タカネトウウチソウ

赤岳まで最初の樹林帯の沢筋に、ほんの少し道にかかっていた雪も後退し、今度こそ第二花園の大きな雪渓を渡るのみとなりました。登山道脇に咲いている花を列挙すると種類多く「花咲き乱れる」印象を与えてしまうかもしれませんが、一面の群落などインパクトの強い風景はあまりなく、全体の印象としては「沢山の花がパラパラと咲いている」と言う感じ。同じ花でも雪解け順に蕾・花・綿毛など種子になりかけのものと状態が様々です。
登山口周辺:ウメバチソウ(多)・ミヤマアカバナ・コバノイチヤクソウ・ミヤマアキノキリンソウ・ヤマハハコ・ウサギギクなど。樹林帯:ミヤマホツツジ・モミジカラマツ・マルバシモツケ・ミヤマセンキュウ・ミヤマリンドウ(少)など。
沢筋:ウコンウツギ・ウラジロナナカマド・ミヤマキンポウゲ・エゾクロクモソウ(蕾)など。
写真:沢筋の新緑、タカネトウウチソウの葉っぱに水滴。

緑岳・第一花畑

「最後にチングルマを見るのなら緑岳!」雪解けの遅かった今年ですが、さすがに一面の花畑になっているはず…早く行きたくて気が気ではなかった緑岳にようやく行くことが出来ました。。。一面の群落としてはソロソロ下り坂にさしかかりつつありますが、それでもこうして抜けるような青空の下、白い花の広がりを見ることが出来た今日に感謝。
写真は第一花畑入り口付近。よく見ると花も散り、下り坂ですがそれなりに群落かな。奥のエゾノツガザクラと混ざる場所はどちらも花はほとんど落ちていました。
第二花畑も入り口付近はまだ花が広がりますが、少し奥、緩やかな斜面一面のチングルマは花は落ち、これから綿毛になろうという端境でした。
花畑全体で咲いていた花:チングルマ・アオノツガザクラ(↑)・エゾコザクラ・ミヤマキンバイ・ヨツバシオガマ(↓)・ハクサンボウフウ・ハイオトギリ(少)・エゾノツガザクラ(少)・ミヤマリンドウ(少)など。

お鉢平展望台

久しぶりにお鉢平を一周。ガスが切れ日が差すと蒸し暑いくらいですが稜線の風は少し冷たく、汗が冷やされると寒く感じるほど。
稜線・風衝地ではイワブクロ・コマクサ・エゾイワツメクサ・メアカンキンバイ・クモマユキノシタ・ウスユキトウヒレンなど、花は全体に下り坂~残り花。先日「咲き始めた」と思っていたチシマツガザクラさえ残り花で種子になりかけ。イワウメとともに赤みを帯びてそれはそれで目立つかな?
雲ノ平で咲いている花はミヤマアキノキリンソウ・ミヤマリンドウ・ウメバチソウ(少)・ミヤマバイケイソウなど。でもチングルマの綿毛群落が広がってキレイでした。全体に数多く咲いているのはいつもの事ながらイワギキョウ。
ただお鉢平展望台下、雪渓が遅くまで残っていた所ではエゾコザクラ群落や、ハクサンボウフウ・エゾコザクラ・ミヤマキンバイ・アオノツガザクラ・チングルマの花の広がりあり、北鎮分岐下雪渓の周辺でも、まだ新しいメアカンキンバイやウサギギクの花あり。
北鎮分岐下の雪渓はわずかながら(6m位)まだ登山道にかかっていました。
写真:お鉢平展望台(8月15日)

白雲小屋

写真:板垣新道より白雲小屋です。大雪渓に中洲が現れ始めましたが、まだ歩くのは2m位。この日は照りつける日差しに雪渓の表面も凍ってはいませんでしたが、悪天時スプーンカット状の雪渓は歩きにくくなりますので転倒注意。
白雲小屋周辺:エゾノツガザクラ・アオノツガザクラ・チングルマ・ハクサンボウフウ・トカチフウロ(↓)・イブキトラノオ(↑)・ムカゴトラノオ・エゾタカネツメクサ(↓)・チシマギキョウ(↓)・クモイリンドウ(↑)・イワギキョウ・チシマノキンバイソウ・ダイセツトリカブト(↑)など。

再びクモイリンドウ

クモイリンドウが咲き始めたとあって、逸る気持ちを抑えられずに銀泉台から白雲小屋へ。すぐにいなくなってしまうわけはないのに会えるまで不安でドキドキします。
赤岳までの登山道は第三雪渓でも道から雪が後退し、あとは第二花園一面の雪渓を歩くのみとなりました。第一花園先の斜面ではチングルマとアオノツガザクラの群落が。第三雪渓周辺ではパラパラですが、キバナシャクナゲ・エゾコザクラ・ジムカデ・チングルマ・イワヒゲなど春の花広がり、第四雪渓のアオノツガザクラの群落もパラパラですが咲き始めていました。
赤岳の先で、光集めたクモイリンドウの花に会えて嬉しくて拍手。ようやく少しホッとします(笑)
写真:小屋周辺では一番乗りであろう先日蕾で登場した株です。とは言え株全体でしっかり咲いているのはこの一つくらいで、まだまだまだ、ぎゅっと絞った細い蕾のみの株の方が多いですので、見頃はこれからです、ご安心を。