緑岳第一花畑上部のクラックにご注意を!

緑岳第一花畑上部にできているクラック(雪の割れ目)はさらに深さが増しています。とくに注意していただきたいのは、下りです。第一花畑と第二花畑の間は雪原が解けて茂みが露出し、回廊状(雪原のくびれ)になっています。第二花畑から下ってくると、この回廊を通り抜けた直後に、クラックが目の前に出現するので、視界不良時は落ちないように注意が必要です。今日(7月3日)現在では、下りの場合、クラックの手前から左側(北側)へ回避するようにベンガラ(赤色顔料)でルートが示されています。ただし、顔料は降雨によって流されやすく、視界不良時は、このクラックを回避した後に元のルートに戻るには、高度の読図能力またはGPSを使いこなす力量が必要です。

写真:緑岳第一花畑上部 7/3

緑岳はまだまだ道迷いにご注意を!

前回6月25日から一週間あまり経ちましたが、雪解けの足取りはまだまだ遅いなぁという印象です。下部の樹林帯ではすでにほとんど登山道は露出しており、とくに問題はないのですが、第一花畑に出たとたんに目の前に雪原が広がります。雪面には所々にベンガラ(赤色顔料)がまかれ、おおまかなルートが判るようにはなっていますが、顔料は雨が降ると流れてしまうこともあり、マーキングの間隔も長いので、視界不良時にはコンパスやGPSを使いこなせる力量がないと迷う可能性があります。この欄で再三指摘しているように、地理に不案内な方は、ガイドや熟練登山者などの、ルートを熟知したベテランと行動をともにしてください。

写真:緑岳第二花畑 7/3

浮島湿原

この浮島湿原は、標高870mの台地上に形成された、周囲3km、面積22haの山地高層湿原です。大小70個余りの池塘があり、これからは「タチギボウシ」や「エゾイソツツジ」などが一面に咲き出します。国道273号線から林道を約3km入ると駐車場がありますが、ここから湿原の入口まで約30分、湿原一周で約一時間、往復約5kmと手軽なコースです。お天気の良い日は、北大雪の一部や表大雪が一望できます。

写真:浮島湿原 6/30

育児は大変・・・

ここ数日、ぐずついた天候です・・・。この後の一週間も雨が主体・・・。本日は気温も上がらず、風の強い日です。久しぶりに、大雪山麓で「ヤマゲラ」の育児を観察してきました。巣穴から約100m離れた場所から、何やら騒々しい鳴き声が・・・。「お父さんヤマゲラ」が巣穴に近づいた「エゾリス」を追っ払っている最中でした。「お母さんヤマゲラ」は、巣穴近くに陣取り雛の監視役です。こんな時は、雛も巣穴から顔を出さなければ良いのですが、親の心配もよそに出たり入ったりと・・・。近くでは「カラス」がギャーギャーと・・・。お母さんヤマゲラも心配そうです。程なく「騒ぎ」も収まりましたが、最後には雄の雛がひょっこりと巣穴から顔を出していました。何とも頼りない雄雛です・・・。しかし、どこの世界も育児は大変です・・・。そろそろ大きくなってきましたので、巣立ちも近いようです。まだまだ親鳥の心配も尽きないようでした。

写真:上段・エゾリスと格闘中の雄ヤマゲラ 中段・巣穴から顔を出す雌雛を心配そうに雌ヤマゲラが・・・ 下段・何もなかったように顔を出す雄雛 7/3

紅葉谷

  層雲峡散策名所、紅葉谷の散策道で写真の「エゾノレイジンソウ」が群落を形成しています。その他にも、ハクセンナズナ・コケイラン・ウコンウツギなどが開花してきており、片道約700mの散策のお手伝いをしてくれています。終点は「紅葉滝」。雪融けも進み、滝の水量も迫力があります。緑深い森や渓谷で、たっぷりと「マイナスイオン」を浴びませんか?マイナスイオンを浴びると、日頃のストレスに効果が高いとされています。片道約30分程度の散策。是非層雲峡へお越しの際は、「紅葉谷」へもどうぞ。

写真:エゾノレイジンソウ群落 紅葉滝 6/29