注意喚起

白雲小屋周辺のヒグマ

 すでにお知らせしているように白雲小屋のテント場は、親子連れのヒグマが居着いているため、閉鎖されています。
 管理人のお話では:
・テント場背後の草地で食草を食べたり、水場で水を飲む。
・高根ケ原方面に向かう登山道を横切って板垣新道上を歩き、ヤンベタップ沢方面に移動する。
などの行動が常習化しているそうです。
 忠別岳方面から白雲小屋へ向かう場合は、小屋直下のハイマツ帯が死角になって見えないため通過の際はじゅうぶん気をつけてください。また、板垣分岐の道標にヒグマの体毛が付いていました。ヒグマが頻繁に利用している板垣新道はできれば通過を避けた方がいいでしょう。白雲分岐から小屋へ降りる場合は、水場付近でのバッタリ遭遇に気をつけてください。
 テント泊での縦走を予定している方は、周辺の黒岳石室や忠別岳避難小屋を利用するなど、計画の変更をお勧めします。

写真 ヒグマの体毛(板垣分岐) 白雲小屋テント場 7月20日

赤岳コースの雪渓

 赤岳コースの残雪は第二花園と奥の平以外はほとんど解けました。アイゼンは不要ですが、雪面が硬かったり、氷化している箇所がありますので、転倒にはじゅうぶんお気をつけください。

 登山道の残雪状況
第一花園:手前沢筋3m
第二花園:下部と上部が解け全体の四分の三ほどに縮小
奥ノ平:上部に10m
第三雪渓:ほぼ消雪
第四雪渓:ほぼ消雪

 開花状況
第一花園:チングルマ・アオノツガザクラ・ミヤマキンバイ・ウコンウツギ↑
奥ノ平下:チングルマ・キバナシャクナゲ・エゾコザクラ↓
コマクサ平:コマクサ・チシマキンレイカ・キバナシオガマ・メアカンキンバイ↓ イワブクロ○ エゾノマルバシモツケ・チシマツガザクラ・エゾツツジ↑
第三雪渓:ミヤマキンバイ↓ エゾコザクラ・ジムカデ○ ミヤマリンドウ・エゾヒメクワガタ・チングルマ↑
第四雪渓:チングルマ・エゾノツガザクラ↓ ミヤマキンバイ・エゾコザクラ○ アオノツガザクラ・エゾヒメクワガタ↑
赤岳山頂周辺:ミヤマキンバイ・メアカンキンバイエゾノマルバシモツケ・チョウノスケソウ・タカネスミレ・キバナシオガマ↓ エゾハハコヨモギ・チシマキンレイカ○ イワブクロ・イワヒゲ・クモマユキノシタ・エゾイワツメクサ・エゾタカネツメクサ・ヒメイワタデ・エゾツツジ・サマニヨモギ↑
小泉平:ミヤマキンバイ・エゾタカネツメクサ・チョウノスケソウ・キバナシオガマ・ミヤマアズマギク・タカネスミレ↓ チシマキンレイカ・エゾハハコヨモギ○ エゾイワツクサ・ヒメイワタデ・イワブクロ・エゾノマルバシモツケ・リシリリンドウ・クモマユキノシタ・レブンサイコ↑

写真 第二花園 奥ノ平 7月20日

白雲岳避難小屋テント場閉鎖継続のお知らせ

白雲岳避難小屋のテントサイト閉鎖継続のお知らせ

7/18、19と閉鎖していた白雲岳避難小屋のテントサイトですが、本日7/19もヒグマの親子がテントサイト脇で採餌を続けているため、当面の間テントサイトは閉鎖することになりました。

以下、白雲岳避難小屋からの情報です。

2023.7.19白雲岳避難小屋
<テントサイト閉鎖>
当面の間、テントサイトを閉鎖します。19日も引き続きヒグマがテントサイトすぐそばで植物を食べています。水場から数十mの付近もうろついています。登山道にも非常に近い距離ですが、登山道からは見えにくい場合もあります。管理人が気が付いたときには拡声器等でヒグマの動向をお知らせしますが、避難小屋付近を通行する場合も親子熊に遭遇する可能性が猛烈に高まっています。人を気にしないヒグマであっても、親クマと子熊の間に登山者が入ってしまった場合、親グマの威嚇行動の可能性もあります。そうなる可能性がかなり高まっています。しばらくの間、付近の通行もしないほうが賢明だと思います。ヒグマの行動は読めませんが、植物の状態からしばらくは停滞する可能性があります。
避難小屋の利用規制はありませんが、宿泊申告は多く、テント組からの移動があると非常な混雑が予想されます。
黒岳、忠別、ヒサゴなどの利用、登山計画の変更をお願いします。
テント場再開はヒグマの動向を見て今後を判断します。
多くの人が予定を変更して登山してくれております。申し訳なく思うと同時に大変感謝しております。もし大雪山で事故が起きてしまったときには付近の登山道の閉鎖も考えられます。
ガイドツアーの方はたびたび来られますが、リスクが高まっている場所にお客さんを連れてくることはやめた方が良いと考えています。
どうぞ登山計画の変更をお願いいたします。
白雲岳避難小屋に近い高原温泉沼巡りコースでもヒグマと登山者の遭遇があり、19日はコース閉鎖にしております。昨日も新しい親子熊が確認されており、合計6組の親子熊が付近を生活圏にしています。これだけ多くのヒグマ親子が確認されたのは初めてのことです。例年8月中旬には目撃も減り始め、9月にはほとんど目撃が無くなります。今はヒグマの活動期ということを理解して行動してください。
19日10:20~12:20現在ヒグマ親子がテントサイト脇に停滞中。同時刻、高根ヶ原斜面に別の親子熊3頭、単独熊1頭が目視中。高原温泉沼巡りコース内9:00頃登山者が単独熊と遭遇。

登山道の様子

松仙園

 松仙園は原生的な雰囲気が残された特別の場所として、登山道の利用が7月14日から9月30日までに制限されています。登山口は愛山渓温泉から林道を30分ほど歩いたところにあり、登山道は反時計回りの一方通行となっています。
 ここのところ不安定な天候が続いていることもあり、登山道は泥濘状態の箇所も多いので、長靴でのハイキングをお勧めします。また、登山道上の道標にはヒグマの引っ掻き傷や背擦り跡が残されていたり、古い糞も見受けられました。ヒグマの生息域であることを認識したうえでの行動をお願いします。

写真 ヒグマの体毛 池塘群 7月18日(松仙園)

白雲岳避難小屋テント場閉鎖のお知らせ

7/17 白雲岳避難小屋のテントサイト閉鎖のお知らせ

昨日再開した白雲岳避難小屋のテントサイトですが、本日7/17現在、ヒグマの親子がテントサイト脇で採餌を続けているため再び閉鎖となりました。ヒグマは最短20mを切る距離になり、ロープを越えてくる可能性もあるそうです。
ヒグマの状況により、数日間閉鎖が続く可能性があります。

避難小屋としての利用は継続しますが、付近を登山する際はヒグマのリスクが非常に高くなっているという認識をもって通行してください。

※白雲岳避難小屋をご利用の方や付近を通過する予定のある方は随時、最新情報を白雲岳避難小屋のHPでチェックしてください。