黒岳北東斜面

黒岳九合目の登山道沿いではウコンウツギの花がすっかり姿を消し、かわりにチシマノキンバイソウが山吹色の大ぶりの花を咲かせて群生しています。ダイセツトリカブトも小ぶりのものが多いですが、花数が増えてきました。チシマアザミやナガバキタアザミも開花し、これからは登山道がアザミロードになりそうです。他に、オニシモツケもきれいに咲いているものが多かったです。

今日は七合目でエゾツツジを発見しました。風の強い山頂とは違って樹木に守られているからか20㎝ほどの長さまで成長しており、花も大きめでした。その美しい姿に思わず見とれてしまいました。

写真:黒岳九合目周辺、エゾツツジ(黒岳七合目) 7/28

見頃です

美ヶ原

 大雪山中央火口(お鉢平)から流れ出る赤石川の源流部に広がる「美ヶ原」では雪解けの早い斜面上部から下部にかけて雪田植物群落と呼ばれるツガザクラ類やエゾコザクラなどの開花がすすみ、名前のとおりの美しい景色を見ることが出来ました。ここ数日が見頃と思われますので、お天気と相談して、余裕を持った山行を楽しんでください。

写真 エゾコザクラ群落 ツガザクラ類群落(ともに美ヶ原) 7月26日

雪どけが進んでいます

花の沢

 雪解けの遅い白雲岳北東斜面(花の沢)も雪解けがすすみ、登山道上の雪は中州を挟んで、20m+50mほどに縮小していますが、雪面がスプーンカット状で歩きにくいので、転倒にはじゅうぶんお気を付けください。雪解けが遅いぶんまだ花が楽しめる状態です。開花状況は以下のとおりです。

開花状況
イワウメ・チングルマ・アオノツガザクラ↓ ヨツバシオガマ◎ ハクサンボウフウ〇 エゾノミヤマアザミ・チシマクモマグサ・クモマユキノシタ↑

写真 雪渓(花の沢) ヨツバシオガマ(花の沢) 7月26日

赤岳コースの雪渓

赤岳登山コース

 赤岳コースの雪は第二花園に100m弱残っている以外はすべて解けました。アイゼンは不要ですが、下降の際は転倒にはじゅうぶんお気をつけください。
 開花状況は以下のとおりです。第一花園のウコンウツギ、コマクサ平のチシマツガザクラ、赤岳山頂付近のエゾツツジが見頃です。

 開花状況
第一花園:アオノツガザクラ・ウコンウツギ・チングルマ〇 ハクサンボウフウ↑
第二花園:エゾノツガザクラ・エゾコザクラ〇 チングルマ・アオノツガザクラ↑
奥ノ平:エゾコザクラ・コエゾツガザクラ↓ チングルマ・アオノツガザクラ↑
コマクサ平: コマクサ・イワブクロ・エゾノマルバシモツケ・チシマキンレイカ↓
チシマツガザクラ◎ シラネニンジン↑
第三雪渓:エゾコザクラ・ミヤマキンバイ・アオノツガザクラ↓ ジムカデ・エゾヒメクワガタ・チングルマ〇 ヨツバシオガマ・タカネトウウチソウ・ミヤマリンドウ・エゾノミヤマアザミ↑
第四雪渓:エゾノツガザクラ↓ チングルマ・アオノツガザクラ↑
赤岳山頂周辺:チョウノスケソウ終 エゾタカネツメクサ・チシマキンレイカ・エゾノマルバシモツケ・イワブクロ↓ エゾツツジ・エゾハハコヨモギ〇 サマニヨモギ・シロサマニヨモギ・ムカゴトラノオ・ヒメイワタデ・クモマユキノシタ↑


写真 第一花園 第二花園 7月26日

センターだよりが発刊されました

センターだより8月(116)号が発刊されました。
今号の表紙は「ギンザンマシコ」です。

ギンザンマシコは、日本では北海道の大雪山や利尻岳のハイマツ帯に
生息・繁殖していて、北海道レッドリストでは準絶滅危惧種に指定さ
れている希少性の高い鳥です。
山の中で赤い宝石のようなギンザンマシコを見つけるとハッとします。
ぜひ、ギンザンマシコに会いに大雪山にいらしてください。

裏面には、「もっと知りたい層雲峡(旭川第七師団転地療養所記念碑)」、
「8/7~8/11インターハイ登山大会@大雪山」、「幸せの青い虫?!」
が載っています。

センターだよりはビジターセンターHPから閲覧することができます。
ぜひ、ご一読ください。

写真:センターだより8月(116号)表紙