赤石川へ その1

黒岳石室から赤石川へ向う途中の登山道脇には、エゾツガザクラやチングルマ、エゾコザクラや、そして春のお花「ミネズオウ」が開花しています。赤石川までは短い距離になりますが、中々見ごたえのある「ミネズオウ」でした。尚、赤石川周辺には平坦部に約10mの雪渓が残っていますが、滑落や道迷いの危険はなさそうです。

写真:赤石川へ 8/1

黒岳石室周辺

雪融け場所から、チングルマ・エゾツガザクラ・ミヤマキンバイ・エゾコザクラ等が開花してきています。今年の残雪の多さで、お花の花期(見頃)も、部分的ですが平年よりは長めに持ちそうです。(お天気次第ですが・・・)

写真:石室周辺 8/1

黒岳七合目~九合目

黒岳七合目~八合目間、ようやく消雪しました。過去5年で見ると、最も遅くまで残りました。ちなみに、過去5年では勿論7月前半から中旬の消雪でしたが、今年の残雪の多さでこの時期までとなりました。七合目周辺では、ようやくミヤマキンポウゲやチシマノキンバイソウがちらほらと・・・。九合目周辺では、オニシモツケやアザミ類が目立ってきています。

写真:七合目周辺の登山道脇(上段)・九合目周辺(下段) 8/1

赤岳第三雪渓は要注意

赤岳登山道の残雪は徐々に解けてきましたが、第二花園と第三雪渓はほぼ全面残っており、表面がスプーンカットになり氷化している箇所もありますので、通過には細心の注意を払ってください。とくに第三雪渓は現在、暫定的に夏道と雪渓をはさんで反対側(北側)にルートが付けられており、上部で雪渓を横切るようになっています。斜度もありますので、トラバース時はとくに滑落に注意してください。雪上歩行に不慣れな方には、軽アイゼンやピッケルの携行をお勧めします。今日はファミリー登山の方々も見かけましたが、現在の赤岳は夏山気分で気軽に登れる状況にはありません。ストックをお持ちの方は、植生保護用の石突きキャップを外し、しっかり雪面に突き刺すように歩いてください。靴底のすり減った登山靴などもリスクになりますので、気をつけてください。

写真:赤岳第三雪渓下部 赤岳第三雪渓上部

最終ランナー登場

ロケットスタートで一気に開花が進んだ感のある今季の大雪山ですが、稜線の花はついに最終ランナーにバトンが渡されました。皆さんお待ちかねのクモイリンドウ開花です。とはいえ、まだまだ花数は少なく、気をつけて歩かないと通過してしまいそうですが…。開花状況登山口付近:ウコンウツギ↓カラマツソウ◯ウメバチソウ↑第一花園:チングルマ↑ウコンウツギ↑見晴し台:カラマツソウ◯リンネソウ↓ウコンウツギ↑第二花園:エゾコザクラ↑ミヤマキンバイ↑奥の平:エゾコザクラ↑チングルマ↑ウコンウツギ↑ジムカデ↓ミヤマキンバイ↓キバナシャクナゲ↓コマクサ平:コマクサ↓イワブクロ↓シラネニンジン↓チシマツガザクラ↓ウスユキトウヒレン↑第三雪渓:アオノツガザクラ↑キバナシャクナゲ↑エゾコザクラ◯第四雪渓:ミヤマサワアザミ↑ヨツバシオガマ◯エゾウサギギク↑エゾヒメクワガタ↓ミヤマリンドウ↑チングルマ◯アオノツガザクラ↑エゾノツガザクラ↑赤岳山頂付近:イワブクロ↓ヒメイワタデ↓コマクサ↓エゾハハコヨモギ↓エゾイワツメクサ↓イワギキョウ↑チシマギキョウ↑チシマツガザクラ◯サマニヨモギ◯エゾツツジ終

写真:赤岳山頂付近 7/31