福寿草

ここ数日は暖かい日が多く、層雲峡周辺の雪解けも随分と進みましたが、朝晩の気温は氷点下と冷え込みも厳しく、花々の開花にはもう少し時間がかかりそうです。
 しかし層雲峡から20キロほど離れた上川公園では福寿草が花を咲かせ、周辺の林ではモズやホオジロの姿が見られるようになり、大雪山の麓にも着実に春の気配が感じられるようになってきました。

写真:上川公園の福寿草 (4/9)

キレンジャク

久々の晴れ間に、朝から森歩きをしていると久しぶりに聞く小さな鈴のような「チリリリ」という鳴き声。周辺の樹木を見渡すとドロノキの枝にキレンジャクの群れが止まっていました。群れの数を数えてみると23羽で、すべて尾の先端が黄色いキレンジャクでした。キレンジャクは赤い実をつけたヤドリギを啄み、休息を繰り返すこと30分。実を食べ尽くすと23羽の群れは一斉に飛び立ち、あの小さな鈴のような鳴き声とともに遠くへ離れていってしまいました。
 層雲峡周辺では4月下旬ぐらいまでキレンジャクの姿が見られますが、その後は北上して繁殖地に向かうようです。

写真:ヤドリギの実を啄むキレンジャク 4/3

積雪深

本州では梅や桜の花が咲き始めているようですが、層雲峡や大雪の山々では、まだ多くの雪が残り冬の寒さに覆われています。
 積雪深も30日現在で、旭川48cm、層雲峡110cm、黒岳7号目350cmとなっており積雪量自体はどの地点も、ほぼ平年並みとなっています。
 層雲峡などの山沿いの地域では、時おり日差しも強く春めいた日もありますが4月下旬までは降雪があり、一時的な大雪も珍しくないので本格的な春には、もう少し時間がかかりそうです。

写真:羽毛を膨らませ寒さをしのぐミヤマカケス(3/30)

大荒れ

層雲峡周辺は昨日の暴風雪に比べると幾分、風はおさまってきましたが降雪は依然多く視界も約50m程とかなり悪い状態が続いています。この1週間の天気はめまぐるしく16日の最高気温がプラス10℃になったかと思うと、17日には大雪で24時間に降った雪が50cmになるなど、天候の変化に体がついていけなくなりそうでした。そして、今現在も1時間ごとに除雪しなければいけないほどの降雪(きれいに除雪しても1時間後には、10cm強の雪が吹き溜まります)となっており、早い段階での天候回復を期待しているところです。

写真:大荒れの層雲峡温泉街(3/22)

雨と地吹雪

バシャバシャと屋根を打ち付ける雨の音で目を覚ましたのは夢などではなく、昨日の朝方のことでした。とうとう雨が降るようになったかとまどろんでいればもう朝の5時。その頃には雨は雪へと変わり、起き出す頃にはまたいつもどおりの雪化粧の朝。本当に雨が降ったのかしらとついつい疑り深くなってしまいます。
 さて、この時期に降る雨は「催花雨」と呼ばれ、植物に開花を促し、菜種梅雨ともいわれます。もっとも、本州では菜の花が咲き出す頃でも、北海道ではまだまだ先のこと。今朝はこの冬でも指折りの地吹雪に見舞われ、グオ~と大気が咆哮する様に春もおののき、さっさと隠れてしまいました。

写真:雪化粧の朝(3/14)