北鎮岳分岐下雪渓と赤石川

分岐下雪渓は前回情報時よりは、その距離は短くなってきていますが、まだまだ多くの残雪です。

起伏はあまりありませんが、装備を万全に慎重に上下山されて下さい。

また、赤石川は雪が落ち「蛇カゴ」が見えておりこれを渡ることとなります。

写真向かって左側の雪渓も全て落ちましたので、装備を万全に「蛇カゴ」を渡って下さい。

写真:北鎮岳分岐下雪渓と赤石川 7/8

雲の平の様子

前回情報時(4日)では、キバナシャクナゲが群落を形成し見頃を迎えつつありましたが、雲の平に出て一瞬息をのんでしまいました。

あれほど群落状態だったものが、僅か3日で全体の約7割が萎れかけていました。

まだ咲いているものも当然ありますが、この気温の高さ・・・あまり長くは持ちそうもない状況でした。

また、先に咲きだしていた「チングルマ」「エゾツガザクラ」もやや終花気味。

但し、写真のように場所を変えると見頃の部分もあり、蕾もまだまだありましたので、今後のお天気に期待したいところです。

写真:雲の平周辺 7/8

黒岳石室周辺

数日前までは「キバナシャクナゲ」が群落状態でしたが、早くも萎れかけが目立ち始め、変わって「チングルマ」や「エゾツガザクラ」「エゾコザクラ」などがその花数を増やしています。

まだ部分的ですが、これからのお天気次第でさらに拡がっていくと思われます。

写真:石室周辺 後方は凌雲岳(上) 後方は烏帽子岳(下)

黒岳残雪・お花状況

気温が高く推移している影響で、日に日に雪どけが進んでいます。

が、まだ七合目~八合目にかけては、若干の雪渓が残っています。

長いもので約10mですが、他は1~3mの短い残雪となっています。

滑落の心配はありませんが、特に下りは大変に滑りやすくなっています。油断をしないで、慎重に下山して下さい。

また、お花は相変わらず八合目周辺から頂上直下までは「ウコンウツギ」が群落となって見頃の状態ですが、そろそろ萎れかけも目立ちはじめてきました。

また、ウツギの他にもチシマノキンバイソウ・ハクサンチドリ・トカチフウロ・カラマツソウ等々が登山道上を賑わせています。

写真:七合目周辺の雪渓と八合目周辺のお花たち 7/8

雪渓は多いが花は見頃

銀泉台・赤岳コースでは、第4雪渓周辺で前回よりも雪解けが随分と進み、高山植物の種類や群落の大きさも日増しに増えてきています。特にキバナシャクナゲとチングルマは多く、その合間を縫うようにエゾノハクサンイチゲ、エゾコザクラ、イワヒゲ、エゾノツガザクラなども見られるようになってきました。

山頂周辺では、イワウメ、チョウノスケソウは少し萎れてきましたが、ホソバウルップソウなどはまだまだきれいな株もありました。コマクサ平では、イワブクロ、キバナシオガマが開花し始め、コマクサはほぼ満開となりました。赤岳コースでは、7月中旬まで早咲き、遅咲きの高山植物が交互に見られますので、天候や雪解け状況を確認しながら登山をしてください。

写真:赤岳第4雪渓 7/7