赤岳~白雲小屋~黒岳の雪渓状況


 昨日、銀泉台から黒岳へ縦走しました。
 まず迎えるは、銀泉台第一花園の300m以上の雪渓トラバース。この時期は毎度のことです。雪切りはされていますが、だから安心安全ということはありません。踏み外せば滑落の危険十分にあり。この日も、こっちが心配になるくらいおそるおそる歩いている登山者の姿が・・。その先も、第2花園、奥の平、第3雪渓、第4雪渓と雪渓箇所は続き、山頂までのルートはまだ半分以上が雪渓歩きとなります。雪渓はいずれも斜面(緩~急)についているので下山時は特に注意が必要です。
 白雲小屋周辺も積雪が多く、テントサイト・水場ともに雪の下。水場は管理人が掘り出してくれたので(2m近くも!)、水を採ることは可能です。白雲分岐先の花の沢周辺にも250mほどの雪渓があります。現在のところ、ルート旗等の目印はないので視界不良時は道迷いに注意を。
 黒岳は、いつもコワイ9合目の雪渓が消え、一安心。けれど7合目から8合目には、堅く締まった雪渓がまだ多く、実際歩いてみると、登山口からの見た感じ以上に、ほとんどが「雪」です。転倒して怪我する方も毎年います。装備と心構えはしっかりと。

 写真:白雲岳避難小屋水場/2m頑張りました!
                 (6/25) 

ミヤママタタビの宣伝効果


 黒岳ロープウェイに乗っていると、「あれは花ですか?」とよく質問されます。指差す先には、緑の中で一際目立つ大輪の白い花・・ではなく白い葉っぱ。ミヤママタタビです。
 花をつけるこの季節、枝先の葉に白い斑が入り、遠くからでもとても目立つようになります。もちろん本当の花もちゃんと咲いています。でも葉陰になって目立たない。これでは受粉を手伝ってくれる虫たちが来てくれないかも。そこで樹は考えた。葉っぱを白くして宣伝しよう・・・。
 花が終わる頃には、白かった葉っぱは綺麗なピンクに染まり、またこれを見て「あれは花ですか?」と質問されること度々。虫だけでなく人も見間違えてしまうのだから、宣伝効果は大成功?

 写真:ミヤママタタビ(雄花)
       層雲峡 6/24

山麓トレッキング


 昨日は天気予報が良いほうに外れ、時おり日がさす登山日和のなか、高原温泉沼巡りコースでビジターセンター講座「山麓トレッキング」を行いました。講師は健康運動指導士で温泉入浴指導員のMさん。水分補給の仕方やストレッチング、行動食や食事のとり方、温泉を利用した整理運動まで、「目からウロコ」の半日でした。
 沼のコースはまだ大半が雪に覆われているので、トレッキングを楽しむには、長靴や登山靴+スパッツなど、足回りに注意が必要です。土俵沼下のショウコノ沢には急な雪渓が残っているので、ストックもお持ちになった方がいいかもしれません。コースを一周するばあい、最後の沼・空沼からの下りで沢の徒渉があります。水深は膝下くらいですが、自身のない方は、途中で引き返した方が無難でしょう。

写真:緑沼をバックにストレッチをする参加者

ミネズオウ満開


 黒岳も春です。
 黒岳山頂からポン黒岳に向かう稜線、ミネズオウが満開になっていました。この苺ミルク色、ちょっとおいしそう。そして目を引いたのがウラシマツツジ。もう稜線の奥までウラシマ、ウラシマ、ウラシマ・・・。一見地味目な花ですが、今年は花数が多く当たり年かも。
 とはいえ、山腹はまだまだ雪に覆われています。山頂直下の急斜面には130mの雪渓があり、雨で堅く締まっています。ここは滑落注意。(今日、パトロールの方が雪切り作業をしていました)9合目はそれ以外は登山道が出ています。7合目から8合目までは、ほぼ全面雪。ルートがわかりづらい時期です。装備はきちんと備えてください。

【開花状況】
(9合目)ショウジョウバカマ○、エゾイワハタザオ○、ジンヨウキスミレ↑、エゾノハクサンイチゲ↑/(山頂~ポン黒)コメバツガザクラ○、キバナシャクナゲ○、ウラシマツツジ○、ミネズオウ○、メアカンキンバイ↑、ミヤマキンバイ↑、イワウメ1つ2つ開花

写真:ミネズオウ/後ろは北鎮岳
     (ポン黒岳にて 6/15)

キバナシャクナゲも

(その2)

 

 
 雫が重そう。
 キバナシャクナゲも開花です。

 写真:(雲ノ平にて) 6/15