元気なイワヒゲ

 前回情報時には、写真の「イワヒゲ」がそろそろ終花に近いかなと見ていましたが、なんとなんとまだまだ元気に咲いていました。咲いていると言うより、さらに小群落まで形成しています。お天気の影響もありますが、今年の高山植物は「当たり」のようです。

写真:イワヒゲ ポン黒岳 7/23

エゾツツジ

 黒岳頂上付近からポン黒岳に至るまで、エゾツツジが斜面を彩っています。やや萎れた感じのものも目に付き始めましたが、まだまだ見頃となっています。また、黒岳北東斜面でもチシマノキンバソウを筆頭にお花の見頃は続いていますが、ミヤマアキノキリンソウやダイセツトリカブトなどそろそろ秋のお花へ移行となりそうです。

写真:エゾツツジ 黒岳頂上周辺 7/23

美ヶ原

 黒岳石室から北海岳方面に行くと、美ヶ原という湿潤性草地があり、黒岳周辺では、この一帯が今一番花のきれいなポイントとなっています。特に赤石川~北海沢周辺の登山道沿いでは、エゾコザクラ、イワウメ、ミネズオウ、キバナシャクナゲ、チングルマ、ミヤマキンバイなど春と夏の花が混生し、広範囲に群落を形成していました。他の山では、すでに見ることのできなくなった春の花たちも、ここでは今が花盛り。 

写真:美ヶ原のエゾコザクラ 7/23

北海平のお花畑

 表大雪山の中で、今最も良い花ポイントのひとつをあげるとすれば、必ず北海平コースが選ばれるのは間違いないでしょう。特に花の沢周辺のエゾノツガザクラとアオノツガザクラの群落は、広範囲に広がり見事なほどです。

写真:北海平 7/22

赤岳情報

 赤岳コース1番の難所といわれる第1花園の雪渓も看板前4mを残して、ほぼすべて消失しました。消失日は7月20日前後頃とみられ、雪解けあとからはチングルマ、エゾコザクラ、エゾノツガザクラなどが咲き始めています。コース全体では、コマクサ平のコマクサ、イワブクロ、そして第4雪渓のエゾノツガザクラ、アオノツガザクラ、チングルマなどが見頃となっています。開花状況登山口~第一花園:ウコンウツギ○・エゾコザクラ○・アオノツガザクラ○・エゾノツガザクラ○第二花園:エゾコザクラ○・エゾノツガザクラ○・アオノツガザクラ○第三雪渓:キバナシャクナゲ○・エゾコザクラ○・チングルマ○第四雪渓:エゾノツガザクラ○・アオノツガザクラ○・チングルマ○・ミヤマリンドウ○赤岳山頂:タカネツメクサ○・イワブクロ○・クモマユキノシタ○

写真:コマクサ平のコマクサ 7/22