氷の一滴

 昨日は旭川にも初雪の便りが届きました。層雲峡は何度目かの雪。日陰には、まだそっくりそのまま昨日の雪が残っています。紅葉谷散策路も落ち葉の上にうっすら雪がつもり、キツネの足跡がてんてんと続いています。途中にあるオンコ岩はふさふさ苔むして、髭の生えたおじいさんみたいな大きな岩です。「オンコ」はイチイの樹のこと。イチイが岩の上に生えているので、みんなオンコ岩と呼んでいます。髭の先から、小さなツララがいくつもぶら下がっていました。オンコ岩も寒そうです。終点にある紅葉滝も、水しぶきが凍ってツララがたくさん出来ていました。これから徐々に氷に覆われ、2月になる頃美しい氷瀑になります。

 写真:オンコ岩のツララ(紅葉谷・11/2)

スノーホワイト

 最低気温マイナス7℃。順調に記録を更新中。
 黒い樹影のむこうに、白い頂の大雪山が見えました。

ルリビタキ

 空が薄紫色に白み始め、今日で5日連続の氷点下の朝になりました。雪のように真っ白な霜も、太陽の光が届くとゆっくりと緩んで露の玉に。鳥の声も賑やかになってきます。シジュウカラやハシブトガラに混ざって、尾だけ青いルリビタキが何羽かパタパタ飛び回っていました。まだ雪の残る春、大雪山でよく「ルリビタキダヨ・ルリビタキダヨ・・」とさえずる姿を見かけましたが、渡りの時期には平地にやって来ます。尾だけ青いのは、メスか幼鳥のオス。瑠璃色の羽になるまでは2年かかるそうです(オスのみ)。名残惜しく、ルリビタキは他の小鳥よりひと足遅れて南へ渡っていきます。つぎは瑠璃色の羽になって戻ってきてくれることを願いつつ、また来春、山の上で。

 (写真:コケにも霜が)

雪だるまマーク

 「朝のうちは旭川でも雪になるかもしれません」雪だるまマークの天気予報。上川公園のベンチの上にはあられの粒がぱらりと落ちていました。重い空の下では、ヒヨドリの引きつったような甲高い鳴き声がいっそう寒く、ブルッと身ぶるい。 
 今朝8:00黒岳5合目の積雪は5~10cm。遊歩道沿いのヤマハハコはカサカサのドライフラワーになり、エゾオヤマリンドウも雪の帽子をかぶっていました。

 写真:ヤマハハコ(10/22撮影)

晩秋のケキョ

 晴れの日、雨の日、風の日と毎日めまぐるしく天気は変わり、その間に樹々はすっかり木の葉しぐれ。そこかしこに有機の栄養をばらまいています。冬もすぐそこという森から、ケキョケキョケキョ・・とウグイスのぐぜるような鳴き声が聞こえてきました。ウグイスは夏鳥。春に南からやって来て、秋になるとまた南へ戻って行きます。逆に秋に北からやって来る冬鳥もいます。秋は行く鳥来る鳥、入れ替わりの季節。ですが最近は、暖冬の影響で、南へ渡らずに一部越冬する夏鳥もいるようです。行くか残るかウグイス会議。

 写真:雪虫/町にもたくさん飛ぶようになりました。