虫のイドコロ

 師走14日目。
 センターの2階で溜まった資料の整理をしていると、本棚の隙間からもそっと蝶が1頭出てきました。翅の裏面は全体が地味な茶色ですが、よく見ると後翅の中央辺りにL字形の小さな白い紋があります。それで付いた名前がエルタテハ。蝶はその種類によって卵、幼虫、蛹、成虫といったように越冬態も様々で、エルタテハは成虫で越冬します。きっとこの蝶もどこからか紛れ込み、本棚で冬を越そうとしていたのでしょう。片付けが済むまでちょっとどいてもらうことにして、鉢植にそっと乗せておいたのですが、どうにも虫の居所がよろしくなかったようで、いつの間にかいなくなってしまいました。どうやらとんだオジャマ虫。

 写真:エルタテハ
    後翅中央にLがあります。

白銀の黒岳

 師走11日目。
 今朝の会話
 「今日はマイナス2桁だね。鼻の穴がくっつくから。」
 人の体は面白いもので、気温の下がり具合によってそれぞれ症状が現れるので、温度計がなくても大体の見当がつきます。中でもこの鼻温度計は向かうところハズレなし。実際、午前9時の気温はマイナス14℃。
 今日はキーンと冷たい青空を背に三角あたまを突き出す黒岳が、麓からもくっきりと見えていました。

 写真:黒岳(5合目展望台より 12/11)
     *積雪 5合目/130cm
         7合目/150cm

爪あと

 師走9日目。
 その谷筋を訪れるのは約8ヵ月ぶりのこと。道などない場所。夏は背丈ほどに密生する笹藪と無数のダニに守られた頑強たる要塞。そこを突破するには相当な勇気と覚悟が要求されるのだが、冬になればそんな厄介なアレコレも全部雪が解消してくれる。8ヶ月の間に何か変わったことがあっただろうか?クマゲラの穴、モモンガの樹、傾いていたトドマツの老木・・気になることは沢山ある。
 ヤマブドウの蔓が絡みついているトドマツの樹に、新しいヒグマの爪痕があった。この春最後に訪れたときはなかったはず。近くを探すと、他にも爪痕の付いたトドマツが数本。秋、実ったヤマブドウを食べようと樹に登るヒグマの姿を想像し、にやりとしながら帰路に就く。

 写真:「ヒグマの爪痕と樹脂」
    爪痕から流れた樹脂は、
    かさぶたのように傷跡を保護する役目

アカネズミ逃走チュウ

  師走4日目。
  雪の下から顔を出したアカネズミ
  人目に驚き、必死のクライミング。
    ~来年は何かとチュウ目されそう。
  
  
 写真:アカネズミ(層雲峡 12/4)
    森のネズミ。明るい森林や草地などに棲み、
    木登りも得意。著名人ではミッキーマウスも
    アカネズミの仲間です。

ホシガラスのかまくら(2)


  ガブガブッ
  嘴いっぱいに雪をくわえたら
  ポイッ!
  右側に投げたら次は左側に。
  右左右左右左・・・