黒岳七合目~九合目

雪融けは進んではいるものの、前回情報時と比較すると、黒岳東斜面は目立った変化はありませんでした。頂上直下を除く全ての登山道は、全面雪の中です。周りは全て雪ですが、九合目の標柱が全露出とベンチの一部が見えていました。本日も暑さを避けて朝一での登頂でしたが、七合目から九合目にかけては、表面は「腐った雪」ですが、その下は「氷」になっている部分もありました。九合目から上の部分は、ほぼ全体的に腐り気味ですが、滑落に要注意です。本日は、つぼ足の方もいらっしゃいましたが、スノーシューや軽アイゼンでの登頂の方が目立ちました。つぼ足でも登頂可能ですが、ストックは持参して下さい。また、スパッツも必須です。 まだまだ残雪の多い黒岳、装備を万全に慎重に上下山して下さい。

写真:上段・七合目付近(後方はニセイカウシュッペ山) 中段・八合目付近(左端は天塩岳) 下段・九合目付近 6/8

黒岳頂上周辺

黒岳頂上直下のニ曲がり目までは消雪して登山道が露出しています。また、前回も同様の写真をアップしましたが、比べてみてください・・・、どうでしょう?雪融けは確実に進んではいるものの、6/1の状況とさほど変化が感じられない眺望となっています。しかし、山は本日は相当な暑さでした。この調子で進むと、早い融雪も期待できそうです。

写真:頂上直下と黒岳頂上から 6/8

ポン黒岳から

キバナシャクナゲがあと少しで開花状況にありました。また、黒岳頂上直下からポン黒岳に至るまでは「ウラシマツツジ」が満開に近い状態です。この「ウラシマツツジ」、春は花冠が壷型のかわいらしいお花、そして夏の新緑葉、また、大雪山で一番早く色が付く深紅の紅葉葉、年に3回も楽しめる植物です。登山者の皆さんも、このお花を一度見てみたいと言う方が意外と多い人気のお花なのです。しかし、このお花を見に行くには時期的に残雪の上を滑落と戦いながらの登頂・・・、さすがに見たことがある方は少ないようです。

写真:ウラシマツツジ キバナシャクナゲ蕾 後方はお鉢平方面 6/8

高山植物第一号

黒岳頂上直下の「ショウジョウバカマ」、頂上からポン黒岳方面に「コメバツガザクラ」と「ミネズオウ」が咲いてきました。また、頂上には「キバナシャクナゲ」が一輪のみ・・・でしたが、ポン黒岳に向うにつれて「ウラシマツツジ」が良い感じとなってきています。黒岳東斜面はまだ多くの残雪がありますが、ようやく恒例の「ショウジョウバカマ」が咲いてくれました。

写真:上段・ショウジョウバカマ 中段・コメバツガザクラ 下段・ミネズオウ 6/8

深緑の層雲峡峡谷

徐々に新緑の層雲峡峡谷が深い緑へと移り変わってきています。5月下旬から6/1にかけて気温が上昇し、一気に新緑となった層雲峡、しかしその後、本日に至るまで結局20℃を超える日がなく、朝晩はまだ「肌寒い」状態で推移してしまいました。これでは山の残雪もそう融けてはいないだろうとの予測です・・・。予報では向こう一週間は25℃を超え30℃近くまで気温が上がる予報がでました。いよいよ融雪もスピードアップのようです。

写真:緑がだんだん濃くなってきた層雲峡峡谷 6/6