緑岳稜線

 緑岳から小泉平にかけての稜線では、遅れ気味だった植物の開花が徐々にすすんでいます。
ホソバウルップソウは咲き方がすこし貧弱気味で、開花のピークを過ぎました。チョウノスケソウは開花がすすんできました。まだ蕾も多いので開花のピークは今週末から来週前半くらいかと思われます。
第一花畑は例年になく雪解けが早かったぶん、植物の開花も早く、すでにミヤマリンドウが咲いていました。ツガザクラ類はすでに開花のピークを過ぎた感があります。


開花状況
登山口付近:ダイセツヒナオトギリ始
下部樹林帯:オオバミゾホウズキ・リンネソウ↑ カラマツソウ始
第一花畑:アオノツガザクラ・コエゾツガザクラ↓ エゾコザクラ○ チングルマ↑ ミヤマリンドウ始
第一・第二間:エゾコザクラ○
第二花畑:エゾコザクラ↑
ハイマツ帯:ウラジロナナカマド・タカネナナカマド↓ コガネイチゴ○ ゴゼンタチバナ・イソツツジ↑ エゾノマルバシモツケ始
山頂下岩塊斜面:イワウメ・メアカンキンバイ↓ エゾイワツメクサ・イワヒゲ↑
稜線鞍部:イワウメ・メアカンキンバイ・ホソバウルップソウ↓ イワヒゲ↑
板垣分岐周辺:ミヤマキンバイ・イワウメ・エゾオヤマノエンドウ↓ タカネスミレ↑ エゾタカネツメクサ始
板垣分岐上:イワウメ・ミヤマキンバイ・エゾオヤマノエンドウ・ホソバウルップソウ↓ タカネスミレ↑ チシマキンレイカ・エゾタカネツメクサ始
小泉平:ホソバウルップソウ・エゾノハクサンイチゲ↓
 イワウメ・エゾオヤマノエンドウ○
 チョウノスケソウ・タカネスミレ・エゾタカネツメクサ・キバナシオガマ
ミヤマアズマギク・ミヤマキンバイ↑ チシマキンレイカ始 レブンサイコ蕾


写真 板垣分岐付近 小泉平 7/6

緑岳残雪状況

 連日の気温上昇と大雨で登山道の雪解けはさらに進んでいます。残雪部分にはマーカーや虎ロープの目印がありますので、それに沿って進んでください。エイコの沢ガレ場直下の雪面は傾斜がありますので、滑落に注意してください。
 アイゼンを携行する必要はありませんが、ストックがあったほうが歩きやすいでしょう。

残雪状況
第一花畑:木道はすべて露出。端部に80mほど残雪の斜面あり。
第二花畑:平坦部はすべて木道が露出。端部から柴山尾根乗越にかけて50mほど残雪の斜面あり。
柴山尾根~エイコの沢ガレ場:150mと200mほどに分割された残雪の斜面あり。
エイコの沢ガレ場:15mほどの傾斜のある雪面。

写真 緑岳第二花畑端部 エイコの沢ガレ場下斜面 7/6

通行止め情報

6月29日未明の大雨により通行止めとなっていたクチャンベツ沼ノ原登山口に
至る林道が7月16日(土)から開通することになりました。
(詳細につきましては、北海道森林管理局のウェブサイトをご参照ください。)

また、道道愛山渓上川線は7月1日より開通していますが、10日(日)17:30~
13日(水)17:00まで工事のため通行止めになるそうです。ご注意ください。

〇層雲峡本流林道(クチャンベツ沼ノ原登山口)
 6/29~降雨による災害発生のため通行止め
 7/16 開通予定

〇道道愛山渓上川線 7/1より開通
 7/10(日)17:30~ 7/13(水)17:00まで工事のため通行止め

黒岳残雪状況

6月末の大雨の後、どのようになったのか様子を見てきました。

大きく登山道にかかる形での残雪は3箇所しかなく、登山道の
端の部分は雪が解けているため、歩行に問題はありません。
(※1枚目の写真は朝方に撮影したものです。昼過ぎには同じ
  場所で端の方の雪が解けて歩けるようになっていました。)

七合目周辺には、ぬかるんでいる所があったり、八合目~九合目
の階段状の道で水たまりになっている所があったりしましたが、
登山靴であれば問題ない状態です。

九合目から山頂までは完全に消雪しており、ウコンウツギなどの
花々が見頃を迎えつつあります。

【残雪状況】
 八合目上・・・10mぐらい1箇所
 九合目下・・・5mぐらい2箇所



赤石川の渡渉点は、少し流れが速く感じましたが水量は少なめ
で、石室方面からの最初の1、2歩がくるぶしより上にくるぐ
らいの水深だった他は露出している石を伝って渡ることができ
ました。
北海岳側の残雪は、かなり解けて少なくなってきており40㎝
ほどの高さになっていました。歩行に支障のない状態でしたが、
雪上歩行に慣れていない方は滑落等にご注意ください。


写真:黒岳八合目上の残雪、赤石川 7/4

注意喚起

 先日の大雨のあと復旧工事のため閉鎖されていた高原温泉へ向かう町道は昨日夕方に開通しましたが、高原温泉沼巡り登山コースは閉鎖されています。

 ヒグマ情報センターからの連絡によりますと、コース内のヤンベタップ川にかかる橋が土砂崩れのため通れなくなり、復旧まで当分のあいだ閉鎖されるということです。復旧時期については現時点では目途が立っていない状況です。

 また、高根が原から空沼へ降りる三笠新道も、沼巡りコースが通れないため、同時に閉鎖となります。下降時に利用しようと予定している登山者はご注意願います。


写真 高原温泉沼巡り登山コース(※現況ではありません) 6/14