カエルデ

2007年10月13日(その2)

 
 
 葉っぱの形がカエルの手、カエルデ、カエルデ・・カエデとなったとか。
 紅葉谷の入り口は上も下も赤い蛙手がいっぱい。

 写真:ハウチワカエデ/羽団扇楓(紅葉谷)

初雪ダルマ

 昨夜やむなく置き去りにしていった車の上には5cmの雪が積もっていました。マイナス2℃まで下がった今朝は、6時前から作業車が出動し、滑り止め用の砂を温泉街に撒いて行きました。
 一夜明けての雪景色。紅葉とふたついっぺんに見られるのは贅沢でしょうか。さっそくふわふわの新雪で初雪だるまを作りました。

 *層雲峡~上川間の国道の雪はとけていますが、層雲峡温泉街の路面にはこの時間もまだシャーベット状の雪が残っています。また、日中解けても朝晩には凍ってきますので、運転・歩行共にご注意下さい。

 写真:映月峰と一緒に(10/13)

初雪・骨の傍らに

 【初雪】正午過ぎから時折風雨に混じってちらちらと降り始めた雪は、午後3時半には地面をすっかり白くしてしまいました。昨年よりも一日早い層雲峡の初雪です。まだ雪虫の姿も見ていないというのに。

 【紅葉谷】その光景に、息をのむほど惹き付けられました。とりどりの落ち葉の上に埋もれるエゾシカの頭蓋骨。なにか違和感を感じたのは、長い時間の経過を示す骨の白さに対して、落ち葉の色彩が妙に鮮明で、あまりにも対照的だったから。けれど落ち葉もまた遺骸。その色もじきに鈍くなり、同じように土に還っていきます。
 もうひとつ対照的だったもの。それはそのエネルギーを受け継ぐ者。骨の傍らには、ミズナラとイタヤカエデの苗木が育っていました。

 写真:エゾシカの頭骨と苗木(10/12)

迷いザリガニ

 お馴染みさんの地元の子供たちが、何やら大事そうに帽子を抱えセンターにやって来ました。「道路にザリガニがいた~。」「え~!」と差し出された帽子の中を覗くと、立派なハサミのニホンザリガニが大人しく丸まっています。聞けば、黒岳神社の前の道路でジリジリ後ずさりしていたところを保護したのだと。「きっと近くの沢から迷い込んで来たんだねぇ。」沢を離れ、どれだけ歩いてきたのか、あまり元気がないようでしたが車に轢かれずなにより。図鑑でオスかメスかを確認し、すぐ沢に返しに行きました。水に放されたザリガニは、しばらくすると元気を取り戻しシュシュッと石の陰に潜っていきました。

 写真:「無事帰還」ニホンザリガニ
    (ちなみにオスでした)

両手にコウヨウ

 吹き荒れる風に逆らうこともなく、むしろ喜んで空へ舞い上がる木の葉はまるで一斉に飛び立とうとする鳥のよう。今日は青空と雨空がぐるぐる交互にやって来て、その度に大きな半円の虹を峡谷に架けていきました。
 9月上旬、大雪山から始まった紅葉もついに層雲峡到着です。石狩川と国道を挟んで対峙する絶壁を見上げれば、これがいわゆる「両手に紅葉」。
 
 16時現在、黒岳7合目の気温は0℃。すでに雪が降り始めています。
 紅葉を追いかけるようにして。層雲峡に雪の匂いが届くのもそう遠くはなさそうです。

 写真:層雲峡地獄谷(10/8)