三笠新道

例年7月に入るとヒグマの存在が確認されしだい通行止めになる三笠新道ですが、いまのところ通行可能です。高根ヶ原の三笠新道への分岐周辺ではホソバウルップソウが見頃になってきており、イワウメ・チングルマ・エゾノハクサンイチゲも咲きそろってきています。
通行可能な三笠新道ですが、上部には急な雪の斜面が残っているので、滑落には注意が必要です。雪上歩行に不慣れな方は入らないほうがいいでしょう。

写真:三笠分岐のホソバウルップソウ 三笠新道上部の斜面 6/24

緑岳稜線は開花が進んできています

緑岳の稜線では、イワウメ・ミヤマキンバイ・キバナシャクナゲ・エゾオヤマノエンドウが咲きそろってきており、ホソバウルップソウも開花が進んできました。チョウノスケソウは、数輪が開花した程度です。今後の気温の変化によっては一気に開花が進む可能性がありますが、いまのところはとくに開花が早く進んでいる印象はありません。

緑岳稜線から旭岳方面 開花したチョウノスケソウ 6/24

白雲小屋周辺

白雲小屋周辺の雪解け状況は、例年よりすこし早く、去年よりは大幅に早い印象です。テント場にはすでにほとんど残雪がありません。水場も管理人が掘り出してくれており、使用可能な状態です。小屋周辺では、チシマアマナ・ミヤマキンバイ・キバナシャクナゲ・エゾオヤマノエンドウが咲いてきております。

写真:白雲小屋テント場 水場 6/24

緑岳中腹はまだ雪

去年よりは雪が少ないとはいえ、緑岳中腹の第一・第二花畑にはまだ大きな雪原が残っています。晴れていて視界が良ければいいのですが、視界不良のときや、迷った足跡などに誘導されて道迷いをする可能性がありますので、読図能力に自信のない方は熟達者に同行してもらったほうがいいでしょう。昨シーズンもルートを見失った方を何人か見ましたので、要注意です。
エイコの沢ガレ場取り付き周辺にはかなり傾斜のきつい雪の斜面が残っていますので、トラバースの際には滑落に注意が必要です。

写真 緑岳第一花畑 エイコの沢上部の急斜面 6/24

黒岳石室周辺と雲の平

石室周辺では、キバナシャクナゲが開花してきましたが、蕾もまだまだたくさんありますので、これからの群落に期待です。

雲の平では、同じくキバナシャクナゲが開花してきていますが、群落になる場所では、まだ多くの残雪がありますので、もう少し時間がかかりそうです。

イワウメも数は少なくなってきていますが、まだまだ見頃が続いています。

*赤石川周辺は全面雪の状態です。雪が落ちた部分もあるため、今後のお天気次第では早めの渡渉となる可能性があります。(現在はまだまだ雪の上を歩けます)

*北鎮岳分岐下の雪渓は、例年通り多くの残雪ですが、今までのような起伏のある斜面とは違い、早い融雪に伴ってやや歩きやすくなっていました。

*お鉢平展望台前には雪渓が残っていますが、雲の平は消雪しました。

山情報
https://sounkyovc.net/trails/kuro/140624kuro.pdf

写真:石室周辺のキバナシャクナゲ(上)雲の平のイワウメとキバナシャクナゲ(中下) 6/24