白雲岳避難小屋の利用再開について

7/9から7/15までの間に利用禁止されていた白雲岳避難小屋は7/16から利用可能になります。
ヒグマの生息地になっていますので、鈴など鳴くものを携帯、自分自身の安全管理と共に、ゴミと食べ物をしっかり管理、ヒグマに影響を与えない距離を取っておくなど、この場所はヒグマも人もゆっくりできるように心掛けておきましょう。

緑岳の雪渓状況とクマ出没情報

第一花畑と第二花畑の花は雪が解けたところから咲きはじめている。今日は第一花畑の端部にある雪渓で、クマが登山道を横切った足跡を発見しました。第二花畑の上部にはまだ雪渓が残っていて、エイコの沢ガレ場に上がるところも少し残っていますので、慎重に渡りたいです。最近は高原温泉一帯でのクマの目撃が多いので、入山前は森林パトロール高原事務所(登山口にあります)で最新のクマ情報を確認しながら、ゴミと食べ物をしっかり管理しましょう。
写真:第一花畑の足跡(赤は登山道、青はクマの進行方向)、エイコの沢ガレ場の雪渓

雪どけが進んでいます

残雪期の登山道

 七月も中旬とはいえ、大雪山では各地に残雪や雪渓が残っており、季節的には夏山一歩手前の「残雪期」という位置づけです。
 さて、写真はきのう赤岳第四雪渓の登り口付近で撮ったものです。ルートを示す黄色いロープを支える鉄ピンが倒れており、ロープを越えてコース外の左上方に向かって足跡が伸びているのがわかります。赤い矢印で示したのが本来のコースですが、少しわかりづらくなっています。ただし、ロープが伸びている方向と足跡の進行方向とが明らかにズレているので、少し立ち止まって見れば、ロープが伸びている方向が本来のルートであることはわかると思います。
 たしかに足跡をたどって雪面を歩いたほうが近道ではありますが、そのためには手前の植物帯を踏まないと行けません。多くの人がこれを繰り返すと植物はなくなって裸地化し、やがては登山道の拡幅を招いてしまいます。無思慮に足跡をたどるのではなく、ロープやマーカーの示すルートを歩いてください。

写真 赤岳第四雪渓 7月12日

赤岳コマクサ平

 銀泉台から赤岳山頂にかけては、次々と主役が交代しながら開花が進んでいます。コマクサ平のコマクサ、第三雪渓下部のエゾコザクラ、赤岳稜線のタカネスミレが見頃になってきました。開花状況は以下のとおりです。

登山口~第一花園:イソツツジ↓ ウコンウツギ・チシマヒョウタンボク・マルバシモツケ↑ エゾツツジ↑少 ホソバイワベンケイ・モミジカラマツ始
第二花園下:キバナシャクナゲ↓ エゾコザクラ↑
奥の平下:キバナシャクナゲ・チングルマ↑
コマクサ平:イソツツジ・メアカンキンバイ・キバナシオガマ↓ コケモモ・コマクサ〇 チシマキンレイカ・イワブクロ↑
第三雪渓下:エゾコザクラ・ミヤマキンバイ・アオノツガザクラ・チングルマ↑
第三雪渓下部~中間部:エゾコザクラ◎ 
第四雪渓下:キバナシャクナゲ↓ チングルマ〇 エゾコザクラ・ミヤマキンバイ・エゾノツガザクラ・アオノツガザクラ↑
第四雪渓上~赤岳山頂:イワウメ・エゾオヤマノエンドウ・ミネズオウ終 エゾノツガザクラ・キバナシャクナゲ・メアカンキンバイ・チョウノスケソウ↓ チングルマ・タカネスミレ・イワヒゲ・エゾハハコヨモギ↑
赤岳稜線:イワウメ・エゾオヤマノエンドウ終 ミヤマキンバイ・ホソバウルップソウ・チョウノスケソウ↓ タカネスミレ〇 エゾタカネツメクサ・エゾハハコヨモギ・キバナシオガマ↑ チシマキンレイカ始


写真 エゾコザクラ(第三雪渓) タカネスミレ(赤岳稜線) 7月12日

赤岳コースの雪渓

 赤岳コースはここのところの高温傾向で急速に雪解けがすすんできました。

 滑落を心配するほどの傾斜のある雪面は無くなりましたが、雪面が硬かったり、氷化している箇所があります。転倒にはじゅうぶんお気をつけください。

 登山道の残雪状況
第一花園:手前沢筋10m+5m 見晴台下25m
第二花園:下部と上部が解け始め全体の四分の三ほどに縮小
奥の平:上部に50m
第三雪渓:中間部に50m
第四雪渓:全体の 40%ほどに縮小。

写真 第三雪渓 第四雪渓 7月12日