冬の目線

いよいよ3月に入りました。現在の気温は+1℃、2/7以来のプラス気温です。森の中を散策中、夏とは目線が違う冬の森で、2mもある枯れ木に20cmほどのエゾマツの幼木が生えていました。ほとんどの芽生えが、倒木や根株の上でおこなわれることが必要な樹種なのです。雪面には種子も見られ、これとは別の「旅立ち」が始まっています。さて、2本の兄弟たちは、2mの高さをクリアして無事に成長していけるのでしょうか?

写真:エゾマツ幼木 3/1

ツグミがやってきました

センター前に冬鳥の「ツグミ」がやってきました。一羽のみでしたが・・・。残り少ない「ナナカマドの実」を全て食べて行ってしまいました。数にして10個程度でしたが、最後の一個まで・・・。あと一ヶ月少々で、また渡りの時期です。たくさん食べて、脂肪を増やして渡りに備えてほしいです。

写真:ツグミ 2/28

エゾシカ雄

見事な角を持ったオスジカにあいました。ただ、近場のシカとは違い、森の中にいるシカはすぐ逃げてしまいます。狩猟獣として人間達に追われた影響でしょうか?何もする気はないのですが、かなりの急斜面を滑り落ちながらも森の中に消えていきました。数も増えて、色々な問題もありますが、何ともせつない気持ちになりました。

写真:雄ジカ 2/26

野鳥が来ない・・・

昨年の後半、とうとう「キレンジャク」は来ませんでした・・・。といいますか、今年は冬にやってくる野鳥の姿を見かけません。もちろん、全種類ではありませんが・・・。これも、天候の影響があるのでしょうか???写真は「オオアカゲラ」です。何と、なわばりは200ha、アカゲラの数十倍です。1.5km四方に1つがいしかいない計算で、そう簡単に出会える鳥ではないようです。専門家曰く、「クマゲラ」よりも見つけるのは難しいとのこと・・・。

写真:オオアカゲラ雄 2/25

エゾシカの水飲み

エゾシカの水飲み・・・。今年は雪が深く、水場(というか、川になりますが)に辿り着くまで大変です。エゾシカの天敵は人間を除くと(狩猟)、やはり「雪」ということになります。(ここ数年はヒグマに襲われている例もありますが・・・)体重が100kg前後になりますので、深雪を歩くことは大変です。特に、初めての冬を超えられる仔ジカの数はかなり少ないものになっています・・・。写真は深雪を「漕いで」ようやく川へ辿り着いた足跡。もう一枚は、上から見えなかったのでしょうか?それとも、水が飲みたかったのでしょうか?1mはあるでしょうか、側溝に落ちてしまったようです・・・。野生の動物は、気象条件によっては生き延びていくことも大変です。

写真:水を飲みに・・・ 2/25