黒岳北東斜面

 日増しに雪どけが進んでいますが、七合目から八合目は部分的に登山道が露出していますが、未だ全面雪と言ってもよいでしょう。

 八合目標柱を過ぎると、40m、30mと大きな雪渓が二ヶ所、九合目標柱を過ぎて6m、頂上直下に20mの雪渓が残っています。(頂上直下は20mと長いですが、雪の上を歩くことはありません。)

 まだまだ油断はできませんが、気温の上昇とともに「踏み抜き」箇所が増えてきており、これからは「滑落」にも十分な注意が必要ですが、本日は踏み抜きに随分と気を使いました。

 お花の開花は相変わらず「スローペース」です。
頂上から石室にかけて、キバナシャクナゲ、ミネズオウ、ウラシマツツジがやや目立ってきた程度で、群落を形成するイワウメは本日ようやく開花した状況です。

写真:黒岳九合目周辺・ポン黒岳のミネズオウとキバナシャクナゲ 6/18
  • 黒岳 : 登山道は悪路となっています。

  • ミネズオウ : 開花してきましたが、蕾もまだまだたくさんあります。

沼ノ原

「沼の原」の大沼まで行ってきました。

残雪は例年に比べると少ないですが、
登山道上の残雪の踏み抜きや、
標高1250m付近の急登の登山道は落石に要注意。

沼の原では、木道がすべて現れており、
ミズバショウが咲きはじめています。
木道からの視線を低くすると、
ツルコケモモやチングルマもつぼみをつけはじめていました。

沼の原までは、例年より雪解けが早いようですが、
ここから先の五色岳方面の登山は、まだ残雪があるため、ルートファインディングが必要となります。
特に視界不良時は道に迷いやすくなりますので、
登山は、雪解け後まで待った方がよいでしょう。

大沼からの下山時には、
トムラウシの頂上や石狩岳にかかっていた雲もとれ、
全貌を眺められました。

午後からの雷雨を避け、早朝に出発しましたが、
予測通り、
下山数時間後には、青空は消え、
厚い灰色の雲が集まり、そして雨に。

不安定な天気の最近。
登山される方は、午後からの雷雨にも気を付けて、
行動したほうがよさそうです。  

写真:沼の原よりトムラウシ 6/16
   沼の原より石狩連峰  6/16
  • 沼ノ原 : 時間にゆとりを持って安全な山行をお願いします。

  • 道迷いに注意

紅葉谷

 層雲峡散策名所「紅葉谷」からです。
そろそろお花も賑やかになりつつあります。

 ズダヤクシュ、クルマバソウ、ウコンウツギ、ムラサキヤシオ等々20種以上のお花が開花しています。

 また、終点の「紅葉滝」は雪どけとともに水量も多くなってきており、迫力が増してきました。

 片道約30分、距離にして約700m、野鳥の声を聞きながらの散策はおすすめです。

写真:エゾノレイジンソウが間もなく満開に 6/13
  • 紅葉谷 : 次々と開花しています。

黒岳北東斜面

 雪どけは速いスピードで進行していますが、九合目標柱周辺と頂上直下を除いては全て雪の中です。

 特に、九合目~頂上直下の間にある雪渓は、相変わらずの急斜面のため滑落には十分な注意が必要です。

 お花は予想に反し、前回(5/29)とほぼ変わらず目立って開花しているものはありませんでした。

 先日の降雪と、5月、6月の低温が影響しているものと思われます。

 尚、八合目周辺にヒグマの痕跡がありました。
装備を万全に、慎重に上下山されて下さい。

写真:黒岳九合目周辺 6/12
  • 黒岳 : 滑落には十分注意してください。

緑岳残雪状況

 高原温泉へ向かう林道がオープンしたので、今季はじめて緑岳方面へ。雪はかなり少ない印象ですが、中途半端な雪解けのためにかえって道迷いしやすい状況になっています。森林管理署のパトロールの方もまだ常駐していないので、マーカーなども少なく、地形図とコンパスが必要です。

 登山口から見晴台にかけての樹林帯は、登山道上の雪が九割がた解けていて、ここ10年以内では記憶にないくらいの雪の少なさです。第一花畑も木道がほとんど露出しています。

 第一花畑端部から第二花畑・エイコの沢ガレ場にかけては登山道がまだ出ていないうえに、登山道周辺のヤブが出始めており、コンパスで方角を見定めて直進することができず、いちばんヤッカイな状況です。ルートファインディングに習熟していない方は入山を控えたほうがよいでしょう。

 本日も雪の上で迷った足跡を見ました。ハイマツ帯から岩塊斜面・山頂周辺の登山道は出ていますが、高山植物の開花はすくなく、寂しい感じがします。

 板垣新道底部にはまだ大きな雪渓が残っており、白雲岳避難小屋スタッフもまだ常駐していないため、マーカーはありません。視界不良時は細心の注意が必要です。白雲岳避難小屋スタッフは20日から常駐の予定です。

 避難小屋裏のテントサイトは、ほとんど露出していますが、融雪水が流れ込んでドロドロしているので、テントを張ろうと思っている方は覚悟が必要です。小屋のトイレは使用可能です。

写真:緑岳第一花畑 6/12
   緑岳第二花畑 6/12
  • 緑岳 : 道迷いに注意

  • 緑岳 : 装備を万全に安全な山行をお願いします。