エゾエンゴサクがいい感じです

エゾエンゴサクが徐々に拡がりを見せてくれています。春!と声高に言えないほど、まだまだ寒さが残りますが、お花たちも一斉にとはいかないようです。そのような中、カツラやシウリザクラ、ダケカンバの新芽も芽吹き始め、赤や黄、緑など「春紅葉」と呼ばれる光景に近づいてきました。

写真:エゾエンゴサク 上川町 5/22

稀に見られます part2

写真は「コアカゲラ」。アカゲラやオオアカゲラはよく目にしますが・・・。大きな違いはアカゲラやオオアカゲラよりも、ずっと小さいことです。コアカゲラは約15cm、アカゲラは約25cm、オオアカゲラは約30cm。また、アカゲラ・オオアカゲラの腹以下は赤味がありますが、コアカゲラにはそれがなく白色です。繁殖期には「キッー、キッ、キッ、キッ」と鋭く鳴きますが、アカゲラに似て「キョッ キョッ」とも鳴きますが、比較すると声量がかなり乏しい「キョッ」、う~ん「アカゲラ」とは違うな~とすぐわかるほどです。

写真:コアカゲラ雄 5/22

見事なオレンジ色です

森の中で会うと「ドキッ」とするほど美しい野鳥です。鳴き声も、森の中の「ピッコロ奏者」。何とも複雑で綺麗な鳴き声です。しかし、中々の気の強さ。雄同士のなわばり争いが激しく、何度か目撃しましたが、くちばしをパチパチ鳴らしたり、スズメバチに似たブーンという羽音を出して追い回したり、極めつけは地上に落下した後も「もみあい」までします。巣の近くでは、雌もこの争いに参加するというから驚きです。しかし、鮮やかな色の野鳥です。

写真:キビタキ雄 5/22

センター講座が行われました

12日に「大雪山麓を歩く 九十九沢源流域」、19日に「陸万・清川 春のバードウォッチング」が行われました。九十九沢は全長約2kmで、黒岳七合目の標高1600mが源流域となっており、今回はその場所に至るまで、ナキウサギの生息地等を歩きながら、黒岳周辺の生物多様性について学ぶ講座でした。この源流域付近から見る黒岳は、この時期ならではの、冬期間のみしか行くことができない、そして、普段見られない角度での黒岳を真正面に見ることができるスポットです。また、野鳥観察では「コルリ」や「オオルリ」「アカハラ」や「ミソサザイ」など多くの野鳥の観察が行われました。この講座は「鳥類標識員」の方が同行し、普段の観察方法とは違った視点での講座となります。興味のある方は来年是非ご参加下さい。

写真:黒岳七合目付近のエゾユキウサギの食痕 5/12

稀に見られます

写真は「メジロ」。北海道でも、場所によっては普通に観察できますが、ここ道北地域では稀に見られる程度なのです。眼の周りのアイリングは白くて特によく目立ち、我々の地域では、この鳥を見つけると気分が高揚する程です。上川町で撮影したものですが、何と昨年は層雲峡でも観察することができました。今年は、見慣れない野鳥がたくさんやってきたり、数は少ないですが毎年見られる野鳥も大群となってやってきたり・・・。様々な事情で、珍しい現象ではないようですが、特に今年は強く感じています。鳥たちにも何か変化が起きているのでしょうか?愛鳥週間も過ぎてしまいましたが(野鳥の記事を多めにアップしていましたが、もう少しお付き合い下さい。)、鳥たちが毎年やってきてくれる環境も大事にしていかなければなりません。

写真:メジロ 5/21