大函トレッキング地質観察会の巻

今日は大函へスノーシュートレッキングに行ってきました。今回の講座では、大雪山の生い立ちと柱状節理の成因に迫りました。
 話は今から約3万年前のお鉢平大噴火に遡ります。層雲峡一帯には、噴火の際に大量の火山灰や軽石が降り積もり、その自らの自重により内部は溶岩のように溶けていき、やがて冷え固まっていきました。その際、内部に向かって収縮が起こり亀裂が入り、高さ200mもあろうかという、ちょうど六角形の鉛筆のような柱が出来上がりました。それを石狩川が約1万年の時をかけて削り上げ、今の大峡谷ができました・・・。
 と、駆け足で簡単に述べましたが、大函はその柱状節理の突端部に当り、石狩川が決壊する前の約3万年前以降には、大函の上流部には、滔々と水を湛えた古大雪湖があったそうです。それはいったいどんな姿だったのでしょうか!また、大函周辺の絶壁には、柱状節理の上部をかつて石狩川が流れていたという証である段丘砂礫層を見ることができます。
 さて、今回の観察会が遥か古(いにしえ)に思いを馳せ、想像力溢れる講座となったならば万々歳であります。(報告終わり)

写真:溶結凝灰岩にぶら下がる巨大つららに圧倒
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