黒岳北東斜面

黒岳北東斜面は雪解けがぐんぐん進み、一週間前にあった九合目マネキ岩上の急斜面のトラバースはなくなり、登山道が出ていました。その下にある九合目上に残る雪渓も階段状に雪切りしてあり、登りやすくなっています。

七合目から八合目にかけて、雪の上を歩かなくてはいけないところは断続的に6箇所ほどありますが、雪はシャーベット状で踏み跡もついており、登山靴で大丈夫な状態でした。ただ、気温の低い早朝時や雪上歩行に慣れていない場合は軽アイゼンなどの滑り止めやストックを携行されることをおすすめします。

登山道が露出している部分が多くなったとはいえ、まだ雪は残っています。スニーカーでの登山はお控えください。(下山時に滑って転んでいる人もいました。踏み抜きにも注意!)

【開花状況】

(九合目)エゾノイワハタザオ・ショウジョウバカマ・ジンヨウキスミレ・キバナノコマノツメ・ミヤマキンポウゲ・エゾノハクサンイチゲ・エゾイチゲなど

(山頂~雲ノ平)メアカンキンバイ・ミネズオウ・イワウメ・コメバツガザクラ・ミヤマキンバイ・エゾコザクラ・キバナシャクナゲ・エゾノツガザクラ・エゾノタカネヤナギ・ミヤマハンノキ・コマクサ始・エゾタカネスミレ始など

(北海沢)ジムカデ・キバナシャクナゲ・エゾコザクラ・コメバツガザクラ・ミネズオウ・エゾノリュウキンカなど

【気温】七合目登山口 6:50 ・・・12.5℃、 14:16・・・16.4℃

※黒岳石室営業開始日は6/22です。携帯トイレをお持ちください。

※石室前にタンクが設置され、雨水の利用が可能になりました。(貯水量はまだ4分の1ほどです。)

写真:黒岳八合目上、黒岳九合目上 6/19

 

紅葉谷

本日の層雲峡は最高気温26℃! まるで夏のような暑さでしたが、紅葉谷の林の中は爽やかです。小さくかわいい花々を楽しみながらのハイキング、おすすめですよ。紅葉滝も水量が多く、ミストシャワーをたっぷり浴びることができます。今、クマゲラ広場ではエゾノレイジンソウが見頃を迎えています。お見逃しなく!

写真:エゾノレイジンソウ(クマゲラ広場)、紅葉滝 6/15

 

赤岳残雪状況

 道道銀泉台線が本日(2024年6月13日)開通し、赤岳方面への登山が可能となりました。赤岳山頂までの登山道の残雪状況は以下のとおりです。

 

登山口~第一花園:登山道は7割ほど露出しているが、第一花園看板付近はまだ雪におおわれている。

第一花園~展望台:一部登山道が露出しているが、大部分は雪におおわれている。

展望台~第二花園:登山道がすべて露出している。

第二花園:全面雪

第二花園~奥の平:登山道がすべて露出している。

奥の平:全面雪

コマクサ平~第三雪渓下:登山道がすべて露出している。

第三雪渓:下部は雪におおわれているが、中間部より上は登山道が露出している。

第四雪渓:全面雪

 

写真 第一花園看板付近 第三雪渓中間部 6月13日

三笠新道から白雲小屋

 町道高原温泉線はすでに開通しておりますが、ヒグマ情報センターおよび沼巡り登山コースは17日オープン予定です。コース上にマーカーは付けられていないので、三笠新道を利用する場合はそのつもりで入山願います。

 

 いつもの年であれば、高原ピークから尾根への取付きまでのいわゆる水平部は、雪原上をショートカットして行けるのですが、今季はすでにブッシュが出ており、夏道伝いに三笠新道分岐まで歩き、そこから雪上を尾根の取付きまで歩くことになります。尾根を乗っ越す箇所で若干の藪漕ぎを強いられるかも知れません。取付きからは尾根の北側の急な雪渓の直登になり、高根ケ原を目指します。最上部はスキーの上級者コースくらいの斜度がありますので、アイゼンやピッケルなどの滑り止めを携行してください。

 

 高根ケ原分岐から白雲小屋を目指すばあいは、小屋直下の雪原にマーカーがまだ設置されていないので、GPSなどでルートを確認しながら歩くことになります。小屋のテント場はすでに露出しており、テント設営が可能です。水は、水場下流の雪渓の末端で汲むことができます。

 なお、22日からは管理人が常駐予定です。

 

写真 三笠新道上部 白雲小屋テント場 2024/06/12

緑岳登山道

緑岳登山道

 

 高原温泉へ向かう町道は今月10日に開通し、緑岳方面への登山が可能となっています。昨シーズンも雪解けは早かったのですが、今季はさらに雪解けが早く、過去30年間で最速かと思われます。

 

 緑岳登山道は、第一花畑まで登山上の雪はありません。第一花畑の木道はすべて露出しており、末端部に残雪を残すのみとなっています。第一と第二花畑の中間部もほとんど雪は解けています。

 第二花畑からはさすがに雪原となっていますが、林野庁のGSSスタッフによって虎ロープが張られており、道迷いの心配はないでしょう。ここ数日で木道が露出してきそうです。

 エイコの沢ガレ場は、夏道上ではなく、写真のように、沢側を巻くようにルートが設定されています。下りの際は滑落にじゅうぶん気をつけてください。岩塊斜面から山頂にかけてはキバナシャクナゲなどが開花してきています。

 

写真 緑岳第一花畑 エイコの沢ガレ場 2024/06/12