台風の後は

 稜線は午後もまだ風が強く、流れ続ける霧雲に閉ざされ全方向は真っ白。台風の影響で暖かい空気が入り込み、正午過ぎの黒岳山頂の気温は12℃でした。石室まで行っても北鎮岳や凌雲岳はおろか雲ノ平も見渡すことは出来ず、かろうじて視界に入る周囲の様子から窺うに、台風前の一昨日から思ったほどは紅葉が進んでいないみたい??感じたのは空気の妙な暖かさ。これまでの冷え込みが途切れて紅葉の進み方も一時的にゆっくりになっているという事もあるかもしれません。
 銀泉台の第一花園斜面はオレンジ色がまたさらに増していました。まだ緑色のナナカマドもあり、色付きとしてはピークとはいえませんが、見て十分楽しめる「見頃」にはなっています。

 写真:銀泉台第一花園斜面(9/8)

銀泉台

 今日の銀泉台の様子です。第一花園斜面全体に橙色が広がってきました。まだ鮮紅はなく柔らかな色合いです。目に優しい感じとでも言いましょうか・・。一方、第3・第4雪渓は鮮紅のナナカマドがぽんぽんと点在し、特に第3雪渓東岳寄りの斜面は赤いパッチワークに。その鮮やかな色が目に飛び込んでくるようでした。出だし先行は第一花園。けれどそこはやはり標高差。より高所である第3・第4が一気に追い上げ色付いたのは当然といえば当然。
 台風が近付いています。今は、ナナカマドの葉っぱはまだ元気で、しっかり枝に付いているのでそれほど影響はないように思います。台風が去った後は銀泉台でも紅葉の景色が楽しめそうです。

 写真:第一花園斜面(9/6)
  (実際は写真よりもう少し色付いて見えました。)

第3雪渓周辺

2007年9月6日 (その2)

 

 赤いパッチワーク!
 第3雪渓全体としては6割ぐらい。

 写真:(9/6)

紅葉のグラフ

2007年9月6日 (その3)

 もし紅葉のグラフがあるなら、それはきっと比例直線を描きません。最初は気付かぬくらいじりじりっと緩やかな勾配で、それがある時点に達すると突然右上がりにぐんぐん加速していくように感じます。緑色だった風景に赤い色を発見した日は、季節を力強く押し続けるエネルギーを目の前に見せ付けられる思いがします。
 山頂からの風景、今日は雲ノ平や北鎮岳、烏帽子岳にも濃い赤の斑点がぽつぽつ広がっていました。今はまだ部分的でラインを描くまでにはなっていませんが9日、10日辺りには見頃を迎えそうです。黒岳斜面も9合目マネキ岩周辺が色付いてきました。

 写真:ポン黒岳より雲ノ平・北鎮岳方面を望む
    (9/6)

緑岳只今たすき製作中

 山が見えるか見えないか、それが問題。曇天の日はもうドキドキしてしまいます。
 緑岳ガレ場谷筋のナナカマド、3日前は赤いシミか斑点程度だったのに、今日はその斑点が連続してラインを描き始めていました。赤いたすきはまだ山頂近くの上部しか出来上がっていませんが、中腹部から高原沼方面裾野にかけてもうっすらなりに進展中。4,5日すれば中腹部の淡い色付きも濃くなって、赤いたすきはさらに伸びていきそうです。

 写真:第一花畑より緑岳を望む(9/5)
   花畑のナナカマド紅葉は例年中旬くらい