雲の平の様子

  雲の平の様子です。融雪が進み、お鉢平展望台手前まで2ヶ所の雪渓を残すのみとなりました。数値は概算ですが、石室側からお鉢に向かい70mと5mです。足跡も付いていますので、道迷いは相当軽減されました。(油断は禁物です)但し、融雪間もないため写真の通り、部分的には「エゾノツガザクラ」などが開花していますが、全体的にはこれからといったところです。「ポン黒岳」の「イワウメ」「ミネズオウ」も下降してきましたので、次ぎのお花が咲くまでの移行期のような感じです。

写真:雲の平周辺 6/29

黒岳九合目~頂上直下

  九合目周辺からは、登山道の露出が随分と増え、雪渓は2ヶ所のみとなりました。数字は概算ですが、九合目標柱を過ぎた辺りに8mと頂上直下に25mの残雪です。前回と比較して、雪渓の距離も縮まり雪の層も薄くなってきています。この区間も滑落の心配はなくなってきていますが(油断は禁物です)、慎重に上下山して下さい。九合目周辺からは、お花も日増しに増えてきています。本日、特に目を惹いたのが写真の「エゾノハクサンイチゲ」。他にもチシマノキンバイソウやトカチフウロが開花したり、人気が高い小さなクロユリもひっそりと開花していました。また、あと数時間で開花しそうな「ウコンウツギ」。もう少し時間はかかりますが、そろそろ賑やかな黒岳に近づいています。

写真:頂上直下周辺 6/29

黒岳七合目~八合目

  黒岳東斜面の残雪状況です。日増しに雪融けが進んでいます。が、いまだこの間はほぼ全面雪の状態です。登山道が若干出ていたり、登山道上の残雪の上を歩いたり、直登が続いたりと「バラバラ」ですが、ほぼ雪の中の七合目から八合目です。但し、本日は気温も上がり、登山道は出ていないものの、下山時には融雪の影響で「川」のような場所も出てきました。滑落の心配はなくなってきていますが(油断は禁物です)、まだまだ雪の多い区間です。今後、踏み抜き箇所も出てくることと、登山道が露出した場所は「つるつる」になることも想定されます。足元も含め、装備は万全にお願いします。

写真:七・八合目周辺 6/29

百花繚乱:赤岳

  山麓から延々と続く残雪状態とは別に、赤岳山頂からは高山植物が満開に咲いており、例えていうならば百花繚乱という感じでしょうか。なかでもチョウノスケソウ、ホソバウルップソウ、イワウメ、タカネスミレ、メアカンキンバイ、キバナシャクナゲ、コマクサ、エゾイソツツジが見頃となっていました。エゾオヤマノエンドウ、ミヤマキンバイなどは少し萎れ気味となっていましたが、まだまだきれいな株も多くありました。

写真:赤岳山頂周辺 小泉平のチョウノスケソウ群生地 6/28

赤岳残雪状況

 倒木・除雪作業で予定よりも2週間ほど遅れていた道道銀泉台線ですが、昨日の午前11時に開通となりました。しかし、残雪は林道沿いだけではなく、銀泉台登山事務所から赤岳山頂まで延々と続いていました。赤岳コースは片道4km程ですが、登山道が出ていた箇所は全体を通しても約300m前後でしたので、基本的には急斜面の雪道を山頂まで登るハードなコースとなっています。赤岳コースは全体的に気をつけないといけないのですが、特に危険な箇所は第1花園から展望台に登って行く急斜面が1番の難所となっています。今朝も数人の登山者がいて登りは何とかなったようですが、下りでは腰が引けて立てない状態となり、一緒にいた方にサポートを受けながらかなりの時間をかけて下山していました。

写真:赤岳第1・第3花園の残雪 6/28