カメムシの引越し

 ちょうど土踏まずの辺りに異物感を感じ、うわっと慌てて足を上げ。冬越しのために家の中に入ってきたカメムシを、あやうく踏み潰すところでした。ストーブを焚いて部屋が暖まると、ブ~ンと元気に飛び回っています。この季節は、他にもテントウムシやワラジムシなどもやってくるので、踏まないよう注意が必要です。
 カメムシが放つ強烈なニオイは周知のとおりで、ヘップリムシとかヘクサムシなどと呼ぶ地域もあります。臭いニオイはおしりではなく、胸部側面にある一対の小さな穴から液体として放出されます。カメムシの仲間はとても種類が多く、よく家にやって来るのは、茶色いスコットカメムシ。ほかにも何種類かいます。一緒に暮らすコツは干渉しないこと。触らぬカメムシに臭いナシです。意外な感じがするのですが、層雲峡にはそれほどカメムシが多くないようです。農地などのある里の環境のほうがカメムシには暮らしやすいのかもしれません。

 写真:ニセイカウシュッペの日の出(上川町・11/4)

氷の一滴

 昨日は旭川にも初雪の便りが届きました。層雲峡は何度目かの雪。日陰には、まだそっくりそのまま昨日の雪が残っています。紅葉谷散策路も落ち葉の上にうっすら雪がつもり、キツネの足跡がてんてんと続いています。途中にあるオンコ岩はふさふさ苔むして、髭の生えたおじいさんみたいな大きな岩です。「オンコ」はイチイの樹のこと。イチイが岩の上に生えているので、みんなオンコ岩と呼んでいます。髭の先から、小さなツララがいくつもぶら下がっていました。オンコ岩も寒そうです。終点にある紅葉滝も、水しぶきが凍ってツララがたくさん出来ていました。これから徐々に氷に覆われ、2月になる頃美しい氷瀑になります。

 写真:オンコ岩のツララ(紅葉谷・11/2)

スノーホワイト

 最低気温マイナス7℃。順調に記録を更新中。
 黒い樹影のむこうに、白い頂の大雪山が見えました。

ルリビタキ

 空が薄紫色に白み始め、今日で5日連続の氷点下の朝になりました。雪のように真っ白な霜も、太陽の光が届くとゆっくりと緩んで露の玉に。鳥の声も賑やかになってきます。シジュウカラやハシブトガラに混ざって、尾だけ青いルリビタキが何羽かパタパタ飛び回っていました。まだ雪の残る春、大雪山でよく「ルリビタキダヨ・ルリビタキダヨ・・」とさえずる姿を見かけましたが、渡りの時期には平地にやって来ます。尾だけ青いのは、メスか幼鳥のオス。瑠璃色の羽になるまでは2年かかるそうです(オスのみ)。名残惜しく、ルリビタキは他の小鳥よりひと足遅れて南へ渡っていきます。つぎは瑠璃色の羽になって戻ってきてくれることを願いつつ、また来春、山の上で。

 (写真:コケにも霜が)

雪だるまマーク

 「朝のうちは旭川でも雪になるかもしれません」雪だるまマークの天気予報。上川公園のベンチの上にはあられの粒がぱらりと落ちていました。重い空の下では、ヒヨドリの引きつったような甲高い鳴き声がいっそう寒く、ブルッと身ぶるい。 
 今朝8:00黒岳5合目の積雪は5~10cm。遊歩道沿いのヤマハハコはカサカサのドライフラワーになり、エゾオヤマリンドウも雪の帽子をかぶっていました。

 写真:ヤマハハコ(10/22撮影)