松浦岳(緑岳)から小泉岳

「ここ三十年で一番早い雪解け」は、緑岳登山道でも同様に進んでいます。第一花畑や第二花畑では、雪田植物と呼ばれるエゾコザクラやチングルマの開花が三週間ほど早い開花を迎えています。稜線では、早咲きのホソバウルップソウはすでに開花のピークを過ぎ、チョウノスケソウが見頃を迎えています。

 残雪状況および開花状況は以下のとおりです。

 

残雪状況

第一花畑周辺:端部に50m

第二花畑上部:15m,30m,15mと、分断された残雪あり

エイコの沢ガレ場付近:岩場下に100m

 

開花状況

第一花畑:キバナシャクナゲ・エゾツガザクラ・エゾコザクラ↓ チングルマ・アオノツガザクラ・ハクサンボウフウ・ミヤマリンドウ・ヨツバシオガマ↑

第二花畑:キバナシャクナゲ↓ エゾコザクラ〇 チングルマ・アオノツガザクラ・ミヤマキンバイ・ミツバオウレン・コエゾツガザクラ↑

岩塊斜面下部:メアカンキンバイ↓ イソツツジ〇 エゾノマルバシモツケ・コケモモ↑

緑岳山頂付近:イワウメ・ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ・エゾオヤマノエンドウ・ホソバウルップソウ↓ タカネスミレ↑

板垣分岐周辺:イワウメ・ホソバウルップソウ↓ チョウノスケソウ・ミヤマキンバイ・エゾタカネツメクサ・コマクサ少・エゾイワツメクサ↑ チシマキンレイカ始 ヒメイワタデ・レブンサイコ蕾

小泉平:チシマアマナ終 イワウメ・ホソバウルップソウ・エゾオヤマノエンドウ・エゾノハクサンイチゲ・ミヤマキンバイ↓ チョウノスケソウ・ミヤマアズマギク〇 エゾタカネツメクサ・キバナシオガマ・タカネスミレ・↑ チシマキンレイカ始 レブンサイコ蕾

 

写真 小泉平 2024年7月4日

北海沢周辺(美ヶ原)

今、北海沢沿いの美ヶ原がとてもきれいです。エゾノツガザクラにコエゾツガザクラ、アオノツガザクラ、チングルマ、エゾコザクラにジムカデの群生と花々が咲き誇り、とても素晴らしいです。

(ジムカデは北海岳登り口付近の方に、斜面いっぱいに群生しています!)

あまり北海岳方面には行かないという方も、ぜひ北海沢まで足を延ばしてみてください。

※北海沢沿いの登山道上にある残雪箇所では踏み抜きに注意してください。

写真:北海沢周辺(美ヶ原) 7/3

赤石川方面

赤石川方面も色鮮やかな花が次々と開花しています。石室に近い方ではチングルマとエゾノツガザクラ・コエゾツガザクラが見頃を迎えており、その先に進むとミネズオウの大群生(とても小さい花なので気づきにくいですが、群生している箇所はピンクの絨毯のようになっています)。そして、エゾコザクラとキバナシャクナゲの群生も! 石室まで行かれた方は、ぜひ赤石川方面にも足を延ばしてみてください。

写真:赤石川方面 7/3

赤石川

今日の赤石川の水量は少し多めでしたが、蛇篭は露出しており、すべて石を伝って渡ることができました。しかし、北海岳側の対岸付近は出ている石以外の箇所の水深が深めのため、ご注意ください。

※雪解けが進んで北海岳側の対岸に続く登山道も半分以上露出し、残雪もかなり少なくなりましたが、踏み抜きに注意してください。

写真:赤石川(石室側からと北海岳側から) 7/3

北鎮岳分岐下雪渓

北鎮岳分岐下の雪渓は変わらず大きく残っています。

通られた方に聞くと、登山靴で大丈夫だったとのことでしたが、雪上歩行に慣れていない方(特に、下りで通られる方)は軽アイゼンなどの滑り止めとストックの携行をおすすめします。

写真:北鎮岳分岐下遠景 7/3