赤岳第三雪渓は要注意

赤岳登山道の残雪は徐々に解けてきましたが、第二花園と第三雪渓はほぼ全面残っており、表面がスプーンカットになり氷化している箇所もありますので、通過には細心の注意を払ってください。とくに第三雪渓は現在、暫定的に夏道と雪渓をはさんで反対側(北側)にルートが付けられており、上部で雪渓を横切るようになっています。斜度もありますので、トラバース時はとくに滑落に注意してください。雪上歩行に不慣れな方には、軽アイゼンやピッケルの携行をお勧めします。今日はファミリー登山の方々も見かけましたが、現在の赤岳は夏山気分で気軽に登れる状況にはありません。ストックをお持ちの方は、植生保護用の石突きキャップを外し、しっかり雪面に突き刺すように歩いてください。靴底のすり減った登山靴などもリスクになりますので、気をつけてください。

写真:赤岳第三雪渓下部 赤岳第三雪渓上部

最終ランナー登場

ロケットスタートで一気に開花が進んだ感のある今季の大雪山ですが、稜線の花はついに最終ランナーにバトンが渡されました。皆さんお待ちかねのクモイリンドウ開花です。とはいえ、まだまだ花数は少なく、気をつけて歩かないと通過してしまいそうですが…。開花状況登山口付近:ウコンウツギ↓カラマツソウ◯ウメバチソウ↑第一花園:チングルマ↑ウコンウツギ↑見晴し台:カラマツソウ◯リンネソウ↓ウコンウツギ↑第二花園:エゾコザクラ↑ミヤマキンバイ↑奥の平:エゾコザクラ↑チングルマ↑ウコンウツギ↑ジムカデ↓ミヤマキンバイ↓キバナシャクナゲ↓コマクサ平:コマクサ↓イワブクロ↓シラネニンジン↓チシマツガザクラ↓ウスユキトウヒレン↑第三雪渓:アオノツガザクラ↑キバナシャクナゲ↑エゾコザクラ◯第四雪渓:ミヤマサワアザミ↑ヨツバシオガマ◯エゾウサギギク↑エゾヒメクワガタ↓ミヤマリンドウ↑チングルマ◯アオノツガザクラ↑エゾノツガザクラ↑赤岳山頂付近:イワブクロ↓ヒメイワタデ↓コマクサ↓エゾハハコヨモギ↓エゾイワツメクサ↓イワギキョウ↑チシマギキョウ↑チシマツガザクラ◯サマニヨモギ◯エゾツツジ終

写真:赤岳山頂付近 7/31

赤岳の開花状況

風衝地の植物は開花のピークを過ぎました。今後は雪が解けたところから順に雪田植物が開花します。開花状況登山口付近:ハクサンチドリ◯下部樹林帯:ヨツバシオガマ始・ウメバチソウ始・ウサギギク始・モミジカラマツ↑・ゴゼンタチバナ◯第一花園:ウコンウツギ↑・ミヤマキンポウゲ↑・ジンヨウキスミレ↑・エゾコザクラ↑・ミヤマキンバイ始見晴し台:リンネソウ↑コマクサ平:コマクサ↓・イワブクロ↓・チシマツガザクラ↑・シラネニンジン↑・ウスユキトウヒレン↑第三雪渓:イワウメ↓・メアカンキンバイ↓・エゾツツジ↑・アオノツガザクラ↑・エゾハハコヨモギ↑・イワギキョウ↑・キバナシャクナゲ↑・ウスユキトウヒレン始・ウサギギク始第三雪渓上~第四雪渓下:キバナシャクナゲ↓・エゾコザクラ↓・エゾノツガザクラ↑・チングルマ↑・ミヤマリンドウ↑・アオノツガザクラ↑・コケモモ↑・エゾノマルバシモツケ↓・イワヒゲ↓第四雪渓:エゾヒメクワガタ↑・ミヤマリンドウ↑・ヨツバシオガマ◯・ハクサンボウフウ↑・チングルマ↑・エゾノツガザクラ↑・アオノツガザクラ↑・イワヒゲ↓・キバナシャクナゲ↑赤岳山頂付近:エゾノマルバシモツケ↓・エゾイワツメクサ↓・ミヤマキンバイ↓・イワブクロ↓・ヒメイワタデ↓・イワヒゲ↓・メアカンキンバイ↓・イワギキョウ↑・コマクサ↓・チシマキンレイカ↓・サマニヨモギ◯・チシマギキョウ↑・チシマツガザクラ↑・エゾツツジ◯

写真:赤岳山頂付近 7/25

赤岳の雪解け状況

赤岳登山道の雪渓は、徐々に融雪が進んできてはいますが、いまだに第一・第二・奥の平・第三・第四と各所に雪が残っています。第一花園:看板奥に30mほど第二花園:全面奥の平:全体の3分の1ほど第三雪渓:全面第四雪渓:全体の2分の1ほどこのうち第三雪渓は、長大で斜度もあるため、下る際には注意が必要です。またお天気しだいで表面が硬くなることもありますので、自信のない方は手前で引き返した方が無難でしょう。コマクサ平には、盛りを過ぎた感はあるものの、まだ多くのコマクサが開花中です。

写真:赤岳第三雪渓とコマクサ平 7/25

雲の平

こちらも主役交代です。キバナシャクナゲ(まだまだ咲いていますが)からチングルマに変わってきました。今年は残雪が多く、雪融けも場所によっては早くなったりおそくなったり・・・。その影響もあってか、早くに咲き出したものは終わっていたり、今が見頃のもの、まだ蕾のものとバラツキが激しい雲の平です。

写真:雲の平 7/23