エゾソカの角研ぎ

雪が降ると動物達の足跡の観察が楽しみになります。木々が葉を落とし、見通しが良くなると気付かなかったものも見えてきます。写真はエゾシカ(雄)が角を研いだ痕で、トドマツの幹にクッキリと付けられていました。先日は、5頭の雌ジカを連れた雄ジカに遭遇し、その風貌に圧倒されました。強い子孫を残すための、成せる行動なのでしょう。角研ぎとは?エゾシカの角は皮膚に包まれて発達し(袋角)、伸び出して中に骨が作られると、最後に皮膚が破れて完成します。その際にシカは角を樹木の幹に当て、こするようにして皮膚を剥ぎ取り、また角の表面を磨きます。これをシカの角研ぎといわれています。一般的に角は、天敵に対する武器として使われるとも考えられていますが、集団での地位の確認や(角の立派さで地位を決めている)、雌や餌場の取り合いなどの場合に、雄同士の威嚇やケンカの武器として使われているようです。

写真:エゾシカの角研ぎ痕 11/17

真っ白です

14日から断続的に降った雪で、辺り一面は真っ白になりました。黒岳五合目周辺で積雪約30cmとのこと。層雲峡温泉街でも吹き溜まりで約10cmあります。但し、この後は雨の予報になっていたり、気温が上がったりと、根雪になるまではまだ日数がかかるかもしれません。ヒグマもあわてて餌集めに忙しくなったり、この雪で冬の鳥たちもそろそろやってくるでしょう。

写真:ナナカマドの実に降り積もった雪 11/16

本日の層雲峡のお天気は少々不安定です。そんな中、層雲峡峡谷の上に虹が現れました。虹は、空気中にある水蒸気に太陽の光が反射すると現れ、出やすい条件は、雨が上がって、日が射してきた時です。写真は一つのみですが、今日のこの虹は、2本になって現れました。主虹(しゅにじ)と呼ばれるはっきりとした虹の外側に、副虹(ふくにじ)と呼ばれるうっすらとした虹の2本です。主虹は赤が一番外側で紫が内側という構造をとりますが、副虹は逆に赤が内側、紫が外側となります。虹の色の数は現在の日本では一般的に七色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)と言われています。「虹を見ると幸せな気分になる」とよく言われますが、写真を見てどうぞ幸せな気分になって下さい。

写真:層雲峡峡谷上に虹 11/13

動かない・・・パート2

久しぶりに日本の滝百選に選ばれている「銀河・流星の滝」周辺の「双瀑台」に行ってきました。片道約15分で、2本の滝が同時に見られるスポットに到着できます。(紅葉谷に続く層雲峡でのおすすめスポットです)散策が始まって間もなく、台湾からお越しの団体さんに会いましたが、皆さん山の方に向かってしきりに何かを叫んでいます・・・何と遊歩道のすぐ脇に「エゾシカ」の雌がいました。逃げることもせず、ジーッと人を見つめたまま動きません。緊張が高まった様子ではありませんでしたが、相手は野生の動物。いつ何があるかわかりません・・・。あきらかに通じないと思われる英語と身振りを交え、「危険です」ということを伝え何とかその場から離れていただきました。それにしても、「おとなしい」エゾシカでしたが、シカに触ろうとしている人間にも驚きました。

写真:エゾシカ 11/13

動かない・・・

日の出を撮り終え、近くの公園に散策に向かいました。近くで「キョッ キョッ」、「ヤマゲラ」が遊歩道の柵に止まっていました。何を思っているのか近寄っても微動だにしません・・・。普通であれば、即座に飛び立つのですが・・・。撮り終えて戻りましたが、振り返ってもまだ同じ姿勢のヤマゲラ。遠くから眺めていると、朝日を見て、何かお祈りでもしているかのようでした。

写真:ヤマゲラ雌 11/11