沼ノ平

沼ノ平湿原は、草の色が茶枯れて、秋色に染まってきました。湿原を吹き抜ける風も、涼しいというよりは肌寒く感じられます。温かい飲みなどを持って、ノンビリと散策するのがいい季節です。登山道にはヒグマの足跡もありました。彼らも同じ道を利用しているようです。鈴などの鳴りものを携行して、こちらの存在を知らせてあげましょう。

写真:半月沼 9/8

動物の動きも活発です

秋に向かうにつれて、動物の動きがだんだんと活発になってきました。シマリスは登山道のいたるところで、アザミ類の実を口一杯に頬張っていたり、ポン黒岳ではナキウサギがガンコウランの実を咥えていたりと、とても愛くるしい姿を見せています。特に注意が必要なのが「ヒグマ」・・・。写真は、黒岳石室から雲の平方面の登山道の「ど真ん中」に糞を落としていました。赤石川方面でも親子熊が目撃されたりと、その動きも活発になってきています。(今年は、8月下旬から目撃情報が多発しています)紅葉観賞も楽しみの一つですが、この時期は防寒対策も重要ですが、万が一に備えて「鳴り物」は必須です。

写真:シマリス・ナキウサギ・ヒグマ糞 9/7

黒岳も遅れています

前回情報時は「昨年並みに推移」でしたが、高温が続いた影響で、ここ黒岳の紅葉も遅れが出ています。「ウラシマツツジ」は見頃となりましたが、周辺の「ナナカマド」類は「ほんのり」色が付いた程度の状態です。昨年の同日近辺では、ナナカマド類は既に赤くなっていましたので、本日現在約一週間程度の遅れと言えそうです。が・・・。本日の黒岳五合目早朝14℃、七合目12℃、黒岳石室7℃と、石室については今秋初めて一桁の温度となりました。この状態が続きますと、一気に色が付いてくる可能性があります。ちなみに、昨年は9/9にそこそこの色が付いていましたが(ナナカマド)、その5日後には劇的に変化し見頃となっていきました。(あくまでも昨年の情報です)まだまだ、天気予報との「にらめっこ」が続きそうです。雪が降らないことを祈りながら・・・。

写真:ポン黒岳からお鉢平方面・雲の平・黒岳山頂からのナナカマド類の状態 9/7

ウラシマツツジが見頃です

黒岳山頂からポン黒岳に至るまで「ウラシマツツジ」がようやく見頃を迎えました。雲の平周辺では、やや枯れかけも目にしますが、山頂からの区間はまだ「緑色」のものもありますので、まだまだ色が付いていくと思われます。

写真:ウラシマツツジ ポン黒岳周辺 9/7

かすかに色付く

例年なら防寒対策をしっかりして山へ入る時期ですが、ことしは八月後半から残暑が続き、いまだに平野部では最高気温が30℃前後という、信じられないような高温状態です。というわけで、紅葉の進み具合も足踏み状態が続いており、1週間前よりも「わずかに色づいたかな」という程度の変化しか見られませんでした。とはいえ、白雲岳避難小屋の今朝の最低気温が9℃ということですから、今後の冷え込みしだいでは、一気に紅葉スイッチが入って、色づきが進む可能性もあります。ここしばらくは様子見というところでしょうか。

写真:緑岳南沢(タスキの紅葉)斜面 9/5