銀河・流星の滝

 一日一日、朝がくるたび、峡谷の紅葉がすすんでいきます。ビジターセンターの事務室の窓からは、向かいの絶壁が一望できるのですが、黄色くなったダケカンバは、羊の背中のようにモコモコ。銀河・流星の滝のまわりも色づいて、今日は大勢の人が訪れていました。層雲峡の紅葉は、今見頃です。国道沿い、車窓からの眺めも楽しめます。
 そして今宵は中秋の名月。十五夜お月様です。されどあいにくの曇り空。さて、おぼろ月夜か隠れ月夜か。

 写真:銀河・流星の滝(10/6撮影)

冬が来る前に

 朝いちばんの層雲峡園地。近頃、かなり高い確率でエゾリスが頭の上から威嚇してきます。ひとしきり威嚇すると、今度はクルミ運び。冬眠をしないエゾリスは忙しいのです。今のうちにあちこちの地面にクルミやドングリを埋めて隠しておきます。地面が雪に覆われてもちゃんと見つける自信と記憶力。スバラシイ!けれど全部を覚えているわけではありません。食べ忘れたたねは、クルミやドングリもたわわな未来の大樹。だから食べ忘れも重要な任務です。(もしや計画的?)
 園地もそろそろ紅葉してきました。カツラの樹も黄色くなっていいにおい。
 
 写真:園地にて(10/5撮影)
*園地正面の橋は現在工事中で通行できません。上流側150m先の入り口から入ります。

雪虫

 一昨日のこと、日も傾きかけた森の道、ゆるりゆるりと雪虫が飛んでいました。雪のように白い綿毛(本当は分泌物)をまとい、冬を告げるように舞う「雪虫」とは何とも美しい名前ですが、じつはアブラムシの仲間。本名は「トドノネオオワタムシ」といいます。雪虫はヤチダモとトドマツの樹を季節的に行き来しながら世代交代をしています。いわゆる「雪虫」の姿は、冬も近づく頃、トドマツの根から産卵の為にヤチダモを目指し飛び立った成虫たちの姿です。ところで雪虫といえば「冬の風物詩」。ところが雪虫は、初夏にもちゃんと現れるのです。秋とは逆に、ヤチダモからトドマツへ旅立つ成虫たちです。けれど誰も「夏の風物詩」などと話題にはしませんが。謎多き雪虫社会!
 
 【紅葉情報】層雲峡にも紅葉がやってきました。赤は赤の方向に、黄色は黄色の方向に。峡谷全体が色づいてきています。今週末から来週にかけて見頃になりそうです。
 
 写真:層雲峡、映月峰(10/4撮影)

高原温泉沼めぐり

 今日はミネカエデの黄色のトンネルをくぐって来ました。登山口周辺、山荘の周りがちょうど見頃です。緑沼はピークを折り返したようですが、途中途中の黄葉は先週よりすすんで、地面も黄色に。そして今日のおまけは、緑沼から見えた白雲岳の白い雪。
 明日の日曜日も、沼コースはきれいです。帰り道、エゾシカが草陰で微動もせずに。夏毛の美しい鹿の子模様は背中から消えて、冬枯れの樹肌色に変身。もう冬毛です。

 *今シーズンの沼めぐりコースは10/5で閉鎖になります。最終日10/4は緑沼までの往復となります。(高原温泉林道:10/11、15:00を以て冬期閉鎖)
 
 写真:ミネカエデ(9/30撮影)

シマリスの冬支度

2006年9月29日(その2)

 雪の中からボコッと。「?」
 顔を出したのはエゾシマリスでした。まだこどものようです。せっせと枯れ草を雪下の巣穴に運搬中。冬眠の準備です。枯れ草はシマリスの布団。エゾシマリスは一年のうち10月~4月の約半年を寝て暮らします。でもときどき起きて、ごはんを食べ、トイレも済ませます。今日のちびっこシマリスは巣材のほかにハイマツの実も運んでいました。冬のあいだの大切な食糧です。
 いくら寝て過ごすといっても場所は大雪山。こんなに頼りなげなのに凄技です。

 写真:エゾシマリス(雲ノ平・9/29撮影)