紅葉のグラフ

2007年9月6日 (その3)

 もし紅葉のグラフがあるなら、それはきっと比例直線を描きません。最初は気付かぬくらいじりじりっと緩やかな勾配で、それがある時点に達すると突然右上がりにぐんぐん加速していくように感じます。緑色だった風景に赤い色を発見した日は、季節を力強く押し続けるエネルギーを目の前に見せ付けられる思いがします。
 山頂からの風景、今日は雲ノ平や北鎮岳、烏帽子岳にも濃い赤の斑点がぽつぽつ広がっていました。今はまだ部分的でラインを描くまでにはなっていませんが9日、10日辺りには見頃を迎えそうです。黒岳斜面も9合目マネキ岩周辺が色付いてきました。

 写真:ポン黒岳より雲ノ平・北鎮岳方面を望む
    (9/6)

緑岳只今たすき製作中

 山が見えるか見えないか、それが問題。曇天の日はもうドキドキしてしまいます。
 緑岳ガレ場谷筋のナナカマド、3日前は赤いシミか斑点程度だったのに、今日はその斑点が連続してラインを描き始めていました。赤いたすきはまだ山頂近くの上部しか出来上がっていませんが、中腹部から高原沼方面裾野にかけてもうっすらなりに進展中。4,5日すれば中腹部の淡い色付きも濃くなって、赤いたすきはさらに伸びていきそうです。

 写真:第一花畑より緑岳を望む(9/5)
   花畑のナナカマド紅葉は例年中旬くらい

たすきを拡大

2007年9月5日 (その2)

 
 そしてこれが制作途中のたすきです。まだ4分の1くらい。それでもガレ場上部の登山道から見ると随分赤くなったなあと感じます。
 今日はガレ場から山頂周辺はかなりの強風。仁王立ちもままならず、しゃがんで撮影。

 写真:ガレ場より(9/5)
  奥は高根ヶ原。ポン白雲岳周辺の高根ヶ原はナナカマド紅葉が見頃。

くもの知らせ

 秋の高い空に浮かんだ美しくも怪しげな雲はやはり天気の変化を告げていました。今日の層雲峡は雨が降ったり止んだり。風に裏返る葉っぱがわさわさと揺れています。山頂はいっそう激しい風雨に見舞われていることは容易に想像できます。
 これからは一日一日と紅葉が進み、初氷そしてやがては初雪の便りも届くでしょう。山の天気は変わりやすく、登山の際は十分な装備に加えて天気を知ることが必要不可欠。特に低気圧が接近するときなどは様々な雲が現れ、雲の流れ方や形の変化、風、湿度などで今後の天気をある程度予測することが出来ます。このように自然の出来事から天気を読むことを観天望気といいます。

 お天気ことわざ~大雪山の巻
 「朝方露のあるときは天気よく、無い時は曇または雨」
 「旭岳の噴煙が北西になびいている時は晴れ」

 写真:烏帽子岳の上に現れた巻雲(9/2)
    (紅葉はウラシマウツツジ)

銀泉台

 銀泉台斜面を含め赤岳コースは全般に昨年より5日くらい早く紅葉がすすんでいます!(今日現在)
 昨日の雲ノ平やお鉢平の様子ではまだ緑色という感じだったので、少し驚きました。確かに銀泉台斜面に色付きの兆しが見えたのは昨年よりも早かったのですが。やはり兆しからが早かった!第1花園斜面は現在2~3割程度の色付きです。第3、第4雪渓は特出して赤いナナカマドが何本かあり、それが目立ってはいましたが、全体としてはまだ緑色優勢。

 写真:第1花園斜面(9/2)