緑岳第二花畑

 緑岳登山道は融雪がだいぶすすみ、第一花畑端部と第二花畑奥に数か所を残すのみとなりました。アイゼンを携行する必要はありませんが、ストックがあったほうが歩きやすい場所もあります。

残雪状況
第一花畑:端部に50mほど残雪あり。
第二花畑~エイコの沢ガレ場:第二奥10m,5m,5mと散在 エイコの沢ガレ場寄りに30m


 雪解けがすすんだぶん、雪田では植物の開花もすすんできました。第二花畑ではチングルマが見ごろになってきました。稜線ではエゾツツジの開花が始まり、来週には見ごろを迎えそうです。(写真参照)

開花状況
登山口付近:ダイセツヒナオトギリ↑
第一花畑:アオノツガザクラ・エゾコザクラ・チングルマ・ミヤマリンドウ↑
第一端部:エゾコザクラ○
第二花畑:エゾコザクラ・チングルマ↑ アオノツガザクラ始
緑岳周辺:タカネスミレ・ホソバウルップソウ終 メアカンキンバイ・イワヒゲ↓
  エゾツツジ・クモマユキノシタ・エゾタカネツメクサ・ヒメイワタデ・
エゾイワツメクサ・イワブクロ↑ エゾハハコヨモギ少
板垣分岐周辺:メアカンキンバイ・ホソバウルップソウ終 チョウノスケソウ・キバナシオガマ↓ イワヒゲ○ エゾツツジ・エゾノマルバシモツケ・ヒメイワタデ・エゾタカネツメクサ・エゾイワツメクサ・イワブクロ・チシマキンレイカ・コマクサ↑ クモマユキノシタ・ムカゴトラノオ始
板垣分岐上:ホソバウルップソウ終 チョウノスケソウ・タカネスミレ・キバナシオガマ↓ チシマキンレイカ○ エゾイワツメクサ・ヒメイワタデ・エゾタカネツメクサ・イワブクロ・レブンサイコ・エゾツツジ・コマクサ・クモマユキノシタ↑ ムカゴトラノオ・エゾマルバシモツケ・サマニヨモギ始
小泉平:ホソバウルップソウ・エゾオヤマノエンドウ終
 チョウノスケソウ・タカネスミレ・キバナシオガマ・ミヤマアズマギク↓
 コマクサ・チシマキンレイカ○
 エゾタカネツメクサ・エゾイワツメクサ・ヒメイワタデ・レブンサイコ・
イワブクロ↑
    リシリリンドウ始


写真 緑岳第二花畑 板垣分岐~小泉平中間部 7/16

赤岳コースの雪渓

 連日の高温と午後からのにわか雨で赤岳登山道の雪解けはさらに進みました。第二花園に大きく雪の斜面が残っているほかは、登山道上に雪が残っている箇所はわずかです。アイゼンを携行する必要はないでしょう。

残雪状況
第一花園:ほぼ消失
第二花園:ほぼ全面雪(写真参照)
第三雪渓:中間部から上部にかけて10m(写真参照)
第四雪渓:中間部に5mと10m分割された2箇所

 小泉平では、早咲きの植物は開花のピークを過ぎ、夏の花はまだこれからという端境期を迎えています。ホソバウルップソウ・チョウノスケソウは開花の盛りを過ぎましたが、タカネスミレやチシマキンレイカなどの黄色い花が見頃です。
 第三雪渓下ではエゾコザクラが、コマクサ平ではコマクサが見ごろを迎えています。

開花状況
登山口~第一花園下:ゴゼンタチバナ・ウコンウツギ・エゾツツジ○ ミヤマキンポウゲ・モミジカラマツ・ウメバチソウ・マルバシモツケ↑
第二花園下:エゾコザクラ・ジムカデ・チングルマ↑ アオノツガザクラ・ハクサンボウフウ・ヨツバシオガマ始
奥の平:エゾコザクラ・ジムカデ・チングルマ・ミヤマキンバイ↑ アオノツガザクラ・ウコンウツギ始
コマクサ平:コケモモ・コマクサ・チシマキンレイカ○ シラネニンジン・エゾノマルバシモツケ・イワブクロ・エゾツツジ↑ チシマツガザクラ始
第三雪渓下:ミヤマキンバイ・ウラジロナナカマド・エゾノハクサンイチゲ↓ エゾコザクラ○ アオノツガザクラ・ウコンウツギ・チングルマ○
第四雪渓下:ウラジロナナカマド○ エゾコザクラ・コエゾツガザクラ・チングルマ・アオノツガザクラ↑
赤岳山頂付近:エゾノツガザクラ・ミネズオウ・ミヤマキンバイ・チョウノスケソウ↓ タカネスミレ・キバナシオガマ○
赤岳~小泉分岐:メアカンキンバイ・コエゾツガザクラ・エゾノツガザクラ・キバナシャクナゲ・ミヤマキンバイ・イワヒゲ・チョウノスケソウ・ホソバウルップソウ↓ タカネスミレ・キバナシオガマ・チングルマ・イワヒゲ◯ チシマキンレイカ・エゾタカネツメクサ・エゾハハコヨモギ↑ エゾツツジ・エゾノマルバシモツケ・ヨツバシオガマ始
小泉平:ミヤマアズマギク・キバナシオガマ・ミヤマキンバイ・チョウノスケソウ・ホソバウルップソウ↓ タカネスミレ◯ エゾタカネツメクサ・チシマキンレイカ・エゾイワツメクサ↑ レブンサイコ・エゾツツジ始

写真 赤岳第二花園  コマクサ平 7/14

北鎮岳分岐下雪渓

北鎮岳分岐下の雪渓は、まだ大きく残っていました。

数日前の雨のせいかマーカーは登山道から大きく右にずれており、薄く消えかかっている状態
でしたが、その線に沿って階段状のステップが残っていたため、初めの急傾斜の部分も比較的
安心して登ることができました。しかし、途中からマーカーの線は消えてしまい、ステップも
なくなってしまいました。

そこから、斜面はなだらかになりますが、部分的に氷になっているところも見られました。
特に下りでは、雪面を注視しながらお進みください。

この日の雪は柔らかく、登り下りともヒヤッとすることはありませんでしたが、気温が下がって
雪の表面が硬くなるとアイゼンが必要な状況になるかもしれません。北鎮岳に向かう際には
万全の準備でお願いします。
(*北鎮岳分岐下の雪渓前にはスコップがあります。登りの方は必要に応じてご使用ください。)

北鎮岳分岐下の登山道脇では、エゾタカネスミレの群落が見られました。突然目の前に現れる
きれいな黄色の花たちに心が躍り、疲れも吹き飛ぶこと間違いなしです!



写真:北鎮岳分岐下の雪渓、北鎮分岐下のエゾタカネスミレ 7/10

大雪高原沼

 先月末の大雨でヤンベタップ川に架かる橋が流され、同時に左岸側の登山道が崩落したため通行止めになっている高原温泉沼巡り登山コースのようすを見てきました。

 上の写真のように、流された橋はすでに架けなおされていますが、水流によって洗われ崩落した左岸側(写真の手前側)の法面は現在施工中です。
 下の写真は、パイプの三脚で櫓を組み、チェーンブロックで川の中の大きな石を移動して、法面の保護に使用する石材を集めている作業風景です。きのう(2022年7月9日)は、10個ほどの大石を移動しました。

 ヒグマ情報センターによると「今月下旬のコース再開を目指している」とのことです。タニマスミレが見ごろをむかえるこの時季、沼巡りを楽しみにしている登山者は、今しばらくお待ちください。

写真 大雨で崩落したヤンベタップ川左岸斜面 チェーンブロックによる大石の移動作業(画像提供:ヒグマ情報センター) 7/9

赤岳コースの雪渓

 気温の上昇と連日の雨で登山道の融雪は大幅に進みました。通常アイゼンを使用する場面はありませんが、雪上歩行に不慣れな登山者は携行した方が安心できるかもしれません。

残雪状況
第一花園: 第一花園下沢地形15m、看板奥30m、見晴台下80m
第二花園:全面雪(写真参照)
第三雪渓:中間部から上部にかけて50m(写真参照)
第四雪渓:下部50m

 植物の開花も進み、コマクサ平のコマクサは見頃期に入って来ました。小泉平ではホソバウルップソウが開花のピークを過ぎましたが、チョウノスケソウが徐々に咲きすすんできています。今週末から来週前半くらいが見頃かと思われます。

開花状況
登山口~第一花園下:イソツツジ↓ コガネイチゴ○ ウコンウツギ↑ アラシグサ・モミジカラマツ・ホソバイワベンケイ・エゾツツジ・ゴゼンタチバナ・マイヅルソウ始
第二花園下:ウラジロナナカマド↓ エゾコザクラ・チングルマ↑
奥の平:コガネイチゴ↓ エゾヒメクワガタ・ヒメイソツツジ・ゴゼンタチバナ↑ エゾコザクラ・キバナシャクナゲ始
コマクサ平:ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ↓ コケモモ◯ イソツツジ・クロマメノキ・クロウスゴ・コガネイチゴ・コマクサ・チシマキンレイカ・ヒメイソツツジ・キバナシオガマ↑ ハクサンボウフウ・エゾノマルバシモツケ始
第三雪渓下:ウラジロナナカマド・ジンヨウキスミレ○ エゾコザクラ・エゾノハクサンイチゲ・ミヤマキンバイ・キバナシャクナゲ・ジムカデ↑
第四雪渓下:イワウメ・メアカンキンバイ・ミヤマキンバイ↓ キバナシャクナゲ◯ チングルマ・エゾノツガザクラ・コエゾツガザクラ・キバナシオガマ↑
赤岳山頂付近:イワウメ・ミネズオウ・キバナシャクナゲ↓ メアカンキンバイ◯ チングルマ・イワヒゲ・チョウノスケソウ↑
赤岳~小泉分岐:イワウメ・ホソバウルップソウ・ミネズオウ・エゾオヤマノエンドウ↓ ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ○ チョウノスケソウ・キバナシオガマ・エゾタカネツメクサ・タカネスミレ・エゾノツガザクラ・コエゾツガザクラ↑
小泉岳周辺:イワウメ・ホソバウルップソウ↓ ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ○  キバナシオガマ・エゾタカネツメクサ↑

写真 赤岳第二花園 赤岳第三雪渓 7/7