木走

 師走30日目。
 朝霧の向こうに夕日のような大きな太陽が昇り、お腹を空かせたシジュウカラやハシブトガラが、いつものようにパタパタと飛び回っていました。その群に混じって、ツリリリ・・と小さな声が聞こえてきます。
 キバシリという鳥をご存知でしょうか?大きさはスズメくらい。キバシリは「木、走り」。いつも、ツツツツ・・・と木の幹を走るよう上っては樹皮の隙間の虫を探しています。上るのはお手の物。でも頭を下に向けて下りれない、上昇志向な鳥です。
   
  「師走の木走、小走りに虫取り」
   どうもおあとがよろしいようで。
   いよいよ明日は大晦日。
   皆様どうぞよいお年をお迎えください。
 
 写真:キバシリ(12/30)

【年末年始休館のお知らせ】
 12月31日(月)~1月5日(土)まで休館いたします。新年は1月6日(日)より開館。開館時間9:00~17:00

(2)刻む

  また、風は雪を刻み、
  美しい造形を見せてくれます。

   写真:「風紋」
    (雲ノ平、後ろは烏帽子岳・12/26)

(3)伸びる

 北鎮岳周辺は風の通り道。
 おかげでこんなに立派な樹氷ができました。
 ここでは「エビ」も成長すると「伊勢海老のしっぽ」になるようです。
 ちなみにこの大きな樹氷の塊りは登山道の標識。

 【樹氷】過冷却(0℃以下になっても凍っていない状態)した霧や雲の水滴が、樹木や地物に次々と衝突して、瞬間的に凍結することでできる氷粒の集まり。風上に向かって成長し、尾びれ状の形になることから、「エビのしっぽ」ともいわれます。

 写真:「伊勢海老のしっぽ」(北鎮岳分岐12/26)
    しっぽの伸びる方向で風向きがわかります。
    風は写真の右から左に向かって吹いています。

(1)飛ばす

 冬の間、偏西風の風下にあたる黒岳東斜面には大量の雪が積もり、とくに新雪が降った後などはスノーシューを履いていても腰まで埋まるほどの吹き溜まりになることがあります。ところが山頂はというと、強風が雪を吹き飛ばしてしまうため、冬でもほとんど雪は積もりません。地面が露わになっているところもあります。保温材の役目をしてくれる雪が少ないため、植物にとっては過酷な環境です。その為、植物はマット状に葉を密生させたり、ワックス状の物質で葉の表面を厚く保護したりと、あの手この手の工夫で乾燥や寒さから身を守っています。

 写真:黒岳山頂周辺(12/26)
    7月、コマクサの群生が見られます。

霜華

 
 師走24日目。今日は満月です。
 昨日の月夜が素敵なプレゼントを置いていってくれました。
 窓ガラスについた霜の花。まるで白い鳥の羽根を一面に敷き詰めたよう。

 【霜】空気中の水蒸気が0℃以下に冷えた地物などに
    付着し、結晶状に凍りつく現象。

    写真:窓霜(12/24)