イワウメの蕾

 イワウメはだいたい例年並のようです。
 黒岳山頂から雲ノ平にかけて、イワウメの蕾がぷくっぷくっと膨らんできました。まだ固い蕾が大半ですが、丸まった白い花びらが、少~し覗いているものもありました。来週は、一番手の花がいくつか咲きそうです。でも全体が咲きそろうのはやはり6月下旬でしょうか。
 
 【登山道状況】
 展望台から見ると、黒岳斜面の雪はほとんどとけたように見えます。つづら折の登山道の道筋も見えるようになってきましたが、実際は8合目までは大半が雪渓歩きになります。足元を取られ歩きにくい状態。足元装備はしっかりと。9合目から山頂までは、ほぼ登山道が出ています。雪渓は2ヶ所のみ。マネキ岩付近の急斜面についたコワイ雪渓は、斜めトラバースが30~40m、直登部分は10mくらい。小さくなりましたが、油断は禁物。

 【開花状況】
 (9合目)ジンヨウキスミレ咲きました。山頂直下のハクサンイチゲも1株開花/(山頂~雲ノ平)ウラシマツツジ、コメバツガザクラ、ミネズオウ、ミヤマキンバイ、キバナシャクナゲ(キバナシャクナゲは山頂○、雲ノ平は開花数輪~蕾)

 *黒岳石室営業開始日変更のお知らせ*
 6月6日付けの掲載で、営業開始日を6月9日とご案内しましたが、6月15日(日)に変更になりました。なおトイレは使用できます。

 写真:イワウメの蕾と北鎮岳(雲ノ平・6/12)

緑岳花畑

コースその2:緑岳~白雲小屋(1)

 いくら雪解けが早いといっても、さすがにこの時期はまだ花畑の雪渓は手強いでしょう。
 第一花畑の淵の登山道が30m程出ていたものの、その先はエイコの沢崖付近まで1キロにも渡る一枚雪渓。昨日はまだルート旗などの目印もなく、とくに視界が悪いときは迷いやすいので注意が必要です。第一花畑の登山道の出具合から、去年と比べても雪解けの早さは一週間程度の差といえそうです。もちろん、それは部分的な判断で、全体を判断するのは現段階ではちょっと難しいのですが。緑岳ガレ場斜面にかかる雪渓は雪解けが早く、こちらは去年と比べて2週間くらい早く進行。登山口から花畑までの樹林帯も早い雪解けで、数ヶ所小さく雪渓が残るくらいです。

 写真:緑岳第一花畑と緑岳(6/10)

緑岳ガレ場

コースその2:緑岳~白雲小屋(2)

  ガレ場のキバナシャクナゲが咲き始めました。

 
 【開花状況】
 (第一花畑淵の30m)エゾコザクラ、キバナシャクナゲ、ジムカデ、ミネズオウ~まだどの花も咲き始め/(ガレ場下)ミヤマキンバイ○、キバナシャクナゲ蕾~開花/(ガレ場)ウラシマツツジ○~↓、キバナシャクナゲ・ミネズオウ蕾~開花/(緑岳山頂)エゾコザクラとミヤマキンバイがぱらぱら開花。イワウメは蕾もわからないくらいでした。

 (写真・6/10)

白雲小屋

コースその2:緑岳~白雲小屋(3)

 やっぱり出てた。
 白雲小屋のテント場がもう出ています。地面も落ち着き、湿っている程度でぬかるむことはありません。テントも張れます。正規の水場はまだ出ていませんでしたが、周辺に流れる水を利用できます(要煮沸)。
 板垣新道には例の如く平坦で大きな雪渓が横たわっています。まだ目印はなく、小屋へ向かう登山道の入り口が見つけづらい状態です。小屋はすぐソコといっても侮れません。要注意。

 *白雲小屋の有人管理は6月17日から。それまでは2階出入り口を利用してください。

 【開花状況】
 (緑岳山頂~板垣分岐周辺)ミヤマキンバイ・エゾコザクラぱらぱら開花。ミネズオウ蕾、ホソバウルップソウ蕾/(小屋周り)ウラシマツツジ○、コメバツガザクラ蕾~開花、ミネズオウ蕾~開花、キバナシャクナゲ蕾

 写真:白雲小屋テント場全景(6/10)

五色ヶ原

 今シーズン最初の五色ヶ原です。
 登山口から沼の原湿原までは、侵食のすすむ急登から先に、2~数メートルの小さな雪渓が何箇所か残っているくらいで、ほぼ道は出ています。湿原は、ワタスゲが黄色い花を咲かせ(気付かれないくらい地味だけど)、ヒメシャクナゲはピンクの蕾。この時期、大沼は満水のため幕営不可です。
 湿原を過ぎ、五色の水場への下りから雪が多くなります。水場先の急登上部の雪渓を登り、登山道→雪渓→登山道→雪渓ときて、平坦な‘五色ヶ原’看板地点に到着。沢に沿って進路を左に折れると、そこから先は、雪渓・雪渓・雪渓。ハイマツ帯まで延々と。雪渓と雪渓の間に登山道が一部出ている箇所もありますが、笹に覆われ近づかなければ入り口を見つけるのは困難。ハイマツ帯から木道が出てきますが、五色岳山頂直下にはまだ雪渓が大きく広がっています。
 雪がとけた所ではショウジョウバカマがぽつんぽつん咲き始め。ホソバウルップソウの蕾、ありました。

 写真:五色ヶ原とトムラウシ山(6/10)