赤岳コースの雪渓

 先日の大雨の影響もあり、雪解けがおおきく進んだかと予想していたのですが、若干雪解けがすすんだものの、第一から第四までほぼ全面残雪におおわれています。今日は温度が上がり、雪面も柔らかくて歩きやすい状態でしたが、雨上がりで気温が低い朝などは、雪面が硬くなりますので、雪上歩行に慣れていない登山者は、アイゼンを携行したほうがいいかもしれません。


残雪状況
第一花園:看板付近一部登山道露出(写真参照)
第二花園:全面雪
第三雪渓:全面雪(写真参照)
第四雪渓:全面雪

 植物の開花も遅れている感じです。コマクサ平でようやくコマクサが咲き始め、
稜線ではホソバウルップソウが咲きかけ、チョウノスケソウは蕾がすこしある程度です。

開花状況
登山口~第一花園下:ミツバオウレン○ イソツツジ・ウコンウツギ・ウラジロナナカマド↑ イワヒゲ少始
第二花園下:ウラジロナナカマド↑  ミツバオウレン○
コマクサ平:ヒメイソツツジ・ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ↑ コマクサ・コケモモ・クロマメノキ始
第三雪渓下: ウラジロナナカマド始
赤岳山頂付近:キバナシャクナゲ・イワウメ・ミネズオウ・ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ↑ タカネスミレ・エゾノツガザクラ始
赤岳~小泉平:コメバツガザクラ○ チシマアマナ少○ キバナシャクナゲ・イワウメ・ミネズオウ・ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ↑  ホソバウルップソウ始 チョウノスケソウ少蕾


写真 赤岳第一花園 赤岳第三雪渓 7/1

お知らせ

 旭岳から北海岳の南斜面に残雪期だけ現れる残雪のストライプ(写真参照)を見に、白雲岳を目指す登山者が増える時期です。

 白雲岳は、日帰りの最短ルートとされる銀泉台~赤岳経由で、一般的なコースタイムで往復8~9時間かかり、銀泉台から第一・第二・第三・第四と雪渓を登り、さらに山頂直下のスノーリッジ(写真参照)を越えてようやくたどり着ける手ごわいコースです。

 山頂直下はいまだに夏道が出ておらず、登っていくと右手に見えるスノーリッジ(雪庇状に見える残雪の尾根)を登って山頂に登ります。写真に写っている登山者は、夏道に見えるふみ跡をたどっていますが、これは登山道ではありませんので、雪上を登り降りしてください。

 過去に死亡事故が起きている場所でもあります。慎重な行動をお願いします。足に自信のない方にはお勧めできません。


写真 白雲岳山頂直下のスノーリッジ 白雲岳山頂から旭岳方面の「残雪のストライプ」を見る 7/1

近隣道路の通行規制情報

本日6/30(14:30現在)でわかっている近隣道路の通行規制に
ついてお知らせします。

道道銀泉台線:6/30 13時 通行止め解除
町道高原温泉道路:通行止め ※7/2 17時以降開通予定
石狩川本流林道(クチャンベツ沼ノ原登山口):通行止め 
道道愛山渓上川線:6/30 17時30分 通行止め解除予定

刻々と状況は変化していきます。
目的の場所に行かれる前には、最新情報のチェックをお願いします。

写真:道道銀泉台線入口、町道高原温泉道路入口 6/30 (13:30)

黒岳残雪状況

 黒岳登山道の雪解けは例年より2週間ほど早く、いつもの年の7月上旬くらいの印象です。
 大きく解け残っているのは、8合目道標下の通称三角岩付近の高度差20m長さ70mくらいのものと、8合目道標上の高度差30m長さ150mほどでスイッチバック(九十九折り)になった箇所くらいで、あとは10mほどに分断されたものが数箇所残っている程度です。アイゼンは必要ありません。

 例年スノーブリッジが残る赤石川の渡渉点は、すでにスノーブリッジが落ちて、水流を飛び石伝いに歩いて渡れる状態になっています。今日は気温も低めだったせいか、水量も少なく、石室方面から下ってきたときの最初の一歩が、靴が水をかぶる程度の水深だったほかは、くるぶし以下の水量でした。右岸がわの残雪には雪切りがされており階段が付けられていますので、今日現在は歩行に支障のない状態でした。

残雪状況
7合目標柱下 10m
7合-8合中間「三角岩」下 70m 「三角岩」上 25m
8合目標柱下 10m ×2箇所
8合目標柱上 高度差30m 長さ150m
9合目標柱上 15m

開花状況
9合目 エゾイワハタザオ・エゾノハクサンイチゲ・ミヤマキンポウゲ↑
9合目上 エゾイワハタザオ↓・キバナノコマノツメ◯・ミヤマキンポウゲ始
山頂下 エゾイワハタザオ↓・キバナノコマノツメ・ミヤマキンポウゲ・エゾノハクサンイチゲ↑
    ハクサンチドリ始
ポン黒岳 コメバツガザクラ◯・ミヤマキンバイ・メアカンキンバイ・イワウメ・ミネズオウ
     キバナシャクナゲ↑ エゾノツガザクラ始

緑岳残雪状況

 緑岳の登山道の雪解けは例年にくらべてかなり早めです。
 下の写真のように、第一花畑ではすでに木道がすべて露出しており、登山道上の雪は端部の斜面に残っているだけです。エゾコザクラやチングルマの開花もすでに始まっています。
 第二花畑はまだ雪原状態で、ポールのマーキングや虎ロープに沿って歩くことになりますが、ベンチのある辺りでは近日中に木道が露出してきそうです。第一花畑と第二花畑の中間部の登山道はすでに露出していますが、下の写真のように雪解け水が勢いよく流れていて、沢を渡渉するように歩くことになります。
 エイコの沢ガレ場には残雪と岩場のあいだにシュルンドができており、踏み抜きと滑落に注意が必要です。
 山頂付近では、イワウメやコメバツガザクラの開花が始まっています。

開花状況
下部樹林帯:エゾイワハタザオ・ミヤマスミレ↑
第一花畑:エゾコザクラ・キバナシャクナゲ↑ チングルマ・コエゾツガザクラ・アオノツガザクラ始

写真 緑岳第一花畑 第一・第二中間部 6/26