暴風雨の過ぎた山では

 低気圧一過。今日は天気も回復に。2日ぶりに顔を出した大雪山は、正真正銘、真っ白です。雪は五合目まで白くしました。リフト付近は10~50センチほど雪が積もり、その影響で1時間遅れのリフト運行となりました。
 そして、7合目登山口は何と80センチの積雪!両足がすっぽり埋りながら7合目の上までラッセル(雪をこぐこと)するも、そこで敢えなく断念。つい10日前は紅葉の7合目を歩いていたというのに・・。

 写真:五合目から見た黒岳(10/9撮影)

荒れ模様

 台風並み、台風以上の低気圧で層雲峡も昨日から大荒れです。今日は、黒岳ロープウェイも強風のため終日運休。三国峠・石北峠方面も通行止めだったのですが、先ほど17:30で解除が決まったそうです。冷たい雨です。雪はすぐ近くまでやってきました。5合目ロープウェイ駅舎下の崖がちょこっと白くなっているのが温泉街からも見えます。6合目リフト付近は昼間で10cm程積もっていたそうです。もう山の上は根雪になりそうです。

 写真:紅葉谷入り口。波打ちながらも、赤い葉っぱなんとか健在です。(10/8撮影)

銀河・流星の滝

 一日一日、朝がくるたび、峡谷の紅葉がすすんでいきます。ビジターセンターの事務室の窓からは、向かいの絶壁が一望できるのですが、黄色くなったダケカンバは、羊の背中のようにモコモコ。銀河・流星の滝のまわりも色づいて、今日は大勢の人が訪れていました。層雲峡の紅葉は、今見頃です。国道沿い、車窓からの眺めも楽しめます。
 そして今宵は中秋の名月。十五夜お月様です。されどあいにくの曇り空。さて、おぼろ月夜か隠れ月夜か。

 写真:銀河・流星の滝(10/6撮影)

冬が来る前に

 朝いちばんの層雲峡園地。近頃、かなり高い確率でエゾリスが頭の上から威嚇してきます。ひとしきり威嚇すると、今度はクルミ運び。冬眠をしないエゾリスは忙しいのです。今のうちにあちこちの地面にクルミやドングリを埋めて隠しておきます。地面が雪に覆われてもちゃんと見つける自信と記憶力。スバラシイ!けれど全部を覚えているわけではありません。食べ忘れたたねは、クルミやドングリもたわわな未来の大樹。だから食べ忘れも重要な任務です。(もしや計画的?)
 園地もそろそろ紅葉してきました。カツラの樹も黄色くなっていいにおい。
 
 写真:園地にて(10/5撮影)
*園地正面の橋は現在工事中で通行できません。上流側150m先の入り口から入ります。

雪虫

 一昨日のこと、日も傾きかけた森の道、ゆるりゆるりと雪虫が飛んでいました。雪のように白い綿毛(本当は分泌物)をまとい、冬を告げるように舞う「雪虫」とは何とも美しい名前ですが、じつはアブラムシの仲間。本名は「トドノネオオワタムシ」といいます。雪虫はヤチダモとトドマツの樹を季節的に行き来しながら世代交代をしています。いわゆる「雪虫」の姿は、冬も近づく頃、トドマツの根から産卵の為にヤチダモを目指し飛び立った成虫たちの姿です。ところで雪虫といえば「冬の風物詩」。ところが雪虫は、初夏にもちゃんと現れるのです。秋とは逆に、ヤチダモからトドマツへ旅立つ成虫たちです。けれど誰も「夏の風物詩」などと話題にはしませんが。謎多き雪虫社会!
 
 【紅葉情報】層雲峡にも紅葉がやってきました。赤は赤の方向に、黄色は黄色の方向に。峡谷全体が色づいてきています。今週末から来週にかけて見頃になりそうです。
 
 写真:層雲峡、映月峰(10/4撮影)