まだまだ残雪が多い黒岳です

前回情報時(7/1)の状態から、雪解けとともに登山道も少しずつ現れてきていますが・・・。登りはじめから八合目を過ぎた辺りまで、所々登山道を歩くところは増えてきていますが、この区間はまだ全て「雪」と言っても良いくらいです。以前のように、滑落の危険はかなり弱まりましたが、雪解けとともに「踏み抜き」箇所が増えてきています。また、雪渓と露出した登山道の境目などは、「ドロドロ」状態や「川」のようになっています。まだまだ、ストックは必要なアイテムです。

写真:七合目から八合目へ 7/7

お花の状況(黒岳~雲の平)

現段階で、昨年同日と比較するとお花の状況は残雪の影響もあり遅れ気味となっています。昨年は(7/7)、黒岳九合目や石室周辺で見頃を迎えているお花が多くありましたが、本日現在、九合目はやや賑わってきましたが、頂上直下や石室周辺はまだまだ蕾の状態の花が多いです。雲の平も同様で、ようやく「キバナシャクナゲ」が「咲きだし」という感じの所が多いです。但し、全体的にはやや寂しいですが、写真の通り見頃を迎えている場所もあります。昨年に引き続きお花の開花状況も、なかなか「読めない」です・・・。(天候次第では昨年のように一気に咲いてしまう場合もあります・・・)*各場所でのお花の種類・開花状況は、後日「山情報」でアップ予定ですので、そちらをご覧下さいませ。 

写真:エゾツガザクラ 雲の平にて 7/7

北鎮岳分岐下雪渓

続報です。が・・・状況はあまり変わっていませんでした。相変わらず200m弱の大きな雪渓です。本日は気温が高く推移しましたので、雪が「腐りぎみ」でストックがあれば何とか登れる状況でした。繰り返しますが、悪天候時は雪面が凍りつきます。また、濃霧時は大変に迷いやすくなります。(特に下りは要注意です)装備を万全に御願いします。  

写真:北鎮岳分岐下雪渓 7/7

赤石川の様子

写真の通り「蛇カゴ」の上を渡れます。但し、渡りきった向こう側の雪面が高くなっていますので、自力で上がらなければなりません。本日は水量も少なく、難なく渡ることができましたが、悪天候時は増水の可能性もありますので要注意です。尚、北海岳側から赤石川に向かわれる方は、段差ができていますので十分注意されて下さい。黒岳石室側から赤石川へ向かう場合は、一面雪渓の状態です。濃霧時は大変に迷いやすくなっていますので、こちらも注意が必要です。  

写真:赤石川 7/7

花のシーズン到来

今シーズンの赤岳コースには、ずいぶんと多くの残雪があり全体的に見てもこの5年間で一番多く残っています。花も例年より少し遅れ気味で、開花のバラつきも目立ちキバナシャクナゲやイワウメなどの群落もいくぶん小規模なものが多いようです。そんな中でもコマクサやホソバウルップソウなどを見つけると、本格的な花のシーズンの始まりを感じさせます。【開花状況】コマクサ平:コマクサ↑、イワウメ○、メアカンキンバイ○第4雪渓:イワウメ○、ミヤマキンバイ○、キバナシャクナゲ○、ミネズオウ↓、チングルマ↑赤岳山頂~小泉平:ホソバウルップソウ↑、イワウメ○、エゾオヤマノエンドウ○、タカネスミレ↑  

写真:コマクサ平のコマクサ 7/3