山のスケジュール

 今年の山のスケジュールです。
*山開き/黒岳 6月24日(日)
     旭岳 6月17日(日)

*林道開通/高原温泉線 6月8日(金)9:30~
      銀泉台線 6月19日(火)11:00~

*山小屋有人管理/
    白雲岳避難小屋 6月17日~(予定)
    黒岳石室 6月23日~(同トイレ)

 やっと屋根の本体が出た黒岳石室。まだ軒下の高さまで雪があります。昨年はもう小屋の裏側の地面(!)が出ていたのですが、今年はこの状況。場所によって雪解けのすすみにもずいぶん差があるようです。

 写真:黒岳石室(6/4)

お鉢平一周

 好天続き。上から下からギラギラと照りつける日差しは春を通り越し、夏を想わせるようでした。おかげで山の雪解けはすこぶる順調。今日は黒岳でコメバツガザクラが一輪開花していました。ミネズオウの蕾もピンク色に。
 
 **今日の装備**
 今日の黒岳斜面はザラメ状の雪。踏み込みが効かず足場が確保できない状態でした。歩行は難。8合目の上部から滑りやすくなっています。防水の効く登山靴+スパッツで登りました。ストック必携。
 下山時8合目でヒグマに遭遇しました。まだ若いクマで、このあいだ木登りしていたのと同じ個体のようです。こちらに気付くとびっくりした様子で、一目散に斜面を駆け下りていきました。(やっぱりクマも滑っていました。天然の爪アイゼンも効かないのか・・)

 写真:お鉢平(間宮岳より)6/4

ヘビノハナ

 つついたら蛇が出てきそうな草むらに奇妙な花発見。コウライテンナンショウといいます。茎にまだらの模様があり、すっと頭を持ち上げて立つ姿がヘビにそっくりなのでマムシグサとも呼ばれます。
 ユニークなのは、いでたちだけではありません。この植物には雄株と雌株があるのですが、栄養状態の良し悪しによって性転換をしているのです。
 種をつくる雌株はそれだけたくさんの養分を必要とします。雄株になるか雌株になるかは前年にどれだけエネルギーを蓄えられたかで決定。球根が太ると雌株になり、痩せると雄株になってしまいます。臨機応変に生きる植物です。

 写真:コウライテンナンショウ
   (雌株です)6/2

今日の黒岳

 9合目の標識の頭が出ました。石室周辺も前回25日よりも少し雪がとけていましたが、やはりまだ2週間ほどの遅れ(昨年比)。ガンコウランもまだ咲いていませんでした。
  
 **今日の装備**
 今日の雪質は湿っていてややザクザク。ただ9合目は固いところもあり、踏み込みが効くプラスチックブーツで登りました。登山靴の場合はアイゼンの準備を。
 黒岳側でヒグマの姿や足跡が頻繁に目撃されています。一昨日は7合目で。なんとダケカンバの樹に登っていたそうです。25日にも赤石川周辺で単独グマの足跡が、凌雲岳で親子グマの足跡がありました。視界不良時は注意してください。クマも登山道も見エマセン。

 写真:黒岳9合目(5/29)

白雲岳と湖

 今年の大雪山の雪解けは、昨年に比べると2週間ほど遅れています(24日現在)。この季節、白雲岳の旧火口底に一時的に現れる湖も、まだ雪解け水が少なく半分くらいの大きさで、周りの地面も大半が雪で覆われていました。昨年同日の白雲岳のようすが「山だよりバックナンバー」(2006年5月25日掲載)からご覧いただけますので、ぜひアクセスしてみてください。雪解けの違いがわかり面白いと思います。
 黒岳も昨年同日はもう9合目標識の頭が出ていたのに、今年はまだ出ていません。ただ、言葉を重ねるようですが、雪解けのスピードはこれからの気温に強く左右されます。遅いと思っていたのに後半一気にすすんだりと、じつに予測泣かせでもあります(じつは昨年の黒岳がそうでした)。
 
 **昨日の装備**
 黒岳9合目付近は、急斜面に加え、アイスバーンに新雪が乗っている状態で非常に滑りやすくなっていました。今回はプラスチックブーツで蹴りながら登る状態。ピッケル持参です。今後、解けて凍ってを繰り返しながら斜面はどんどん固くなっていきます。滑落注意です。

 写真:白雲岳火口底(5/24)
    湖半分できました