くタカネスミレの黄色一面!遠くから見ても圧巻です。
 雲ノ平はチングルマが咲き始めています。北海沢周辺は、何といってもエゾコザクラとエゾノツガザクラの群生がきれいでした。
 今、お鉢まわり、お花かなり見頃です。
 
 写真:タカネスミレ(松田岳周辺)

高原温泉沼めぐり

 今日は花講座、ミズバショウ観察会で高原温泉沼めぐりコースを訪れました。歩道沿いのミズバショウはだいぶ大きくなっていて、1mもあるような巨大な葉っぱのおばけミズバショウに様変わり。けれど、残雪のそばでは顔を出したばかりの小さな純白のミズバショウもあって、遅い春を観察できました。
 ヒグマ情報センターによると、今日もヒグマの姿が高根ヶ原の斜面で確認されたそうです。新鮮なヒグマの足跡が雪の上に残っていて(巡視員いわく、つい十数分前の足跡!)確かなヒグマの存在に気持ちも引き締まります。
 今日、満々とたたえる空沼の水は空のように蒼く、雪は雲のように白く、とても綺麗でした。
 (写真:空沼)

 *三笠新道はヒグマの活動のために7/8より閉鎖になりました。沼めぐりコースの開放については、当日のヒグマの活動状況や天候によって制限があります。ヒグマ情報センターで受付をしてください。

赤石川のようす

 赤石川は蛇カゴ(石を組んでつくった大きな飛び石のようなもの)の上の雪が落ちて、蛇カゴが見えるようになりました。が、まだ岸の雪の壁が高いのでここを通ることはできません。下流側の雪渓の上を歩いていけます。北海沢もまだ雪の下でした。今後の雪解けで雪渓の状況も変わっていきます。
 (写真:赤石川の雪渓の上を歩く人)

 【赤石川・北海沢周辺の開花状況】
 エゾノツガザクラ↑、チングルマ開花、エゾコザクラ↑、ジムカデ↑、キバナシャクナゲ