雪面の足跡

 層雲峡はここ数日、平野部からでも山全体が見通せるほど安定した好天が続いています。そんな中、黒岳5合目周辺の針葉樹の森を歩いていると、雪面にたくさんの動物たちの足跡が残されていました。場所によっては3㍍四方の狭い間隔の中にエゾクロテン、ユキウサギ、キタキツネなど、確認できるだけで5種類以上の動物の足跡が重なるように雪面に残されていました。風が強く、悪天候が多い高山帯では動物たちも、この好天の間に、たくさんの食糧を確保しようと追いつ追われつの関係が昼夜を問わず続けられているのが、この足跡からも想像することができました。

写真:ギンザンマシコ♂

降雪30センチ

 層雲峡は3日午後から5日にかけて本格的な降雪となり、現時点の積雪は25~30cm。今回の雪は水分を多く含み短い時間に大量に降ったこともあり、周辺の森では折れた小木や枝が散乱していました。

写真:降雪後の森に落ちていたコゲラの死体

層雲峡初雪

 道内は26日夜から寒冷前線が通過して、山岳部だけではなく層雲峡温泉街でも雪となりました。朝方までは草地でも雪がうっすらと積もっていましたが、気温が上がってきた今はほとんどが溶けてきました。(層雲峡の初雪は昨年より16日遅い)

写真:初雪とナナカマド

黒岳石室冬期出入口

 今日の黒岳山頂は快晴無風状態。好天だったこともあり山頂には登山者が登ってきていました。山頂~ポン黒の積雪は5cm程度で、水溜りもなく歩きやすい状態でした。石室周辺は9月のドカ雪から比べると、ずいぶんと締まってきたのか30cm~100cmと半分ほどになっていました。石室冬期出入口は上部がまだ見えていましたが、去年とは構造が少し違ってみえました。場所は石室裏手と同じですが、出入口が側面からではなく上部の板を開けて出入りするようになっていましたので、冬期に石室を利用する方は間違わないようにしてください。そして当り前の事ですが開けたら必ず閉めてください。

写真:黒岳石室冬期出入口  9/19

エゾシカ

 今朝の気温は-2℃。層雲峡周辺では大霜となり、道沿いの水溜りでは厚い氷が張るほどでした。ここ数日は木々の落葉もずいぶんと進み、景色はすでに晩秋。日没近くになると頻繁に雄ジカのラッティングコール(フィーヨーと聞こえる鳴き声)が聞こえてくるようになり、エゾシカにとっては本格的な交尾期を迎える季節となってきました。

写真:温泉街に現れたエゾシカ 10/17