北鎮岳肩の雪渓

 北鎮分岐の東斜面に例年八月まで残る雪渓ですが、昨日(7月9日)現在、ほぼ全面にわたって残っています。写真中央やや右寄りの雪面が赤くなっているところがルートです。ベンガラという赤い顔料がまかれ、ここがルートであることを示しています。

 写真に写っている雪渓の下部三分の一くらいに若干傾斜があり、下りに利用する場合はやや緊張を強いられるかもしれません。ステップが切ってあり、階段状になっているので、それほど危険というわけではありませんが、雪上歩行に不慣れな方は、簡易アイゼンなどの滑り止めがあった方がいいかもしれません。

 

写真 北鎮岳肩の雪渓 7月9日

赤岳・白雲岳の残雪状況

銀泉台から白雲岳の残雪状況です。

赤岳 ・・・ 第一花園 下沢筋に10m程度の残雪

    第一花園 看板付近に20m程度の雪渓

    第二花園 下部の平坦面は露出しているが斜面は全面雪

    奥の平  下部はほぼ夏道が露出 上部トラバース20m

    第三雪渓 中間部に10m程度の雪渓

    第四雪渓 下部に100m程度の雪渓

 

白雲岳 ・・・ 夏道が露出

    第一花園看板付近    
第二花園
第四雪渓

 

気温が高い日が続き、雪はどんどん溶けて行っています。

チェーンスパイク等の装備品は各自の判断で正しく使用してください。

「水中散策」始まります

 七月に入って北海道でも真夏日が続いていますが、みなさま夏バテなどされておりませんでしょうか。

 さて、層雲峡ビジターセンターでは、今週末の12日から8月9日までの毎週土曜日に「納涼 水中散策 清流ニセイチャロマップ川で沢歩きを楽しむ」を実施いたします。

 アイヌ語で「峡谷の口にある川」の名を持つこの川は、上流に大きなダムがなく、水がきれいな清流です。石狩川との出合から上流に向かって500メートルにわたって、両岸が切り立った柱状節理の崖が続く「函」地形になっています。

 この「函」の中を、沢足袋を履いてゆっくりと歩く「水中散策」は、水深が浅く、水流も弱いため、初めて沢を歩くという初心者向けのプラグラムとなっています。下界の暑さを忘れてひとときの“涼”を楽しみましょう。

 問い合わせ・申し込みは、参加者ご本人が直接電話でビジターセンターまでお願いします。

 

写真(7月5日)  大函              ニセイチャロマップ川

沼の原 

クチャンベツ登山口から沼の原までの登山道では、雪はすべて消えています。
途中には倒木があり、後半の急登は、場所によって昨年よりもさらに登りにくくなっています。
現在、大沼の野営指定地は満水のため、当面のあいだ幕営はできません。

 

  

大沼野営指定地                     沼の原からトムラウシ山を望む

白雲岳山頂

 残雪期の風物詩として有名な、旭岳から北海平にかけての斜面に現れる残雪の縞模様(写真左)を見るために、白雲岳に登る方も多いと思います。

 白雲岳の火口壁には例年どおり壁のような雪の斜面があります(写真右)。手前から左方向についている足跡を行くと、今は閉鎖されている登山道ではないふみ跡を通って、左の岩場を登り、山頂を目指すことになりますが、このコースは植生保護のため閉鎖されています。

 正規の登山道は厚い残雪の下になっていて歩くことができません。そのため黒い矢印で示したように、いちど雪面を右方向に登り、雪のリッジの上を歩いて左方向の山頂を目指すようにしてください。面倒くさいように見えますが、こちらの方が安全です。

 

写真 白雲岳山頂から見える残雪の縞模様        山頂直下の雪面 6月25日