ヒグマプリント

昨日、林道沿いを歩いていると珍しいヒグマの痕跡を見つけました。この足跡は、横幅14cmのヒグマの足跡で林道沿い50mにわたって見られ、かなり離れたところからもくっきり浮かび上がるほど鮮明な足跡でした。この足跡をつけたヒグマは、夜半から降り続いた雪の中、林道沿いに3~5cmほど降り積もった積雪の上を通った際にしっかりとした足跡がつき、そして早朝の氷点下の気温にさらされ足跡は凍りつきました。その後は何度も車が往復したことでヒグマの足跡はプリントされたように地面から浮かびあがって見えるようになったと思われます。なかなか見られない痕跡ですが、やはりヒグマの足跡・・・。まだヒグマが近くにいるかもしれませんので、速やかにその場から立ち去りましょう。事故につながれば自分も、そしてヒグマにとっても不幸なことです。

写真:凍りついたヒグマの足跡(上は右足跡で下は右手跡) 11/18

強い雨です・・・

本日は早朝から強い雨が降っています。周辺の雪は、この雨の影響で融け始めています。しかし・・・天気予報では、来週は雪・雪・雪です。特に、週の前半は「暴風雪」との予報。そろそろ、黒岳スキー場もオープンの声が聞こえてきそうです。

写真:ナナカマドの実から雨が滴り落ちています 11/19

エゾソカの角研ぎ

雪が降ると動物達の足跡の観察が楽しみになります。木々が葉を落とし、見通しが良くなると気付かなかったものも見えてきます。写真はエゾシカ(雄)が角を研いだ痕で、トドマツの幹にクッキリと付けられていました。先日は、5頭の雌ジカを連れた雄ジカに遭遇し、その風貌に圧倒されました。強い子孫を残すための、成せる行動なのでしょう。角研ぎとは?エゾシカの角は皮膚に包まれて発達し(袋角)、伸び出して中に骨が作られると、最後に皮膚が破れて完成します。その際にシカは角を樹木の幹に当て、こするようにして皮膚を剥ぎ取り、また角の表面を磨きます。これをシカの角研ぎといわれています。一般的に角は、天敵に対する武器として使われるとも考えられていますが、集団での地位の確認や(角の立派さで地位を決めている)、雌や餌場の取り合いなどの場合に、雄同士の威嚇やケンカの武器として使われているようです。

写真:エゾシカの角研ぎ痕 11/17

真っ白です

14日から断続的に降った雪で、辺り一面は真っ白になりました。黒岳五合目周辺で積雪約30cmとのこと。層雲峡温泉街でも吹き溜まりで約10cmあります。但し、この後は雨の予報になっていたり、気温が上がったりと、根雪になるまではまだ日数がかかるかもしれません。ヒグマもあわてて餌集めに忙しくなったり、この雪で冬の鳥たちもそろそろやってくるでしょう。

写真:ナナカマドの実に降り積もった雪 11/16

本日の層雲峡のお天気は少々不安定です。そんな中、層雲峡峡谷の上に虹が現れました。虹は、空気中にある水蒸気に太陽の光が反射すると現れ、出やすい条件は、雨が上がって、日が射してきた時です。写真は一つのみですが、今日のこの虹は、2本になって現れました。主虹(しゅにじ)と呼ばれるはっきりとした虹の外側に、副虹(ふくにじ)と呼ばれるうっすらとした虹の2本です。主虹は赤が一番外側で紫が内側という構造をとりますが、副虹は逆に赤が内側、紫が外側となります。虹の色の数は現在の日本では一般的に七色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)と言われています。「虹を見ると幸せな気分になる」とよく言われますが、写真を見てどうぞ幸せな気分になって下さい。

写真:層雲峡峡谷上に虹 11/13