秋は一日単位で

 「また赤くなってますねぇ~」最近ではこれが朝の挨拶代わり。事務所の窓からバッチリ見える層雲峡の紅葉、昨日より今日、今日より明日・・毎日見ていると、本当に一日単位で峡谷が赤く黄色く色付いていくのがわかります。じっと見ていても何も変わらないように見えるのに、一日経つとちゃんと赤くなっている。人目を忍び、密やかに進行するこのフシギ。
 ロープウェイ車窓からの眺めも、一昨日から比べるといっそう黄色くなり、層雲峡に向かって見下ろす景色がちょうど見頃となってきました。石狩川が削った深い谷間の天辺には、見渡す限りにダケカンバの黄土の森が広がり、突き抜けるような青空との境界を鮮やかに分けていました。

 写真:黒岳5合目展望台より(10/5)
    層雲峡周辺も紅葉が楽しめるように
    なって来ました(!)。

海のような森の上を

 宙を滑るように進むロープウェイ。吸い込まれそうな深い森の上、切り離されたその小さな四角い影がゆっくりとついて来る。ゴツゴツした尾根に囲まれた谷間には、日中もあまり日が射さないのかまだ雪もそのままに。それとは対照的に黄色味を増した日向の裾野はなんとも暖かそう。
 只今、紅葉前線は黒岳3合目付近を降下中。5~4合目付近が見頃です。ロープウェイ車窓からの眺めも、ナナカマドやシウリザクラの赤い斑点がポツポツ広がり始め、だんだん紅葉風景らしくなってきました。ここ数日は天気と冷え込みにも恵まれて、層雲峡温泉も一日ごとに色付きが増しています。見頃は来週後半からになりそうです。

 写真:黒岳ロープウェイ車窓より
     (3合目付近・10/3)
   「四角いゴンドラの影もくっきり」

冬の始まり

 粉糖をふるったような第一花園に辿り着くと、朝乗ってきたバスがちょうど山道を縫うようにして下っていくのが見えました。お世話になった定期便赤岳登山バスも今シーズンの運行は今日で終了です。
 帳尻をあわせるように季節は大きく前進し、秋を吹き飛ばし山はすっかり冬の厳しい顔に。登山道は雪に覆われ、第一花園から先はずっと雪の上を歩きました。今朝7時の登山道上の積雪は、登山口から第一花園までは3~5cm、第2花園から山頂までは5~20cm。吹き溜まりではそれ以上の所も。山頂稜線は風が非常に強く、先に進むのもためらわれるほどでした。日中になると雪は解け始めてきましたが、朝はそれが凍って登山道は滑りやすくなります。登山の際はしっかりとした装備で望んでください。山は冬です!

 写真:第一花園より見下ろす(9/30)
    「バスのミニカー」(写真中央辺り)

小屋閉め・白雲

2007年9月30日(その2)

 そして本日、白雲小屋の管理人が下山しました。以降は無人の避難小屋となります。
 人気がなくなった小屋の周りにはさっそくエゾユキウサギとキタキツネの足跡がぐるぐると付いていました。

 *1階の入り口は閉鎖されていますので、出入りには外の梯子を上がり2階入り口を使用してください。トイレは2つあるうちの左側のみ使用可。(右側は閉鎖)
 白雲分岐~白雲小屋~板垣新道間は、吹き溜まりや積雪多し。(今日は膝まではまりました!)

 写真:白雲岳避難小屋(9/30)

道々銀泉台線の通行止め解除について

 昨日(29日)積雪の為通行止めとなっていた道々銀泉台線は本日(30日)通行止め解除となりましたのでお知らせいたします。