白山防風

 いつのまにか関心事の対象は花から紅葉へと移り、視線はどうしても葉っぱに集中してしまいます。少しの兆しも見逃してなるものかと眉間にしわを寄せ、葉っぱを睨みながら歩いていると、赤石川と北海沢に囲まれた草地一面にハクサンボウフウの花。思わず足を止めました。毎年こんなに沢山咲いていたっけ?
 ハクサンボウフウはセリ科の植物です。ヒグマはこの根が大好き。大きな爪をシャベルのように使い、掘り起こして食べます。こうして漢字で書くと植物の名前ではないみたい。

 写真:ハクサンボウフウ(赤石川周辺 8/29

緑色のストライプ

 白雲岳に登ったものの、谷筋からは次々と雲が上がってきて後旭岳はすっぽりガスの中。一枚着込んでしばらく待機していると、岩場でシマリスとコンニチハ。その両手にはしっかりとバッタが掴まれていて・・。ガジガジガジガジッと貪るように食べるその姿、いつもより目がギッとつり上がっているように見えるのは気のせいか?とシマリスに気をとられているうちに、雲が途切れ後旭岳が見えてきたので慌てて一枚。この緑色のストライプはハイマツとウラジロナナカマド。紅葉するとたちまち赤や橙色と緑のストライプに変身します。例年の目安は9月上旬です。今はまだ圧倒的に緑が優勢ですが・・。

 写真:白雲岳より後旭岳方面(8/29)

紅葉のはじまり~銀泉台

 第1花園でこれくらい兆しがあるなら上はもっと??と期待したけれど、そんなことはありませんでした。逆に上のほうが緑のまま。今年も、なぜか第3雪渓や第4雪渓よりも標高の低い第一花園のほうから先にウラジロナナカマドが色付き始めています。じつは昨年もそうでした。一般的には、紅葉は標高の高い山頂部から始まり山麓部へと下りていくのですが・・。
 今日の白雲小屋周辺の最低気温は5℃。天気は快晴でしたが稜線の風は冷たく手の先がジンジン冷たい。結局防寒のフリースを脱ぐことはありませんでした。山ではここ数日間朝晩は順調に冷え込み、ウラシマツツジの紅葉もすすんできました。ウラシマツツジは昨年と同じくらいのペースですが、第一花園のウラジロナナカマドの色付きは昨年よりもちょっと早め。ただ始まりが早いからといってピークも早まるかというと一概にそうとも言えず。予想はいつもムズカシイ・・。ならば歩けと更なる東奔西走の日々が始まるのでアリマスル。

 写真:赤岳第一花園から見下ろす
    ウラジロナナカマド(8/27)

ウラシマツツジいろいろ(1)

(8月27日 その2)

 ウラシマツツジ紅葉の色付きも場所によって様々です。
 こちらはコマクサ平。全体的に赤くなっています。
 綺麗な色というよりも赤黒い色。

 (すべて今日のようすです。)

ウラシマツツジいろいろ(2)

 続きまして北海平の様子。
 コマクサ平よりすすんでいません。
 赤岳山頂もこんな感じでした。